2013/03/12 特集

注文数が増える! 売りたいメニューが売れる! メニューブックの極意(3ページ目)

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料理に合うドリンクを掲載し、品ぞろえのアピールと客単価アップを狙う!

【山形・山形駅東口】クワイエット カフェ

Point 料理のカテゴリーごとにおすすめのドリンクをアピール
アジア料理のページでは「プーケットビール」を、人気の一品&創作メニューのページではオリジナルカクテルをおすすめ。料理のカテゴリーに合ったドリンクを、印象に残るようアピールしている

宴会プランを打ち出し、次回以降の予約につなげる

料理のカテゴリーごとにおすすめのドリンクを掲載しているのが、山形駅前のダイニングバー「クワイエット カフェ」のメニューブックだ。

例えば、「アジアン」のページには、上部にイメージ写真と「プーケットビール」の写真を掲載。同様に、人気の一品と創作メニューのページには、オリジナルカクテルを紹介して、ドリンクの存在を強力に印象付けている。

料理長の嶋倉秀一氏は、「カップルやグループで飲みに来るお客様が多く、おつまみ感覚で料理を選んでいただき、料理に合うドリンクも一緒にオーダーいただければ」とその意図を語る。

ほかにも、同店のメニューブックには独特の工夫がある。まず、最初のページにはあえてその場のオーダーにはつながらない、予約のみで対応可能な宴会プランを掲載。マネージャーの加賀哲也氏は、「最初のページにボリュームのある華やかな写真を載せることで、お客様のテンションを上げ、次のページをめくる期待感を持ってもらいたかった」と、狙いを語る。同時に、売上としても大きい宴会プランをすべての来店客に見てもらえるため、今後の宴会予約にもつながりやすいという。

宴会プランの隣のページには、売上とオペレーションの両面から、もっともオーダーしてほしいコースを掲載。人数が増えるとメニュー数が増える同店独特の仕組みと、1人1480円~というリーズナブルな価格が人気で、オーダーにつながっているという。

また、メニューブック以外でも、飲み放題のドリンクメニューや、嶋倉氏がメニューコンテストでグランプリを獲得した作品を、別立てのメニュー表にしてアピールしている。特に150種類以上もある飲み放題のドリンクメニューは圧巻。ノンアルコールだけでも50種類以上と豊富にあり、来店客の7 割が飲み放題を選ぶという。

「“一生、新規開拓”という気持ちで常に攻め続けることが大切」と語る加賀氏は、現在、メニューブックのリニューアルを検討している。「お客様はいろいろな都合で流動します。常連客に飽きられないこと、新しいお客様を開拓することを、料理とメニューブックを通じて追求し続けなければいけません」と新たな決意を語ってくれた。

最初の見開きには、予約のみの宴会プランと、いちおしのコースメニューを掲載。華やかな写真で期待値を高めるとともに、次回以降の宴会利用に誘導
コースは、グループの人数が増えると品数が増える独特の仕組みで、好評を博している
飲み放題のドリンクメニューは、別立てのメニュー表で紹介。ノンアルコール50種類を含む150種類以上が対象で、客の7 割がオーダーするほどの人気
料理長 長嶋倉 秀一氏(右) ホールスタッフ 奥 佳祐(左)
嶋倉氏は、2012年の第18回「日経レストランメニューグランプリ」でグランプリを獲得。奥氏は入店して2年。明るい接客で店を盛り上げている。
クワイエット カフェ
形県山形市香澄町1-8-8 第一ビル2F-A
上柳町331タカノハスクエアB1
http://r.gnavi.co.jp/t265700/
14年半前に山形駅東口にオープンしたダイニングバー。地元の20代後半~30代を中心に幅広い年齢層が集う。歓送迎会やウエディング二次会などのパーティ利用も多く獲得。

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