食材のこだわりを打ち出し、看板の「豆乳とんしゃぶ」へダイレクトに誘導!
【京都・四条烏丸】豆乳・とんしゃぶ 寅太郎
アッパー層をターゲットに高級感を意識した作りに
“体よろこぶ、豆乳とんしゃぶ。”がテーマの人気店「寅太郎」。店長の瀧上純氏は「メニューブックは店の顔。アッパー層の接待や宴会が集客の中心なので、意識したのは高級感です」と語る。そんな同店のメニューブックは、写真撮影やコピーライティング、デザインもすべて自社制作で、シックな黒の表紙には、金色の店名ロゴが映える。
最初の見開きには、店のコンセプトを創業者の言葉とともに掲載。続いて厳選食材や生産者の紹介、看板の「豆乳とんしゃぶ会席」、単品メニュー、ドリンク、要予約の会席料理と続くが、説明書きは極力省き、シンプルなスタイルを貫いている。瀧上氏は「メニューについての細かい情報はスタッフが接客中にお伝えするようにしています。そのなかで、お客様とのプラスαの信頼関係が生まれるよう、スタッフ教育も強化しています」と話す。
同店のこだわりである食材を紹介するページでは、「厳選豚」と「季節の厳選野菜」のアピールにハガキ大の用紙を使用。「旬の野菜や豆乳とんしゃぶに使用する豚は、北海道石狩産の『望来豚(もうらいとん)』をはじめ、年に何度か変わります。その都度、食材の特長をしっかり打ち出したいと考えています」と、差し込み口を作り、すぐに入れ替えられるようにしている。
さらに、表紙をめくったページに設けたインデックスは、あえて「豆乳とんしゃぶ会席」と「お飲みもの」の2つに絞った。「メニューブックを開いたとき、常にいちばん最初に『豆乳とんしゃぶ会席』が目に入るようにしたかった」というその狙い通り、誘導した見開きページでは、全3コースの「豆乳とんしゃぶ会席」のなかで、いちばん売りたい「星寅会席」(5000円)を、大きな写真を付け、1ページ枠で紹介している。
季節の会席を掲載して、別シーンの利用につなげる
メニューブックの後半ページでは、要予約の「季節の会席」や、「旬魚の四季しゃぶしゃぶ」会席などを紹介。別のシーンでの利用や、先の季節の会席メニューを想像させることで、再来店への効果を期待している。
また、接待用の価格表示を抜いたコースメニュー表、京都という観光客の多い土地柄を考慮した英語版のメニューブック、おすすめの酒を記した手書きのメニュー表など、あらゆるシーンに対応すべく、準備は万端だ。
女性客が大半のランチでは、別途作成しているメニューブックで、2種類の豆乳とんしゃぶコースをわかりやすく1つの見開きで紹介。追加可能な月替わりの前菜も、こまかな料理内容を写真入りで掲載して、客単価アップにつなげている。
「ランチでは、女性客のグループを狙ってアピールしていますが、これもディナーの利用への誘導、リピーターの獲得につなげるのが狙いです」と、瀧上氏。「課題は、店格を下げずに利用しやすさとコストパフォーマンスを感じさせる店舗運営。メニューブックはその役割を担う重要なツールです」と、〝店の顔〟の成果を実感している。
Point1 まず“こだわり”を伝える
文字数をおさえ、シンプルさを保ちながらも、店として食材には徹底的にこだわっていることをアピール。付加価値を創出している。食材の知識や食べ方を記した「一筆、啓上」も店のこだわりを象徴
Point2 売りたいメニューのページに誘導
表紙をめくった最初のページには、店名とインデックスを表示。インデックスは、「豆乳とんしゃぶ会席」と「お飲みもの」だけとして、店の看板メニューにダイレクトに誘導する。ページの右上に表示したインデックスには段差をつけ、誘導したいページを開きやすいような作りにしている
Point3 厳選食材は変更可能な差し込みでアピール
季節の野菜と「豆乳とんしゃぶ」に使用する豚肉は、年に何度か変わるため、その都度、ハガキ大のカードに記載。すぐ差し替えられるよう、メニューブックに差し込み口を設けている
Point4 一番売りたいコースを大きく!
3つの「豆乳とんしゃぶ会席」のなかでも、売りの「星寅会席」(5,000 円)を写真入りで特に大きく掲載。おすすめのコースであることを明確に伝えることで、一番人気のコースになった
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