更新日:2024.1.26
採用対象や採用法の選択肢を増やし、働きやすい&やりがいを感じる労働環境の実現がカギ
飲食業界ではここ何年も、人材不足が大きな課題になっている。飲食店へのマイナスイメージを払拭し、スタッフの定着率を高めるには、店側が採用条件や業務内容を見直し、気持ちよく働ける環境を整えることが大切だ。特に人手不足が叫ばれるアルバイトに関して、人材難の現状とその原因、具体的な対策を紹介する。
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〈目次〉
・飲食業界における人材不足の現状とは?
└飲食店の7割以上がアルバイト不足に
└人手不足によって飲食店の経営はどんどん不安定に
・飲食店が人手不足になる主な原因とは?
└厳しい労働環境
└報酬や待遇がよくない
└シフトの融通が利きにくい
└やりがいを感じない
└人間関係のトラブル
└雇用形態
・人手不足を解決する採用テクニックとは?
└採用する層を広げる
└雇用条件の見直し
└求人・採用の方法を増やす
└面接の精度を上げる
・人材を定着させるために効果的な取り組みは?
└会社(店)として明確なビジョンの打ち出し、理念の浸透
└教育制度の導入・見直し
└評価制度の導入・見直し
└業務内容の見直し・業務効率化
└働きやすい環境づくり
└まかないの充実
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飲食業界における人材不足の現状とは?
飲食店の7割以上がアルバイト不足に
近年、働き手の確保は業界を問わず深刻な問題になっている。特に、2022年に入ってからの飲食店の人手不足は深刻で、帝国データバンクの「人手不足に対する企業の動向調査」(2022年9月、下記グラフ参照)によると、「アルバイト・パートなど非正社員の人手不足企業」の割合は、飲食店が77.3%と最も高かった(2位は「旅館・ホテル」で62.3%)。過去2年の同じ調査でも人手不足の飲食企業の割合は4割強と決して低くはなかったが、現在はアルバイトやパートの人材不足が顕著になっているといえそうだ。
飲食店の中でも、とりわけ居酒屋での人材確保は喫緊の課題だ。もともと不規則・長時間勤務や業務量の多さ、酔客対応といったマイナスイメージがつきやすい業態だったが、コロナ禍によって不安定な経営状況や感染リスクなどさらなるマイナスイメージがついて敬遠され、人手不足が加速している。
人手不足によって飲食店の経営はどんどん不安定に
スタッフを採用・育成するコストは、求人広告や時間的なコストを含めると1人あたり100万円以上かかるといわれている。慢性的な人手不足が続くと、こうしたコストが掛かり続けるだけでなく、サービスの質の低下やクレームの増加、集客力ダウンを招いてしまう。そして「あの店はサービスが悪い」といった評判などによって、求人をかけてもいい人材が集まらず、より人手不足が加速するという負のスパイラルに陥るケースも懸念される。
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飲食店が人手不足になる主な原因とは?
厳しい労働環境
こうした状況で、特に飲食店が人材不足に陥っているのはなぜか。大きな理由の一つとして労働環境も上げられる。飲食業界全体に当てはまるわけではないが、労働環境がよくない店はアルバイトの離職率も高く、常に人手不足の傾向がある。長時間勤務が当たり前で業務量が多い、アルバイトなのに正社員レベルの業務を任される、3K(キツい・汚い・危険)、クレーム処理をはじめ責任の重いお客様対応を求められるといった店は、アルバイトの業務負荷が高すぎて人材が定着しにくいといえる。学生がアルバイト先として、どんな飲食店を望んでいるのか、下記の記事も参考にしていただきたい。
人手不足が長年の課題となっている飲食業界。そこで全国の現役大学生200名に、“飲食店で働くこと”に関するアンケートを実施。飲食店をアルバイト先や就職先として考えたときに求めるものなどを聞いた。
報酬や待遇がよくない
「時給や月給が相場よりも安い」「福利厚生がない」といった店も、人材不足に悩みがちだ。同じ飲食チェーンでも、時給が安い系列店にはなかなか人が集まらず、スタッフが定着しないというケースもある。転職サイト「転職サービスdoda」の平均年収ランキング調査2021によると、居酒屋・バーの平均年収は345万円で同じ「小売/外食」の業種(平均年収351万円)の中でも決して高い水準とはいえない。これを一つの目安として、近隣の店に比べて自店の時給や待遇はどうか、チェックしてみるのもいいだろう。
シフトの融通が利きにくい
飲食店のアルバイトには学生や主婦が多いが、その一番の理由は、学校や家庭など個別の事情に合わせて柔軟にシフトを組める職場を求めているためだ。しかし人手不足の店ほどシフトの融通が利きにくいため、アルバイトに敬遠されていつまでも人手不足が解消しないという悪循環が起こっている。逆いいえばシフトの融通を利かせられれば、人材が集まりやすくなるといえるだろう。
やりがいを感じない
「与えられた業務をひたすらこなすだけ」「時給が上がる基準がよくわからない」といった環境では、やる気のある人材であればあるほど仕事にやりがいを見い出せず、すぐに辞めてしまう。逆に優秀なアルバイトが定着しやすい店では、調理師免許やソムリエといった資格取得支援や独立支援など、やる気に応じてスキルアップできる環境が整っている、また、評価制度が明確で、成果を上げるとその分だけ昇給するなど、成長できる環境であることも多い。やりがいを持って働ける環境づくりに力を入れている下記の事例も要チェックだ。
飲食業界における「人の問題」は待ったなしの状況。そんななか、経営者は何をしなければいけないのか。人が来る店になるための採用方法、業務改善、人材の育て方、評価制度など、識者の解説とともに紹介する。
人間関係のトラブル
人間関係がこじれてアルバイトが辞めるケースも非常に多い。ベテラン社員や長年勤務しているアルバイトが新人にキツくあたるなどしたせいで、せっかく採用した人材が定着しないということは少なくない。また、「スタッフ同士のトラブルに店長が無関心」「店長・マネージャーと現場スタッフとのコミュニケーション不足」なども“飲食店あるある”だ。以下の事例にもあるように、マネジメント職のポジションにいる人が現場の様子に目を配り、コミュニケーションをしっかり取っていくことで前向きに働ける環境になるはずだ。
アルバイトを中心に、スタッフ構成に変化が起こる春から初夏。自ら積極的に動く3人の店長に、店を1つのチームとしてまとめ、モチベーションを高めるための、日々の取り組みや大事にしているポイントを聞いた。
雇用形態
飲食店はアルバイトの比率が高く、長期雇用を前提としていないことも飲食店の人材定着率が上がらない理由の一つ。学生や主婦などが多いことから、いくら働きやすい環境を作っていても、卒業や就職、引越し、出産など、店がコントロールできない個人や家庭の事情で辞めていくことも多い。社員比率を上げるのも解決策の一つだが、スタッフとの良好な関係が築けていれば、リファラル採用(紹介による採用)などで、辞めていく人が後輩などを紹介してくれる可能性もある。
人手不足を解決する採用テクニックとは?
採用する層を広げる
では、こうした状況でいかに人手不足を解決していけばいいか。その一つの方法が採用する層を広げることだ。少子高齢化で、年々日本の若者の労働人口は減少傾向にある。そのため、今後はシニアや在留外国人の採用を行うことも重要な解決策になってきている。「シニア大歓迎」と大々的に募集して経験豊かな50~60代が活躍している店や、外国人専用の求人サイトを活用して優秀な外国人スタッフの確保に成功している店もある。以下の事例を今後の採用の参考にしてはいかがだろうか。
人材不足が叫ばれて久しい飲食業界において、優秀な人材を獲得すべく、シニアや外国人スタッフを積極的に募集している店も増えている。彼らが戦力として活躍する店を取材し、そのメリットや効果を考察した。
雇用条件の見直し
求人の告知を出してもなかなか応募がない場合、雇用条件が悪い可能性もある。いくら店の雰囲気がよくても給料や待遇が悪いと、せっかく高いお金を払って求人広告を出したのに応募がゼロということも珍しくない。まずは求人の給料、国籍、待遇面など、一つ一つを見直して改善することが大切だ。同じエリアの近隣店舗の求人と比較して参考にしたい。
求人・採用の方法を増やす
最近ではさまざまな媒体やツールで採用活動が行われている。店頭での告知、求人サイトや地域のフリーペーパーのほか、TwitterやTikTokなどのSNSを使って効果的に若手アルバイトを採用している飲食店もある。
また、スタッフから直接友人・知人を紹介してもらう方法(リファラル採用)なら採用コストは最小限に抑えられる。さらに、「週末に数時間だけ人手がほしい」「スタッフが病気で出勤できなくなった」といった場合には、ピンポイントで即戦力を呼べる超短期でのアルバイト募集サービスの活用も一案だ。特に、下記でも触れている通り、コロナ禍によって採用戦線は大きく変化している。現状を踏まえた上での戦略が必要といえる。
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短期・単発バイトの募集・採用は「おてつだいネットワークス」
新型コロナの影響で、人材は買い手市場に変わったという声もある。飲食店は財務的に厳しい状況の中でどんな人材を採用し、どう育成していくべきか。今後の必要な人材と育成方法について、“人財”育成のプロに聞いた。
面接の精度を上げる
いくら人手不足とはいえ、“来るもの拒まず”の状態ではミスマッチが起こり、事態は改善しない。面接の方法を工夫して、ミスマッチを防いで意欲的な人材を採用することが大切だ。
面接では志望動機や条件面を確認するだけでなく、「どんな店か」「どんな働きをしてほしいか」をしっかり伝え、有望そうな人材には店の魅力やメリットをプレゼンして好印象を与えることが求められる。あらかじめ店の理念やビジョンを簡潔にまとめた資料を作成しておくといいだろう。面接用の質問シートも用意しておき、記入してもらった後に質疑応答を行うと相手の質問や疑問にもスムーズに答えられるので効率的だ(詳しくは下記を参照)。
忘年会シーズンを控え、中途入社の正社員やパート、アルバイトの採用に力を入れる店も多いはず。そこで、面接方法を工夫して、人材補強に成功している店を紹介。人事コンサルタントにもポイントを聞いた。
人材を定着させるために効果的な取り組みは?
会社(店)として明確なビジョンの打ち出し、理念の浸透
これまで上げた方法で人材を採用できても、定着しなければ意味がない。しかし、ただ漫然と働いてもらっていても、スタッフが勝手に定着するわけではない。「アルバイトにそこまで説明しなくてもいいのでは?」などと思わず、朝礼やミーティングなどを活用して自店の取り組みやビジョンを改めて説明し、経営理念や事業計画の浸透を図ることが大切だ。それによって「自分が何のためにこの店で働くのか」が明確になり、やりがいや組織力の向上、定着率アップにつながる。朝礼やミーティングを強化して、組織づくりに生かしている事例(下記)も参考にしよう。
チーム力の向上の土台を作るために、欠かせないのが朝礼やミーティング。これらを実のある内容にするためにはどう取り組めばよいのか。ポイントを飲食のプロに聞き、朝礼などに力を入れている店舗を紹介する。
教育制度の導入・見直し
飲食業に興味や意欲のある貴重な人材を確保するためには、しっかりした教育制度を整備することも必要だ。「現場任せ」「見て覚える」といったアバウトなものではなく、新人育成カリキュラムや勉強会、研修制度などを導入して、学びの機会を提供していきたい。覆面調査(ミステリーショッパー)サービス(以下参照)を活用して、スタッフのさらなる接客スキル向上に努めるのも効果的だ。
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ミステリーショッピングリサーチ
人材不足で悩む飲食業界だが、採用・育成に成功している飲食店もある。そこで、人材の採用や育成に力を入れている飲食企業に有効な採用方法や採用のミスマッチの防止、定着率アップの取り組みなどについて聞いた。
評価制度の導入・見直し
公平な評価制度を導入することで、スタッフのモチベーションアップとスキル向上につながりやすくなる。どうすれば評価されるのか、それによりどういったメリットがあるのか、評価基準を明確にすることが重要だ。賞与や昇給といった形での評価のほか、「接客が素晴らしい」「お客様から感謝の声があった」など、頑張りを認めて表彰という形で評価するのも本人の大きなモチベーションになるはずだ。定着率を上げるためにも、以下の記事で触れているポイントを踏まえて評価制度の導入や見直しを進めていただきたい。
明確な基準に則って、スタッフの能力を判定する評価制度。導入する企業が増えているが、うまく運用できていないケースもある。人材定着にもつながる評価制度について専門家に聞き、2つの外食企業の事例を紹介する。
業務内容の見直し・業務効率化
ネット予約やモバイルオーダー、キャッシュレス決済、自動発注システムなどのIT技術の導入で、スタッフの業務負担を軽減することも大切。こうした業務効率化によって働きやすい環境に変えるだけでなく、少ない人数での店舗運営も可能になる。また、アルバイトが正社員と同様の業務を抱えないよう、双方の業務内容の割り振りをしっかり確認・整理しておきたい。飲食店の労働時間削減の方法については、以下の記事がおすすめなので、確認していただきたい。
人手不足が続く飲食業界。そのしわ寄せが、長時間労働となっているケースは少なくない。現場スタッフが活き活きと働くためにも労働時間の見直しが必要なのでは。店の業績を落とさず、労働時間を削減するには?
働きやすい環境づくり
良好な人間関係を構築するためには、意識的に「風通しの良い雰囲気」「活発なコミュニケーション」「意見が言いやすい環境」を作ることが求められる。具体的には、社内SNSや社内報で話題を提供する、社内イベントや産地への視察旅行などで交流を図る、個別面談をしてアルバイトの意見を吸い上げる、定期ミーティングでトップの意見を伝えるといった方法がある。
また、退職金や住宅手当など福利厚生の整備、シフト管理ツールの導入による臨機応変なシフト調整、産休や時短勤務など、個人に合わせた多様な働き方ができる体制づくりにも努めたい。飲食企業も働き方改革を進めることで(以下参照)、定着率をアップさせることが可能なはずだ。
人手不足が深刻な飲食業界で「働き方改革」は、今すぐ考えなければいけない問題。長時間労働の是正、多様な働き方ができる環境作り、生産性の向上など何から始めればいいのか識者の話と事例を通して考える。
まかないの充実
学生など一人暮らしのアルバイトにとって、まかないの提供は飲食店で働く理由の一つになりうる。給料のベースアップは難しくても、まかないを充実させることが待遇面でプラスに感じてもらえる可能性がある。最近では店のユニークなアピール手段として、SNS経由で“まかない飯”を発信する店も増えてきている。
定着率を上げる方法はさまざまだが、根幹にあるのは従業員満足度をいかに上げるか、ということ。働きやすく、働きがいがある職場であれば自然と人材は定着し、それが店の雰囲気や業績の向上にもつながっていく。そして、結果的にそういう店はスタッフからの紹介も含めていい人材が集まる循環が生まれるので人材不足とは無縁な状況が生まれるのだ。これまで紹介した方法を参考に、人手不足の逆風に負けない店づくりを進めていただきたい。
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