飲食店が知っておきたい お客の声に見る「お通し」事情
ユーザーは「お通し」のコスパの低さに不満
下のグラフはぐるなびユーザーへの「お通し」に関するアンケート結果。外食をする際、出されたお通しは基本的に「食べる」と答えた人が全体の80%以上を占めているが(Q1)、一方でお通し自体が必要かというQ2では、「ない方がよい」と「どちらかといえばない方がよい」を合わせて半数を超えた。また、「ない方がよい」と答えた理由(Q3)では「内容が価格に見合わない(割高である)ことが多い」(51.7%)や「価格が高いことが多い」(45.0%)の割合が多い。このことから、ユーザーはお通しに対してコストパフォーマンスの低さや価格の高さなどから潜在的に不満を持ちつつも、出された以上は食べるという受身の状態の人が多いことがわかる。また、ユーザーがお通しに支払ってもよいと思う価格(Q4)は、「200~300円未満」(26.2%)と「100~200円未満」(20.1%)が多く、およそ半数の人が100~300円を適正だと考えていることがわかった。
提供方法や品数でお得感を出すお通しが好評
Q5は、消費者がうれしく感じるお通しを聞いたもの。「内容が価格に見合っている」(47.1%)、「お得感がある」(39.5%)といったコストパフォーマンスを重視する声が多く、「旬の食材」(20.7%)、「質・鮮度のよい食材」(18.6%)、「安心・安全な食材」(17.4%)など食材にこだわりを感じられるお通しも好感があるようだ。またQ6では、「選べる」「数品盛り合わせ」「おかわり自由」という、新たな付加価値を付けたお通しの特長についてどう思うかを調査。いずれも「うれしい」が50%を超え、“提供方法や品数などでお得感を出したお通し”は、店の好感度を高めることがうかがえる。一方、お通しへの不満(Q7)については、作ってからの時間が経ちすぎたり、温度が適切でないと、6割以上が「がっかりする」と回答。また、「価格がわからない」ことに対しても約半数が不満を感じており、メニューブックなどへの表記も求められていると言えそうだ。
※データはすべて2015年12月ぐるなび調べ(n=回答数)