接待やハレの日利用が後を絶たない、予約困難店
2018年、JR水戸駅南口から駅南中央通りを車で5分の場所にオープンした「天ぷら・日本酒 一門」。「当初はアラカルトメニューを展開していましたが、コロナ禍を機に方針を転換して、コース制(5,500円~)に特化したんです」と語るのは、オーナーの圷(あくつ)和美 氏。この提供スタイルと和モダンな空間が、接待やハレの日に好評を博し、駅からやや離れた立地にもかかわらずネット予約は月平均200人超え。曜日に左右されずにぎわいを見せている。
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土地柄、店舗横には4台分の駐車場あり。店前にバス停もある -
日本風でもあり、南国風にも感じる店舗入り口
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カウンターの左奥に、さらに6席の個室あり。特別な日の食事に最適 -
入り口付近の小上り席(2卓×4)。足をのばせる掘りごたつになっている
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テーブル席(3卓×3)はカジュアルな空間。のれんを下ろしてプライベートな時間を確保できる -
入り口・日本酒セラー・天井の装飾など、内装は和モダンで統一
店内は和モダンで統一され、テーブル3卓、小上がり2卓、個室1室、カウンター席があり、全体で約35席を備える。特筆すべきは、席ごとに異なる印象を持たせた空間作りだ。テーブル席は古民家のようなカジュアルな雰囲気、カウンターはテーブルにヒノキの一枚板を使った高級感と特別感のあるしつらえで、利用シーンに応じて使い分けられる。
料理は茨城県の地場食材を中心に、一人の揚げ師が一品ずつ都度揚げする天ぷらをメインに提供。この春2025年6月、長男の圷 健太朗 氏が新料理長に就任した。名店「賛否両論・名古屋店」での修業を終えた健太朗氏による「新たな一門の天ぷら」がスタートしている。
客層は40~60代を中心に、接待や記念日、誕生日などのハレの日利用が多く、特に週末の予約はすぐに埋まる。またSNSなどの情報から、”希少酒”を求めて観光客やインバウンド利用も増加中だ。
天ぷら・日本酒 一門
業態:和食 天ぷら
席数:35席(カウンター席、掘りごたつ席、テーブル席、個室あり)
客単価平均:7,000円
客層:40~60代 男女比 5:5
ハレの日、接待利用が多い
アクセス:JR水戸駅 車5分(バス停あり)
営業時間:月~土曜日18:00~22:00
定休日 :日曜日
https://r.gnavi.co.jp/r35101uc0000/
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繁盛へと導いた、3つのポイント
【POINT1:料理】都度揚げと地場食材、希少な日本酒
【POINT2:接客】スタッフがいきいきと働ける環境作り
【POINT3:ぐるなび活用】予約窓口は1本にしぼる
【POINT1:料理】都度揚げと地場食材、希少な日本酒
「一門ご宴会コース」(5,500円~)は、旬の食材を使った天ぷらを中心に、4種の前菜や刺身に季節の土鍋ご飯、甘味までが楽しめる。素材のうま味を活かした一品一品が客の期待を裏切らず、高い評価を得ている。
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前菜4種。左手奥から時計回りに「カステラ卵」「灯台つぶ貝」「キャンディートマト(あんず風味のミニトマト)」「庄内浜もずく酢」(以下、写真は取材時の内容) -
お刺身盛り合わせ(本マグロ、炙り太刀魚、車海老)。美しい器と斬新な盛り付けは、オーナーのこだわり
天ぷらは一人の揚げ師が担当し、提供直前に揚げる「都度揚げ」で一品ずつ丁寧に提供する。「揚げ手が一人で最後まで責任を持つことで、一貫した味と品質を守っています」と圷氏は話す。人気トップ2は、創業から提供している創作変わりダネ「牛サーロインの大葉巻き」と、甘さとねっとり感に驚く「厚切りさつまいも」だ。
使用する食材は地元の旬なものにこだわり、JAの市場や直接取引する農家から仕入れている。鮮度が大事なアスパラなどは農園まで採りに行くという。
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一門名物「厚切りさつまいも」は特に女性人気の高い。サツマイモ本来の甘さと、やさしい塩味の効いたバターとの相性が絶妙 -
健太朗氏の手によって生まれ変わった「とうもろこし」 。ゴールドラッシュとピュアホワイトを使用。2層にすることで、独特な歯ごたえが生まれている
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デザートも専門店顔負けのクオリティー。「自家製コーヒーチーズケーキ」は健太朗氏が修業時代に習得したケーキの進化系 -
「きな粉杏仁豆腐」スクープした自家製杏仁豆腐にきな粉をまぶし糖蜜をかける。添えたダンテルを崩していただくことで食感も楽しい一品に
また、ドリンク、特に日本酒の品ぞろえにも強みを持つ。入り口を入って目の前にある日本酒セラーには、地元蔵元による生樽酒や、大洗の醸造家とコラボした地ビールのほか、山形「十四代」、秋田「新政」をはじめとしたブランド酒造の限定銘柄もそろえている。「最近は、希少酒をめがけて訪れる人も増えてきています」と圷氏は話す。
【POINT2:接客】スタッフがいきいきと働ける環境作り
料理だけでなく、スタッフの接客にも定評がある。一品ずつ丁寧に料理の説明を行い、誕生日にはスタッフがハッピーバースデーの帽子をかぶってお祝いするなど、来店客の特別な時間を大切にするおもてなしの姿勢が随所に感じられる。
こうした接客の背景には、圷氏のスタッフ教育哲学がある。上から押し付けるような指導はせず、スタッフが笑顔でいきいきと働ける楽しい職場づくりを重視している。「例えば私たちはお客様に『いらっしゃいませ』ではなく『こんばんは』と声をかけます。距離を取りすぎないことで緊張が和らぎ、親しみやすい雰囲気が生まれると思うのです」と圷氏は語る。
スタッフの定着率は非常に高く、学生アルバイトも3年以上勤務する人が多い。創業から8年間で求人広告はわずか3~4回しか出しておらず、進学などで離れる際も友人を紹介してくれるという好循環が続いている。さらに、健太朗氏が5年間の修業を経て揚げ師として加わり、職場に新しい風が生まれている。
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【POINT3:ぐるなび活用】予約窓口は1本にしぼる
この好調な予約を支えているのが、ぐるなびの予約システムである。2018年8月のオープン直後に3カ月の無料お試しキャンペーン(現在は終了)を利用し、その使い勝手の良さを実感して導入。現在は担当営業がサポートするベーシックプラン(有料)を継続しており、「操作性がよい」と評価している。
「一門」では予約サイトをぐるなび一つに絞っている。予約はぐるなびから、とシンプルにすることでお客様が迷わず予約できるようにする狙いがある。さらに、メイン客層である40~60代とぐるなび利用者層との相性が良いことも大きな理由だ。
一門ブランドを育ててきた圷氏の次の目標は多業態展開だ。「一門に来れば間違いない」というブランド価値を活かし、焼き鳥やラーメンなど他業態への展開構想を描いている。
さらに、「地元地域の他店との連携も深めていきたい」と圷氏。年内には、今春独立したシェフとのスイーツコラボも実現予定だ。地域に根ざした多角経営を目指している。
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