温度差×舌触りのコラボが大ウケ!「ネギトロ醤油で食べる おいしい油揚げ」たぬき@青山一丁目

「青山一丁目たぬき」は、この界隈には無かった大衆酒場。仕事を終えた会社員が数多く立ち寄り、終電近くまでにぎわっている人気店です。くつろげる空間と、店ならではの”愛されメニュー”で、ついお酒が進んでしまいます。

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「ネギトロ醤油で食べる おいしい油揚げ」

青山一丁目たぬき(東京・青山一丁目)

多くの来店客に受け入れられようとすると、無難だが退屈なメニューが並んでしまう。かといって奇抜な料理は好き嫌いが分かれやすく、1度食べれば満足で飽きられてしまいがち…。多くの居酒屋が悩んでいるのがこの“無難”と“奇抜”のバランスではないかと思います。そのジレンマを解消し、オープン直後から大繁盛している店があるといいます。

今回は、2022年11月にオープンした「青山一丁目たぬき」の「ネギトロ醤油で食べる おいしい油揚げ」を、週末の酒場巡りが趣味というフードライター・桑原恵美子氏が紹介。誰からも愛される大衆酒場メニューの魅力と、新しい食とのワクワクする出合い、このバランスを両立させる、メニュー作りのコツを聞きました。

桑原 恵美子
フードライター。十数年間にわたり、新聞社系の媒体で大手チェーン飲食店や新オープンの商業施設の飲食店、食品メーカーを中心に取材。ぐるなび媒体「dressing」でも100軒以上の飲食店を取材。「ラクなのに美味しい 驚異の弱火調理法」(三空出版)など料理レシピ本の構成にも携わる。
訪れた飲食店を紹介している個人ブログ:
https://ameblo.jp/amaguri0111/theme-10066247104.html

都営住宅1階に、ネオンサインが輝く“ネオ大衆酒場”がオープン
どこにでもあるメニューを、どこにもないアレンジで提供
メニューに、あえてキラーコンテンツを置かない

都営住宅1階に、ネオンサインが輝く“ネオ大衆酒場”がオープン

深紅のネオン看板が目印。外苑東通りと店の間に広いスペースがある立地のため、青山のど真ん中にもかかわらず開放感がある

「青山一丁目たぬき」があるのは、青山一丁目駅から徒歩2分ほどの、外苑東通り沿いにある都営住宅の1階です。

周囲がオフィスビルや高層マンションばかりの中で、深紅のネオンサインの看板が圧倒的に目を引きます。店内のにぎわいが通りからもすべて見渡せる、ワクワクする外観です。16時からオープンしていて、明るいうちから飲めるのも嬉しい。平日は閉店時間の終電ぎりぎりまで大盛況です。

  • スタッフと会話を楽しめる長いカウンター席。女性の一人客でも居心地よく飲めるレイアウト
  • インテリアデザインのテーマは「ライフスタイル酒場」。知人宅に招かれたようなリラックスできる空間をイメージし、天井部分が一般住宅のロフト風

どこにでもあるメニューを、どこにもないアレンジで提供

見た目から食欲そそりまくりの「ネギトロ醤油で食べる おいしい油揚げ」(580円/税込、以下同)

私が熱愛してやまないのが、「ネギトロ醤油で食べる おいしい油揚げ」。カウンタ―席で一人飲みしている時に、厨房から運ばれるのを見て、そのビジュアルに一目惚れ。食べてみて、期待をはるかに上回る意外性のあるおいしさに、二度惚れしました。

熱々でクリスピーな油揚げ、冷たくてねっとりしたネギトロ、角切りでパリパリのたくあん。温度と食感のコラボが見事

ふっくら厚みのある油揚げは焼きたての熱々。そのクリスピーな香ばしさ、植物性の甘みに、冷たくてねっとりしたネギトロの動物性のうま味がからみつきます。ネギトロにしっかり醤油味がついているので、そのまま何もつけずに食べられ、それゆえに焼きたてのクリスピーさが損なわれないのです。パリパリ食感のたくあんの甘みも、アクセントなのに主役を食うほどの存在感。熱くて冷たくて、パリパリでねっとりで、甘くてしょっぱくて、小皿なのにとにかくひと口の情報量が多いのです。

メニューを考案しているのは、オープンキッチンに立つ若き料理長・岡本氏。同店を運営する株式会社StyLe広報担当の奥村氏によると、「料理のセンスが抜群」とのこと。料理長によるとこのメニューは、「植物性の素材を、動物性のソースで食べたら面白いのでは」「熱々と冷たいものの温度差があったらもっと楽しい」というアイデアから生まれたそうです。いろいろな店を食べ歩いては、少しずつアイデアを収集しているのだとか…。

メニューに、あえてキラーコンテンツを置かない

「青山一丁目たぬき」を運営している株式会社StyLeは、ユニークな業態の飲食店を50店舗以上運営している会社です。「青山一丁目たぬき」は、居酒屋不毛地帯の青山一丁目エリアに、「本気でいい大衆酒場をつくる」をテーマにして作ったお店だそうです。

「『最近流行の“ネオ酒場”は、面白いけれど奇をてらい過ぎて疲れる』という声をよく耳にしていました。かといって昔からあるスタイルの居酒屋は、若い人にはなじみにくいし、シンプル過ぎて面白味がない。そこで、昔から居酒屋で愛されてきた定番メニューをベースに、この店ならではのアレンジを加えてメニューを構成しました。店の名物になるようなキラーコンテンツを作るというよりも、トータルのバランスで、あたりまえにおいしくて、面白さやワクワク感もある料理をそろえているのが、繁盛している理由では」(奥村氏)。

  • 「定番メニュー」。一見よく見かけるメニュー名が並ぶが、料理が出てくると驚きがプラスされたものばかり
  • 「本日のおすすめ」。季節で変わるメニューも魅力的

すぐに出る「とりあえず」、居酒屋の定番メニューをひとひねりした「みんな大好き」など、わかりやすくて楽しい品書き。「肴」では、おつまみになる細巻き「あて巻き」(とろたく、うなきゅう、辛子納豆)が人気だそう。

どこの居酒屋にもある定番の「串カツ」は、小麦粉に自家製のうどんだしを加えたパッター液に、ミキサーで細かくしたパン粉をまぶすなどきちんと手をかけています。そのため、非常にレベルが高くて、どのネタを頼んでも絶品。

「レバニラ」(680円)。ステーキのような厚みが嬉しい驚き

「レバニラ」も、一見ニラが大部分のように見えて、その下にはステーキのような大迫力の分厚いレバーが隠されています。とろけるような柔らかさは、この厚みがあればこそ。臭みの無さにも驚かされます。

ひとひねりしたメニューだけでなく、一見ありきたりの、どこにでもあるメニューに驚きのおいしさが隠されているのも、多店舗を運営していればこその懐の深さなのでしょう。

お店の看板娘・みずきちさんの元気いっぱいのサービスも魅力

この店に行くたびに感じるのは、今の居酒屋に求められるものを、とことん研究し尽くしている熱意。そして、その根源となっている“居酒屋愛”。

店主の思いや歴史が凝縮した個人店はもちろん魅力的ですが、幅広い業態で革新的な挑戦を繰り返してきている飲食店運営会社だからこそ、その知恵や経験を結集して、こういう面白いお店が作れるのだな、とつくづく感じます。

地酒は厳選した品ぞろえ。新潟の純米超辛口「鶴齢(かくれい)」(写真左、780円)。別添えの練り梅で好みの味に仕上げられる「梅干しサワー」(同右、500円)
看板である「〆の自家製麺 定番」(780円)は、うどん事業にも力を入れているStyLeがこの店のためだけに開発した生地を、注文後に店内でカット。コシとのびがある麺を引き立てているのが、鶏ガラと鰹でとった、和風コンソメと言いたいような澄み切ったスープ
青山一丁目たぬき(東京・青山一丁目)
東京都港区南青山1-3-6 都営南青山一丁目アパート6号棟 1F
https://r.gnavi.co.jp/bvvmjzeg0000/map/



地下鉄銀座線・半蔵門線と大江戸線の青山一丁目駅から徒歩2分。2022年11月、この界隈に少なかった居酒屋に着目し、大衆酒場を展開。近隣にアパレル関係のオフィスが多いため女性客の割合が多く、一人でも入りやすい。「面白味をプラスしたおつまみ」と「〆の自家製麺がおいしい」が売り。

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