2013/03/26 特集

意識が変われば店は変わる!繁盛に繋がるクレンリネス(3ページ目)

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作業ベース 来店客に見える部分

すっきりした印象にするために、メニューブックなどは水平・垂直を意識した配置に。壁とテーブルの間にはくずがたまりやすいので営業後に拭き掃除を

見えるところは点検表でチェック。業態を理由にあきらめない!

客から見えるところのクレンリネス、いわゆる「作業ベース」の清掃は、多くの飲食店でルーティン業務として取り組まれている。しかし、「やってあたり前なだけに、高いレベルで質を維持し続けるのは簡単ではありません」と加藤氏。自分はちゃんとやっているつもりでも、慣れが出てくることで逆に見落としや、やり残しが生じる可能性も少なくないからだ。

そこで不可欠なのが、チェックシート。掃除するべき項目をあげ、それを「毎日」「毎週」「毎月」に分けてリスト化し、それぞれについて責任ある立場の人が必ずチェックする仕組みが大原則だ。

また、業態や店の状態によってリストの内容に差ができるのは当然だが、加藤氏は「業態を理由に、清掃の質をあきらめないで」と呼びかける。「とかく“焼肉業態だから”“焼鳥業態だから”他店より少しぐらい汚れていてもしょうがない、などと怠慢になりがちです。でも、どんな業態でも清潔である方が、お客様に好まれるのは自明のこと。自分たちの力でできる清掃はたくさんあるので、決して投げ出さない姿勢が大切なのです」と語る。

そのうえで、毎日の清掃で見逃しがちなところ、大切だが忘れがちな箇所を、塚田氏に列挙してもらった。

  • テーブル回り 
    テーブルと壁の隙間などに要注意。テーブルの上を拭き忘れることはないが、壁との隙間はゴミがたまりやすく、掃除しにくいので、見逃しがち。1日の終わりに必ずチェック。
  • メニューブックや皿の配置
    テーブルの上に置くときは、水平と垂直を意識した角度できちんと置く。清々しく統一感のある印象に。
  • 壁のポスター
    角が剥がれかけていたり、たるんだりしていないかをチェック。
  • 食器・箸・カトラリー類
    食器洗浄機の機能を過信して、汚れが落ちていないことに気がつかない場合がある。予洗いを怠らないこと、グラスの洗浄は単独で行うことなど、適切な使用を守る。
  • 洗面所などの水回り
    蛇口や栓などステンレスの部分や、鏡は必ずくもりがないようにしておく。これだけでかなり好印象になる。

これらを参考に、ぜひ一度、自店のクレンリネスを見直してみよう。

店内ポスターは常にきっちりと、たるみなく貼り出そう。角のめくれにも注意!
水回りのステンレス製の器具は水アカなどがないように磨き上げるのが鉄則

飲食店にとって避けられない“におい”を防ぐには

飲食店のにおい対策の原則は2本柱だ。1つは日々の店内清掃、もう1つは専門業者による定期的な清掃だ。
店内の主なにおい対策の箇所は「エアコンのフィルター掃除」と「トイレ掃除」。エアコンのフィルターは、目詰まりを起こすと空気を排出しなくなり、においを籠らせるとともに空調の性能も低下する。そうならないうちに、フィルターを早めに掃除することが大切だ。そのうえで、1~2年に1回はプロに分解掃除を依頼しよう。経費はかかるが、これを怠ると、知らず知らずに客に不快感を与え、常連客を失うことにもなりかねない。
また、トイレ掃除は翌日に持ち越さず、閉店後すぐ行うこと。夜の間に菌が繁殖し、においの元になるからだ。少なくとも壁へのアルコール噴霧と簡単な拭き掃除はその日のうちに済ませたい。
そのほか、厨房のグリストラップ(下水に直接油が流出することを防ぐ装置)などもしっかりと管理し、においの発生源を断ち切ろう。

エアコンなど自分たちでできる清掃はこまめに取り組み、定期的にプロの手で徹底清掃を
トイレはアルコール噴霧と簡単な拭き掃除はその日のうちに行い、菌の増殖を抑制する

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