四季の味 すぎうら 蛸薬師店
京都 中京区・四条烏丸 居酒屋
ぐるなびでスタートダッシュをかけた2号店
四条烏丸の南側に1号店「すぎうら高辻店」をオープンしてから約20年、2010年に満を持して500mほど離れた四条烏丸の北側に2号店である同店をオープン。1号店では大きな宴会の需要があったにもかかわらず、大広間がなかったため獲得できずにいたが、2号店では大規模な宴会ができる広さを確保。「しかし、開店直後の店は、知名度がなかなか上がらない。そこで、最短で認知を高めたいと、スタートダッシュをかけるためにぐるなびに加盟しました」と代表取締役の杉浦茂樹氏。これまでWeb販促は行なっていなかったが、1号店とは違う販促を試み、大人数の宴会客を取り込むことに成功した。
さらに、店のファンになってもらえるよう独自にメール会員を集め、メルマガの配信にも力を入れる。会員獲得には、アルバイトスタッフが中心となって強化月間を設けて取り組んだ。ファーストドリンクをオーダーする際にスタッフがメール会員を必ず案内。登録するとワンドリンクをその場でサービスすることを伝えた。「こうしたスタッフの努力もあり、現在会員は約800名になっています」と、その数を順調に増やしている。
メルマガは月に2~3回配信。メールの文章も杉浦氏が考える。「料理のことを中心に"おいしそう" と思ってもらえるような文章を心がけています。何かのときに思い出して同店を選んでもらえるよう、継続して配信していくことが大切ですね」。
アルバイト、社員、全員のチーム力で繁盛店へ
同店で特筆すべき点は、独自のアルバイトシステム。「アルバイトスタッフは全員大学生。1年生で入って卒業するまで、離職率はほぼゼロです」というから驚きだ。まず、1年生は店の見習いとして先輩から指導を受ける。1人で接客できるようになると、そこからは一定の労働時間をクリアするたびに、時給も上がっていく。アルバイトリーダーは2年生が務めてチームをまとめ、上級生はその指導に当たる。また、成功・失敗を共有するためにアルバイトスタッフが交代で日報を毎日メールで全員に送付。スタッフ一人ひとりが店を支える一員だという自覚を持つようになるという。
さらに、社員旅行もアルバイトスタッフが企画し、チームで店を盛り上げる気持ちを育てている。社員も一人ひとりが目標を掲げて、その目標に向けてどの程度達成できたかを自己評価させる。このような取り組みがスタッフ全員のやる気を向上させており、接客力だけでなく、店全体の力をアップさせている。
また、全国各地から珍しい食材が入荷する時期や、周年記念などに合わせて、リーズナブルな料金で特別料理を提供するイベントを企画。「イベントは年間を通して計画しています。準備は2カ月前から始め、その日に向けて全員で取り組みます」。イベントのメニューは、店からの感謝の気持ちであり、たとえ原価率50%になっても続けていきたいという。「売上が下がらなければ、FLが上がっても問題にはならない」と杉浦氏は考える。オープン2年目ながらリピート率は高く、50名以上の大宴会が取れることで、ビジネスシーンに強い店になっている。
ここがポイント!
京都府京都市中京区蛸薬師通烏丸東入ル パームビル1F
http://r.gnavi.co.jp/kacg601/