更新日:2024.5.22
気温が高まる時期は、ドリンクの需要が高まるのが確実。どんなドリンクで、どんな提案をすれば、人を引き付け、注文率や売上アップにつながるのか。
フードとドリンクのペアリングや自家製シロップを使ったドリンクをアピールしているイタリアンカフェ、女性好みのフレッシュフルーツを使ったドリンクを提案しているイタリアン、「大分産かぼす+麦焼酎」でファンを獲得している居酒屋、オリジナルビールや自家製ソーダを売りにするブリューパブの事例を紹介する。
目次
・ペアリングの提案と自家製シロップのドリンクで注文が増加!
「西千葉 イタリアンカフェ DEAR FROM」(千葉・中央区)
・フレッシュフルーツを使い、色鮮やかに仕上げて女性を引き付ける
「お肉と牡蠣のNYイタリアン CARTA(カルタ)渋谷店」(東京・渋谷)
・「大分産かぼす+麦焼酎」コンセプトを表現するドリンクでファン獲得!
「ウラニワ 聖蹟桜ヶ丘」(東京・多摩)
・店内醸造のビールを銘柄を入れ替えながら3つの色で提案!
「ブリューパブ テタールヴァレ」(大阪・天満橋)
ペアリングの提案と自家製シロップのドリンクで注文が増加!
千葉県千葉市中央区春日2-10-8 1F
https://r.gnavi.co.jp/bvhtds7r0000/
人気ドリンクが入った単品飲み放題も好評!
千葉のJR西千葉駅南口から徒歩2分の場所に店を構える「DEAR FROM」。多国籍な料理を提供するカフェダイニングとして2010年にオープンし、2017年からは食事もドリンクもしっかり楽しめるイタリアンとして営業している。
客層は近隣の大学に通う学生や地元の主婦、ファミリー、年配の夫婦と幅広い。女性が7〜8割を占めるが、近年は男性も増加。「以前は女性が約9割を占めていましたが、女性は財布の紐が固い。そこで男性を取り込むため、2017年より日本酒やサワーをドリンクのラインナップに加えました」と代表取締役の小永井賢氏は振り返る。また、「男性は料理を選ぶときに『何でもいいよ』となりがち」と感じていた小永井氏は、男性が注文しやすいようにフードとドリンクのペアリングの提案を開始。「海老のサクサク揚げ春巻き」(968円)とそれに合うさっぱりとした「本格お茶ハイ」(3種/各528円)、「絶品! こだわりの鶏白レバームース」(638円)とすっきりとした「千葉県産 希少な溢れ日本酒」(1,408円)など、組み合わせて写真とともにメニューブックに掲載したところ、ペアリングを提案したメニューは注文率が上昇。「揚げ春巻きの注文数は1.5倍に増えました」と小永井氏はその効果を語る。
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一方、メインの客層である女性に向けては、自家製シロップを使ったドリンクでアピール。定番の「木苺とブルーベリー」「ピンク&ホワイトグレープフルーツ」のほか、期間限定3種のシロップを常備する。「リピーターを飽きさせないよう、シロップの種類は定期的に入れ替え。流行も取り入れながら開発しています」(小永井氏)。自家製シロップは、ホワイトラム(715円)、またはスパークリングワイン(759円)で割ることができ、炭酸水やミルク(各528円)でノンアルコールにも対応。シロップや割り方を替えることで、いろんな味が楽しめると好評を得ている。
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また、自家製シロップのドリンクやサワーなども含んだ単品飲み放題を用意。1時間1,650円、2時間2,200円としており、1人で利用する人も多いという。「宴会は減少していますが、単品飲み放題は今もお客様の約半数が注文します」と小永井氏は話す。昨年末からは、前菜に飲み放題を付けた「昼呑みセット」を開始し、週末の昼飲み需要を獲得。「飲みながらたくさんは食べられない」という来店客の声に応え、前菜3種と飲み放題1時間で1,650円、5種と飲み放題2時間で2,200円という内容に。そこにパスタやピザなどをプラス715円で付けられるようにしており、自由度を高めている。
そのほか、メニューブックをタブロイド風にしたり、キャッチーな言葉でメニューを紹介したりと、印象に残り注文したくなる工夫も盛り込んでいる。さまざまな柔軟な発想が店舗運営に生かされている。
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フレッシュフルーツを使い、色鮮やかに仕上げて女性を引き付ける
東京都渋谷区宇田川町25-11江島屋ビルB1
2017年10月、東京・渋谷駅から徒歩3分のビル地下1階にオープン。当初はハンバーガーを提供し、若年層や外国人の利用が多かったが、コロナ禍で30代以降の女性が増えたことから、カジュアルイタリアンとハンバーガーの店として2020年10月にリニューアルオープンした。
流行に敏感な人が集まる土地柄のため、意識したのが"SNS映え"。「若い方や女性を引き付けるために、フルーツを使ったドリンクを開発しました」と店長の川邊倫紘氏は話す。中でも、フレッシュフルーツをたっぷり入れた「生フルーツビアー」(880円)は、人気のビアカクテル。使用するフルーツは季節ごとに種類を変えており、爽やかな味わいがビールとよく合い、女性だけでなく男性からも注文があるという。また、リンゴやモモなど旬のフルーツと日替わりのリキュールを合わせた「生果実カクテル」(748円)も人気ドリンクの一つ。「お酒が苦手な女性に好評です。リキュールは、お客様の好みや要望を聞いて臨機応変に変えています」(川邊氏)。
華やかさと爽やかな味わいが女性に人気
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さらに、若い女性向けドリンクとして「ティラミス・ドルチェ・カクテル」(770円)も用意。「グループ店のイタリアンのシェフが作る自家製ティラミスを丸ごと1個入れています。デザート代わりのシメの一杯として楽しまれています」と川邊氏。
メニューブックでは、これらのドリンクの鮮やかな色合いが一目で分かるよう写真を添えてアピールし、注文につなげている。今後は来店客の反応を見ながら、さらにドリンクのバリエーションを増やしていきたい考えだ。
「大分産かぼす+麦焼酎」コンセプトを表現するドリンクでファン獲得!
東京都多摩市関戸2-41-1聖蹟桜ヶ丘ミートセンターD棟
※閉店
シェアするエンタメ性や爽やかな見た目で人気に
東京を中心に4店舗を展開する「ウラニワ」。"大分の郷土料理が味わえる居酒屋"をコンセプトに創業し、多摩市にある聖蹟桜ヶ丘店は2012年オープン。注文率9割を誇る「とり天」(3個280円)など、大分名物を打ち出し、30~40代の男性を中心にビジネス層を多く集客している。
すくってシェアして楽しめる!
ドリンクは、大分名産のかぼすを使ったメニューを豊富にラインナップ。中でも、ボウルに大分産麦焼酎「常つねぞう蔵」と氷を入れ、かぼすのスライスを浮かべた「ウスキボウル」(小/1290円~)は創業当時からの看板メニューだ。元は大分・臼杵にある蔵元が考案したドリンクで、地元農家から直送されるかぼすを使用して、小・中・大の3サイズを用意。「柄杓ですくい、みんなでシェアして飲めるエンターテインメント性や爽やかな見た目、飲みやすさが受けています」と話すのは、広報・総務も兼務する店長の加藤英里氏。多くのファンが付いており、これを目当てに来店する人もいるという。また、「ウスキボウル」を全ての宴会コースに1人プラス300円で付けることも可能。「小は焼酎250mlで約3杯分。飲み切れる量なので、お1人様で注文する方もいらっしゃいます」(加藤氏)。
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「ウスキボウル」に入れるかぼすは、収穫期である冬には増量して提供するほか、「生かぼすサワー」(550円)などの限定メニューもラインナップ。「かぼすをもっとメニューに生かしていきたいと思っています。今後は知られていない大分の食材を発掘して、発信していきたい」(加藤氏)と、特色あるメニュー作りに力を注いでいく。
店内醸造のビールを銘柄を入れ替えながら3つの色で提案!
大阪府大阪市中央区大手通1-1-2 アトランティス21ビル1F
https://r.gnavi.co.jp/1sw7n80p0000/
自家製ソーダも提供し、ビールが苦手な人にも◎
大阪・天満橋にある「ブリューパブテタールヴァレ」は、2016年4月にオープン。普段使いでクラフトビールを楽しんでもらいたいと、店内に醸造所を併設し、そこで作られたオリジナルビールを堪能できるのが売りだ。
味わいを色で分けて分かりやすく
ビールは「白」「黒」「琥珀(こはく)」に色分けして常時3種、3サイズ(S/440円、M/550円、L/770円)で提案しており、各色の銘柄は1〜3週間ごとに入れ替わる。「一つの樽で生産できるのは約200L。2週間で1種は必ず銘柄が入れ替わるため、来店するたびに違うビールが味わえます」とストアマネジャーの平泰斗氏は語る。ビールは季節や時期に合わせ、使用する素材や配合を変えて製造。基本的に色が濃くなるごとにアルコール度数は高く、味わいは濃厚になるため、「多くの銘柄を楽しんでもらえるよう白、琥珀、黒の順番でおすすめしています」(平氏)。
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また、ビール作りで使われるガスを使用して自家製ソーダも製造。それを使ったノンアルコールドリンクも提供しており、今夏はザクロのシロップを使った「グレナデンフィズ」やこだわりのコーヒーで作る「エスプレッソトニック」(各550円)などを用意する。「自家製ソーダのノンアルドリンクがあることで、ビールが苦手な方も一緒に楽しめると好評です」と平氏。
自家製ソーダを使ったこだわりのノンアルドリンク
以前より自家製ビールのテイクアウトを行っており、昨年春からは2号店で製造したボトルビールの販売も開始。3月には、台湾屋台風の料理とクラフトビールが楽しめる立ち飲み店もオープンした。今後もクラフトビールを気軽に楽しめるよう、さまざまな形でその魅力を発信していく方針だ。
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