意識ベース 来店客に見えない部分
クレンリネスの意識向上のために見えないところの美しさを追求
飲食店の中には客からは見えにくいため、クレンリネスの対象になりにくく、とかく未清掃のまま放置されがちな場所が少なくない。特に気をつけたい場所と、その対策を具体的に見てみよう。
まずは厨房。ホールから切り離されている厨房は、何かとおろそかになりがちだが、客席から見える部分はピカピカで、そうでないところは汚れた店にならないように、スタッフには表裏の区別なく整理整頓と清掃を意識付けることが肝要だ。
「厨房に多い、光る素材の器具を磨き上げることから始めてください」と塚田氏。例えば冷蔵庫のドアや取っ手、シンク、水道の蛇口、ビールサーバーのレバーや部品などステンレス製の器材は、まめに磨き上げていれば短時間でピカピカに光らせることができ、店全体の清潔感の向上に効果的だという。
また、「スタッフしかさわらないグラス棚では、グラスの向きをきっちりそろえて並べておくとホールのスタッフが取り出しやすいですし、無意識のうちに気持ちも引き締まるはず」(塚田氏)。客の目には触れないところだが、スタッフの意識レベルの向上に有効なポイントだ。
次に、レジ裏やバックヤードなど、書類が蓄積されやすい場所も要注意。不用になった書類が廃棄されずに場所をふさいでいたり、カレンダーがめくられていなかったりということのないようにしたいものだ。「よくスタッフルームに“今年の抱負”などが貼り出されていることがありますよね。せっかく志気を上げるためのアイテムなのに、剥がれかけていたり、古い年度のままだったりすると、逆効果になりかねません」と、塚田氏は、行き届かない清掃の心理的な悪影響にも言及する。
また、厨房の清掃、特に調理器具の清掃については、衛生維持の観点からしっかりと管理することが重要だ。「当社の場合、厨房は独自に決めた10?12項目について抜き打ちで細菌検査をしています」と、「薩摩牛の蔵」総料理長の金原泰士氏。まな板、冷蔵庫の取っ手、皿、包丁の柄、包丁の刃、バット、ハサミなどについて、大腸菌などの食中毒に直結する細菌が検出されるかどうかを自主的に検査しているという。「飲食店は食中毒を出したら致命的。衛生管理をしっかりするためにも、厨房の意識的な清掃は欠かせません」(加藤氏)と、その重要性を強調する。
こうした見えないところの清掃が持つ意義を、スタッフにしっかり伝えることも大切だ。「友人を自室に招くときと同じ気持ちで、バックヤードのクレンリネスを行うように」などと呼びかけ、意識の共有を徹底したい。
薩摩 牛の蔵 赤坂
東京都港区赤坂7-9-1 トーユー赤坂ビルB1
http://r.gnavi.co.jp/a755001/
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