【店への信用、信頼にもつながる】衛生への取り組みを積極的に発信!
衛生の新たな基準を確立! 店内やWebでもアピール
感染予防策や衛生管理は、積極的に発信して「見える化」することが非常に大切だ。来店客にとっては、店の姿勢や取り組みを知ることが安心材料になるし、スタッフにとっては行動を継続するモチベーションになる。
まずは、店頭・店内のPOPやポスター、WebやSNSなどで、店の考え、取り組み、来店客への要望などを発信しよう。また、「演出的要素を意識すると効果的」と白川氏。例えば、飛沫防止のパーティションは置くだけでインパクトがあり、安心感を持ってもらえる。アルコール消毒液も、入口だけでなく、店内のあちこちやすべてのテーブルに置くと、店の衛生意識の高さが伝わりやすいだろう。
そもそも、感染予防策や衛生管理は、来店客に窮屈な思いをさせたり、サービスの低下につながりかねない要素もある。だが、白川氏は「衛生にエンターテインメント性を持たせ、楽しんでもらうことも大事」と提案する。手洗いや手指消毒の方法をユニークなポスターにしたり、タブレット端末で感染を防ぐ行動や安全な食べ方、食中毒の防ぎ方などの動画を流したりすることもよいだろう。衛生のミニ知識なども喜ばれる可能性は高く、口コミ効果も期待できる。
さらに、一歩踏み込んで「巻き込み型の衛生体験を提供する方法もある」と白川氏。「例えば、コロナ禍で敬遠されがちなビュッフェやバイキングの店舗であれば、徹底した感染対策と衛生管理を講じ、それを来店客にも“体験”してもらいながら提供する方法です。手洗い、消毒はもちろん、取り箸やトングの消毒・手袋の着用、食材の温度管理をアピールするなど、“衛生のフルコース”は、利用客の衛生意識を高めつつ、店への信頼にもつながるはずです」と提案する。
新型コロナウイルスの影響は長期間に及ぶことが予想される。白川氏は「さまざまな工夫で、『衛生の新しいスタンダード』を確立する1年にしよう」と力説。腰を据えて取り組む、絶好の機会と言える。
神奈川県横浜市
「杏子(あんず)」の例
東京都八王子市
「懐石・豆腐割烹 雪花菜」の例
12種のピクトグラムは日本フードサービス協会のガイドラインを参考に制作しています。
https://www.maff.go.jp/j/saigai/n_coronavirus/attach/pdf/ncv_guideline-29.pdf
コロナ禍では、多くの飲食店がテイクアウトやデリバリーに新規参入。現状、“3密”が警戒されていることから店内での飲食は伸び悩みが予想され、今後も特にテイクアウトは市場の伸長が見込まれている。ただ、店内飲食ではできたてを目の前で食べてもらえ、接客という形で食材などの情報を伝えることができるのに対して、テイクアウトやデリバリーには、①アレルゲンを含む食材情報が伝わりにくい ②食べるまでの時間を十分にコントロールできない ③料理の保存方法を強制できない、という3つのリスクが存在する。白川氏は「この3点のために起こりうる事故が食中毒とアレルギー症状。これを回避する仕組みの実践が必要」と指摘する。事故を起こせば店へのダメージは甚大。HACCPの考え方も取り入れて、しっかりと対策を講じることが大切だ。
まず、初発菌数を抑制すること。初発菌数とは、文字通り最初の菌の数だ。食中毒の原因菌の多くは、時間とともに加速的に増殖するので、初発菌数を極力少なく抑えることが重要。そのために、食材・調理機器・料理人の衛生管理を徹底する。また、食材に応じてしっかり加熱して調理。加えて、菌が特に増殖しやすい20~60℃の温度帯に料理を置く時間を最大限短くするため、保存する場合は冷蔵など適切に管理する。加えて、食材情報などの表示も不可欠。白川氏は「最低でも原材料・消費期限・保存方法の表示」を提案する。
そのほか、運搬時の衛生管理、時間が経ってもおいしく食べられる調理法や味付けの開発など、テイクアウト・デリバリーの課題は多い。法令上も、飲食店の営業許可だけでは販売できない食材・メニューもあるので、最寄りの保健所などに確認することが大切だ。
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