越佐情熱酒場 五八
新潟 中央区・新潟駅万代口 居酒屋
全員で理念も数字も共有し、当事者意識を持つ強いチームに
JR新潟駅前で4店舗を展開する株式会社善丸コーポレーションが、2019年10月にオープンした居酒屋「越佐情熱酒場 五八」。「越後・佐渡の豊かな食材を、多才で多彩に表現する、新潟を丸ごと楽しめるお店」をコンセプトに、ぐるなびではアラカルトからコースまでまんべんなくアピール。ネット予約も行い、近隣のビジネス層をはじめ、出張客らを中心に集客している。
メニューの売りは、何と言っても新潟の旬の魚介。「お刺身五点盛り」(2,178円)や「寿司おまかせ5貫盛り」(1,078円)、「俺の海鮮なめろう」(858円)などのほか、ビジュアルのインパクトが強い「寿司タワー」(1,738円)も名物料理として人気が高い。また、"ゲリライベント"として、寿司を並べた板を持って客席を回り、リーズナブルに提供する「寿司流し売り」を行うなど、元気で気が利く接客との相乗効果で、店は活気にあふれている。ドリンクは地元・新潟の銘柄を中心に日本酒のラインナップが豊富。県内の酒蔵の位置や銘柄を記した手書きのメニューも味がある。
そんな店づくりの基礎になるのが、「スタッフの当事者意識」だ。例えば、毎日の朝礼ではさまざまな「お題」を出し、10秒考えて1分間スピーチすることにより、発想力や言葉を使った表現力を鍛えている。また、アルバイトも食材を試食するなどして、自分の言葉でメニューを薦めることで、接客の会話を通してオーダーが増加。滞在時間も伸び、結果として客単価がオープン時に想定していた3,600円から4,000円台までアップした。1日の売上や客数・原価率・予算達成状況などはLINEグループでアルバイトにも共有されており、店長の小黒拓哉氏は「時間帯売上など細かい数字まで共有して共通認識を持っています」と話す。
数字の共有に加え、当事者意識を醸成するもう1つのカギが「理念共有」だ。同社では店舗ごとにコンセプト・ミッション・ビジョン・バリューを組み立てており、「店のみんなで理念を作ると、お店の運営でもメニュー開発でも『五八らしさ』がブレません。チームでやる上で一番大事なことであり、自分たちで決めたことなので責任を持って取り組みます。いつでも意見を言い合える空気もできています」と小黒氏。店長も週1回、店長会議でアドバイスし合うことで、切磋琢磨できる環境となっている。
「コロナ禍は新たな取り組みや、組織強化のきっかけになりました」と話すのは、代表取締役の武江善幸代氏。秋にはセントラルキッチンを新設し、姉妹店含め4店舗の仕込みの効率化が可能となった。また、社員も増やし、自社ホームページの新規制作やオリジナルの売上管理システムの構築などをスピーディーに実現。今後のECサイト開設にも弾みがついている。「アルバイトも含め、スタッフ全員が個人の理念も作ります。他社が実践している取り組みとは大きな違いはないかもしれませんが、みんながすべてのことに気持ちを入れてやっています。グループ全体で新潟駅前を盛り上げることで、新潟が明るくなったと言ってもらえたらうれしいですね」と武江氏。今後は焼売や肉まんなどが売りの、肉業態の新店オープンや、駅ナカへの出店も検討している。
ここがポイント!
新潟県新潟市中央区東大通1-7-1 第1ビル1F
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