【福岡・博多】注目のエリア・繁盛店・経営者・メニューを解説!
福岡は、外食トレンドの発信地として注目を集める全国有数の外食激戦区。中でも博多エリアは、新店の出店や業態の進化が特に活発な注目エリアです。
今回は、九州エリアを拠点に活動し、飲食店の「今」と「次」を最前線で見続けているぐるなび営業担当を取材。繁盛店の動きや新店の兆し、集客につながるメニューや経営の工夫など、現場で得たリアルな情報をもとに、2026年の福岡・飲食店トレンドを読み解きます。
福岡の飲食店トレンドの語り手
ぐるなび入社:2014年4月入社(新卒入社)
これまで担当したエリア:福岡、佐賀、東京
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飲食店トレンド 2026 福岡編
1.人流が集中する博多が、福岡の飲食トレンドを牽引
2.トレンド業態は「立ち飲み」「存在感ある和食居酒屋」
3.博多の新店舗・新業態の展開をチェック
4.博多の敏腕な飲食店経営者
5.ヒットメニュー・九州食材の魅力
6.
博多・飲食店キーワードまとめ
1.人流が集中する博多が、福岡の飲食トレンドを牽引
――九州で飲食が盛り上がっているエリアはどこですか。
福岡市博多区です。理由として一番大きいのは「人の多さ」。地元住民に加え、国内客やインバウンド客が非常に多い街です。福岡空港が博多エリアに近い場所に位置していることもあり、飲食店・商業施設・宿泊施設がコンパクトに集積しています。観光客にとって回遊しやすく、強いターミナル機能を持つ街だと感じています。
特にインバウンドについては、圧倒的に韓国からの観光客が多い点が特徴です。東京ではなく福岡を目的地にするケースも多く、博多を拠点に食事や買い物を楽しまれています。
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――博多の中で、特に人気のトレンドエリアはありますか。
福岡市中央区の天神南駅から渡辺通駅にかけて、渡辺通5丁目周辺のエリアです。通称「裏天神」と呼ばれる、細い路地にレトロな飲食店が密集するグルメスポットで、5年ほど前からでしょうか、徐々に個性的で完成度の高い個人店が増えて注目されるようになりました。
SNSをきっかけに認知が広がり、地元では「裏天神に行けば面白い店がある」という印象が定着。業界的にも注目されるエリアになっています。
例えば「すみ劇場 むさし坐」。炉端のあるカウンターを囲むスタイルで、原始焼きの魚と焼き鳥が同時に楽しめる店です。調理の臨場感が伝わるつくりで、スタッフの動きや焼きの音まで含めて“体験”として楽しめる点が特徴です。「やきとり六三四(むさし)」や「博多 喜多郎寿し」、「焼肉劇場 六笑」など、多業態の系列店を裏天神エリアで展開しています。
2.トレンド業態は「立ち飲み」と「存在感ある和食居酒屋」
――博多エリアで、トレンドを感じる業態はありますか。
立ち飲みスペースを備えた酒屋、いわゆる「角打ち」は北九州が発祥とも言われており、九州にはもともと角打ち文化が根付いています。エリアによって形は異なりますが、最近は福岡市内を中心に、従来の角打ちとは異なる、スタイリッシュな立ち飲みスタイルの店が増えています。男女問わず入りやすい雰囲気で、大阪などとはまた違った、九州独自の進化と広がりを感じます。
2025年6月裏天神にオープンした「stand_GRETEL(スタンドグレーテル)」(株式会社office nine)は、“激安なのにおしゃれ”を体現する立ち飲み店です。フレンチや和の技法を取り入れた創作小皿料理が200~300円台という驚きの価格設定で、ドリンクは専用コインを購入しセルフ式サーバーから選んで注ぐスタイル。その楽しさも人気の理由です。
一方で、今泉の「百式」や、春吉の「藁焼きみかん」や「魚ト肴いとおかし」などは、福岡でも絶対的な存在感を放つ和食居酒屋です。客単価は7,000~8,000円ほどと高めながら、観光客・地元客の双方から厚い支持を集めています。料理はもちろん、空間や世界観まで含めて評価されている点が特徴です。
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また、ホテル内に多種多様の業態を展開する飲食企業で注目しているのが、ONOグループ(有限会社ディー・ディー・カンパニー)です。福岡を拠点に、東京・大阪・京都にも展開しており、全体で18店舗を運営しています(2026年1月時点)。
業態は和食やフレンチ、中華など幅広く、ランチからディナーまで高い支持を集めていますが、特に印象的なのがブランド設計の確かさです。「小野の離れ 博多本店」をはじめ、立地の良さやアクセスの良さも強みの一つ。写真映えする点も含め、いずれの業態も店づくりが非常に上手です。
こうした繁盛店に共通しているのは、「スタイリッシュな店づくり」と、業態としての「完成度の高さ」です。消費者から支持を集めている理由は、まさにその点にあるといえるでしょう。
3.博多の新店舗・新業態の展開をチェック
――最近オープンした注目の新店舗・新業態について教えてください。
2025年12月、川端・祇園エリアにオープンした、“和の心、イタリアンの香り”をコンセプトに掲げる「和食イタリアン わさび」が注目店の一つです。すでに同エリアで「泳ぎサバと日本酒のお店 わさび」「大人のわさび」という和食業態を2店舗展開していますが、今回3店舗目として、和とイタリアンを型にはめずに融合させた新業態を出店。メニューの幅をさらに広げています。
創作性の高い料理が並ぶ一方で、価格設定は飲み放題付きコースが5,500円~と良心的。インパクトのある名物料理を軸にメニュー構成を打ち出している点が印象的です。例えば、18時まで原価度外視の特価で提供される「イカの活き造り」は、ハッピーアワーサービスの新しい形といえるでしょう。また、コースの締めに「カツ丼」を据える構成もユニークで、食事の最後まで楽しさと満足感が続くよう設計されています。
また、福岡・博多のソウルフードである「もつ鍋」の人気専門店を展開する有限会社楽天地は、2025年12月に複合施設「楽天地もつ鍋テーマパーク」をオープンしました。
福岡を代表する観光スポット・キャナルシティ博多の至近という人が集まる立地に、「もつ鍋のテーマパーク」を出店した点は、物件選びの視点としても興味深い取り組みです。
施設内には、「元祖 もつ鍋 ちゃんぽん楽天地」「元祖 もつ鍋 もつ焼き楽天地」「もつ酒場 楽天地 Café Bar」の3業態を集約。客席数は合計254席とスケール感があり、国内客からインバウンド客まで、観光需要をしっかりと取り込んでいます。
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4.博多の敏腕な飲食店経営者
――手腕がすごいと思う経営者について教えてください。
まず挙げたいのが、株式会社C.F.C.companyの武本 一利 社長です。餃子業態「博多一口餃子 たけとら」など、福岡を中心に5店舗を運営(2026年1月現在)。2011年筑豊エリアの飯塚市に「ぎょぎょすけ飯塚店」、2013年博多の今泉に「サンパチキッチン今泉店」と異なる業態で出店を広げましたが、コロナ禍後に業態を「博多一口餃子 たけとら」に寄せるという再構築で成功されています。
武本社長の強みは、空間づくりや業態選定が王道である点。流行に寄せすぎることなく、長く支持される店を継続的に生み出しています。リニューアルや業態変更を重ね、商品力を磨いていく経営スタイルが印象的です。若いながらも業界内での知名度は高く、今後の動きにも注目したい経営者の一人です。
【代表取締役社長・武本氏インタビュー記事はこちら】
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もう一人は、個人店を経営する皆口 英亮 社長です。郊外エリアである西区・姪浜(めいのはま)の「旬や みなくち」からスタートし、その後、博多・今泉に「焼鳥と金」、春吉に「ヤキトリトキヤ」と、焼き鳥業態を2店舗展開。いずれも繁盛店として高い評価を得ています。
皆口社長は顔が広く知識も豊富な経営者で、業態開発から店舗づくり、販促戦略まで一貫して手掛けています。その実践力は非常に参考になる存在です。法人の資金力に頼ることなく、ゼロから店を育ててきた印象で、着実に実績を積み重ねてきた経営者だと感じます。
5.ヒットメニュー・九州食材の魅力
――博多で売れているメニューの特徴を教えてください。
炉端焼き、創作和食、海鮮、もつ鍋といった和食系業態への人気を感じます。これらのメニューは日本人客だけでなく、インバウンド客からの支持も高い印象です。九州各地から新鮮な魚介類や農産物が安定して手に入る点も福岡の大きな強みではないかと感じています。
――九州食材や食文化については、どのように見ていますか。
九州には質の高い食材が豊富にそろっており、その魅力は福岡を起点に、九州以外のエリアへと広がっています。実際に、大阪や東京でも九州食材を打ち出したメニューが支持を集めるなど、博多発の食文化が県外へ浸透している状況が見られます。
一方で、大阪や東京の食文化が、そのままの形で福岡に流入するケースは決して多くなく、地元の食材や料理を軸にするだけで業態が成立している印象があります。九州食材のみで店づくりができる点は、福岡ならではの大きな特徴といえるでしょう。
6.博多・飲食店キーワードまとめ
――福岡・博多の食文化を総括すると、どのような街だと思いますか。
博多は、朝食から夜まで、あらゆる時間帯で食を楽しめる街です。和食、ラーメン、餃子、カフェ、スイーツまでジャンルの幅が広く、食を目的に訪れる観光地としても非常に高い魅力を持っています。
さらに、地元の食文化が強く、外から来たものを無理に取り入れなくても成立している点も、福岡・博多ならではの特徴です。九州の食材や食文化を土台に、自ら発信し続ける力を持った街――それが、博多の飲食マーケットが魅力的であり続けている理由だと思います。
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