今冬は積極的に提案したい！からだが温まるメニュー（2ページ目）

一年中人気のアツアツスープ！健康を気遣う料理を発信

体にやさしい創作おばんざい AGRI［広島・袋町／中町］

海外のレシピ本をヒントに日本人に合わせてアレンジ

　厳選した食材を使い、減塩をはじめとした健康的な家庭料理を数多く考案しているオーナーシェフの黒田千晴氏。新聞の連載やラジオのレギュラーでも活躍し、多くのファンがついているその料理を堪能できるのが「AGRI」だ。代表取締役の竹岡雄介氏は、「従来からテイクアウトには力を入れてきたのですが、コロナ禍の4月は前年比300％と大きく増加。ニーズの高まりを感じます」と語る。

　料理のラインナップには「かぼちゃとさつまいものグラタン」など体の中から温まるメニューも多いが、中でも20年以上前から愛されているのが「サーキュレーションスープ」だ。その名の通り、血液の「循環」を促す料理として、アメリカのレシピ本に掲載されていたものをベースにアレンジを重ねた。「元のスープには多くの香辛料が入っていて、日本人の口には合わないと感じました」と黒田氏。そこで、トマトをベースに味を調え、根菜や生姜を加えて、体を温める作用を損なわないレシピに仕上げている。「冬だけでなく、冷房での冷えや二日酔いの解消にも効果的」（黒田氏）で、今ではこのスープを食べに来店する客も数多い。「今後は、県産食材を使った料理の開発にもさらに力を入れるとともに、コロナが心配で来店をためらっているシニア層へのデリバリーをより充実させたい」と竹岡氏は展望する。

黒田氏が生産者とコラボしてプロデュースした食品の数々は、テイクアウトなどでも販売している