「にもの6種盛り合わせ」
「にもの中目黒店」(東京)
おふくろの味といってすぐ思い浮かぶのが、肉じゃがやきんぴらなどの “煮物”。食べるとほっこりする、みんなが大好きな煮物をなんと常時12種類も用意し、名物にしている居酒屋さんがあるといいます。
今回は週末の酒場巡りが趣味というフードライター・桑原恵美子さんが、「にもの中目黒店」(以降、「にもの」)の「にもの6種盛り合わせ」を紹介。家庭で作れそうなのに作れない、絶品煮物の秘密を探ります。
訪れた飲食店を紹介している個人ブログ:
https://ameblo.jp/amaguri0111/theme-10066247104.html
・常時、12種類のこだわり煮物がオンメニュー!
・ひとつひとつの煮物に、“秘伝”あり!
・50年の歴史ある「お惣菜店」と「飲食店運営のプロ」のコラボ
・もうひとつの目玉は、自分で焼く“お通し”
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常時、12種類のこだわり煮物がオンメニュー!
「にもの」は、中目黒駅の西口を出てすぐの山手通りから1本入った、路地の奥にあります。住宅街の路地で人通りも少なく、正直、飲食店のロケーションとしては決していいとはいえません。でもなぜか、連日女性を中心に大にぎわいです。
古民家の良さを残しつつリノベーションしたレトロモダンな建物で、1階はU字型のカウンターがある明るい“ネオ居酒屋”、2階席は片側がソファ席で、照明をやや落とした落ち着きのある雰囲気です。
メニューの一推しは、店名のとおり「にもの」。煮物はどこの居酒屋にもあるメニューですが、常時12種類もの煮物をそろえ名物にしているのは、この店くらいではないでしょうか。
ひとつひとつの煮物に、“秘伝”あり!
このお店を訪れたらまず注文すべきなのが、定番3品に日替わりの煮物3品を盛り合わせた「にもの6種盛合わせ」です。
中身が見えないほどたっぷりとぜいたくに、カツオ節がかかってる「じっくり煮込んだ厚揚げ豆腐の煮物と鰹節」。厚揚げは市販ではなく、店内仕込み。木綿豆腐を低温で10分ほどじっくり揚げて、揚げたてを煮ているのだそうです。油のコクはあっても、味わいは軽やかな理由がわかりました。
定番2品目は「ごろっとジャガイモと人参の肉じゃが煮」。芯まで味が染みているのに大ぶりのジャガイモが煮崩れないのは、大鍋で大量に仕込む段階である程度煮詰めておき、注文が入った時に汁を足して温め直しているからだそうです。
定番3品目「若鶏もも肉と厚切り大根の煮物」は、汁まで飲み干したくなるやさしい味付け。味が染みたダイコンがしみじみおいしくて、ほっこりする煮物です。
残り3種は日替わりの煮物で、取材当日は以下の3品。
「ピリ辛こんにゃく」はこんにゃくをしっかり炒めて、中の水分を抜きつつこんにゃく特有のぬめりや臭みを飛ばしきってから、香ばしい胡麻油で炒めて香りを付けながら煮て、とろみがつくまで煮詰めています。全体に辛味をつけるのでなく、トッピングの糸唐辛子で辛味を調節できるのも、辛い者が苦手な人へのやさしい心配りを感じます。
「筑前煮」は根菜類を下茹ですることでえぐみが残らないようにしていることと、前日に作って一晩寝かせて味を染み込ませているのがポイント。濃い目の味付けがしっかり染みた根菜で、お酒がどんどん進みます。
とろけるようなやわらかさにいつも驚くのが「切り干し大根」。厚切りのちくわがたっぷり入っているので、意外にボリューミーで、食感に変化がつき、うま味も加わっています。
50年の歴史ある「お惣菜店」と「飲食店運営のプロ」のコラボ
どの煮物も絶品ぞろいなのは当然。実はこのお店の煮物を監修しているのは、北関東を中心に50年に渡って惣菜店7店舗を展開する、株式会社大合(だいごう/東京都豊島区)なんです。
マネージャーの坂本 優登さんによると、このお店を運営している株式会社武(たける/愛知県名古屋市)が大合を完全子会社化し、大合のお惣菜作りと、武の飲食店運営という2つの得意分野を掛け合わせてできた業態が「にもの」なのだとか。「北関東で愛され続けている味付けなので、やや濃い目で少し甘みが強いのが特徴です」と、坂本さん。
「にもの」1号店は、2022年11月27日に名古屋駅南にオープンし、連日大盛況なことから、東京に進出したそうです。
こだわっているのは、大鍋で煮ても、注文のたびに湯煎で温め直して器に盛っていること。「煮物は冷たくてもおいしいけど、やはり温かいほうが香りも立っておいしく感じます。かといってずっと煮続けていると味が濃くなりすぎるので、盛り付ける時の温度と仕上がりは常に細かく調整しています」(坂本さん)。
もうひとつの目玉は、自分で焼く“お通し”
この店には、煮物のほかにもう一つ人気商品があります。それは、ミニ七輪で焼く「お通し」。
席につくとほぼ同時に、目の前に置かれたミニ七輪に熱々に熾(おこ)した炭が入れられ、焼物セットとおろし醤油が運ばれてきます。これは、さまざまな飲食店をSNSでバズらせてきた武の社長が、Z世代の女性に来店してもらうために考えたアイデアだそう。この戦略が当たり、SNSの“映え”画像を見て興味を持って来店した人が、煮物のおいしさに感動してリピートするケースがとても多いのだとか。
気が済むまで煮物を堪能したら、エイヒレなどを焼いてチビチビ飲み続け、まる餅を焼いておろし醤油に付けて食べてシメるのが、私流の「にもの」コース。お腹いっぱい食べても、野菜中心の煮物とシンプルな焼き物なので罪悪感は薄く、お会計も二度見してしまうほどリーズナブル。
楽しそうに煮物と焼物でお酒を酌み交わすお客さんたちを見ると、「楽しいよね」「こういうお店を私たちは探してたんだよね」と、つい心の中で語りかけてしまいます。
東京都目黒区東山1-6-16
https://r.gnavi.co.jp/g6d67p1f0000/map/
https://nimono-nakameguro.owst.jp/
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