自家製フルーツ酢のドリンクで、幅広い年齢層の女性客を獲得!
【大阪・京橋】garden dining fuca
女性向けドリンク開発で、集客のフックに
活気のある繁華街・京橋への進出。隣駅の住宅街で和食店を経営するオーナーが、昨年夏にオープンしたのが「garden dining fuca」だ。コンセプトに据えたのが、“女性が気軽に集まれる居酒屋”。そのため、ラウンジにソファ席を備えたおしゃれな空間や、和食を洋風に盛り付ける料理など、カジュアルに楽しめる店づくりを進めてきた。それとともに、オーガニック野菜を使った健康指向のメニューを多数そろえた。
なかでもオープン半年前から開発に取り組んだのが、オリジナルドリンクだ。店の主任を務める滝内貴裕氏は、「ドリンクでもヘルシーで女性向きの商品を打ち出そうと、試行錯誤の末にたどり着いたのが、自家製のフルーツ酢を使ったサワーとノンアルコールドリンクでした」と振り返る。
現在、グランドメニューに載せて通年で提供しているフルーツ酢は、キウイ、マンゴー、パイン、リンゴの4種。「このほかにも、様々な果物と酢を組み合わせて、氷砂糖の量、はちみつの有無など、いろいろと試しました」と滝内氏。その結果、味はもちろん、見た目、仕入れの安定性、原価率などを勘案してこの4種に絞り込んだ。穀物酢やリンゴ酢に、それぞれのフルーツを1週間程度漬け込み、果物の香りとエキスを酢となじませる。焼酎で割ってサワーにするほか、ジンジャーエールやソーダ、オレンジジュースなど、客の好みのソフトドリンクで割って、ノンアルコールとしても提供する。いずれも果実の甘みや酸味、酢によるすっきりとした独特の口あたりが魅力で、風味豊かなオリジナル商品に仕上がった。スタッフが積極的にすすめ、ドリンクの注文で迷う人には、自家製の自信作であることをアピールしてオーダーにつなげている。
「常連さんのなかには、乾杯からフルーツ酢のドリンクを飲まれる方が多いですね。グループでも、アルコールが苦手な方はノンアルコールドリンク、アルコールが飲める方はサワーで注文できることで、同じドリンクを楽しんでいるような雰囲気を味わってもらえます」と滝内氏。甘みを抑えているため、食中酒としても飲みやすい。なかでも、若い層にはマンゴー、年配の層にはキウイが人気など、幅広い年齢層に受け入れられている。今では、ドリンクの売上の約半分をフルーツ酢のドリンクが占めるほど。確実に集客のフックの1つになっている手応えがある。
さらに、ベースの4種のほかに季節のフルーツ酢も提供する。秋にはブドウ、冬にはイチゴやミカン、春にはフルーツトマトやグレープフルーツで開発。今夏に向けてはメロンやスイカを使い、飽きさせない工夫をする予定だ。そのほか、ニュージーランド産をはじめワインのラインナップも充実させ、女性好みのドリンクでさらなる集客アップを目指す。