個室居酒屋 笑衛門
岡山 倉敷駅南口 居酒屋
個室にカメラを設置してスムーズな料理提供を実現
JR倉敷駅から徒歩6分の商店街の一角に、2015年11月オープンした「個室居酒屋 笑衛門」。株式会社TURTLEの代表・亀山翔也氏は、倉敷市内を中心に8店舗の飲食店を運営し、「グループ全体の印象付けにもなるよう、若いスタッフによる元気な声がけを全店で徹底しています」と話す。店内は宴会利用に特化した全席完全個室で、瀬戸内の魚と焼き鳥をはじめとした鶏料理を中心に提供。「近隣に海鮮と焼き鳥、両方を売りにした店がなかったので、この業態に決め、個室で予約を取ろうと考えました」(亀山氏)と、戦略を語る。その狙い通り、多数の宴会を獲得し、全体の7割をリピーターが占め、平日はビジネス層、週末は地元のファミリーや観光客が訪れる。また、2020年6月には店舗の向かいに、最大12名収容可能な個室5部屋を有する別館も新設。本館・別館を合わせた計16の個室で、コロナ禍によってより高まったニーズに応えている。
宴会利用が多いため、コースは飲み放題付きで3,500円から複数設定。どのコースにも焼き鳥や鮮魚の刺身盛り合わせが付き、昨年末の忘年会用コースでは鍋のあり・なし、両方を用意するなど、時流に沿った内容で提供することを心掛けている。さらに、部屋の中の様子が見えない完全個室のため、ほとんどの部屋にカメラを設置。ベストなタイミングを見計らってコースの料理を提供し、満足度アップにも努めている。
アラカルトでは、好きな魚種を選べる「お造り5種盛り」(1,958円)が人気で、来店客の約9割が注文する。そのほか、焼き鳥の「おまかせ五本串盛り」(759円)や、「炊きギョーザ」(638円)も人気メニューとして定着。これら料理の注文につながるメニューブックも戦略的に作成。1ページの中に黒い文字の縦書きと横書き、大きさもバラバラのメニュー名を並べ、あえて見づらくしているのは、料理を探す来店客とスタッフの間に会話が生まれやすくするため。同時に、ページの中でも店として頼んでほしい料理は、ぱっと見て目に入るよう大きくして、注文を促進している。一方、ドリンクは特に日本酒に力を入れており、季節限定の酒も含めて厳選した約20銘柄を常時用意。日本酒専用のメニューシートには銘柄や価格だけでなく、味の特徴や精米歩合、蔵元の紹介文などを細かく記してアピールしている。
地元で働く人を応援したいという思いから始めたランチは、毎日利用してもらえるよう600円から5種を提供。中でも小鉢、漬物、みそ汁、ミニサラダが付く「究極の親子丼」(600円)が好評で、「ランチのお客様をディナーにつなげる狙いはなかったのですが、店の味を知ってもらえ、結果的に夜の集客にもつながりました」(亀山氏)。
亀山氏は人材育成にも熱心に取り組んでおり、24歳の店長を筆頭にスタッフ全員が若いため、「一緒に食事などに行って、楽しい雰囲気を共有しながら現場の声を聞きつつ、アドバイスしています」と話す。
ぐるなびにはオープン当初から加盟。充実した個室をアピールして、近隣企業の宴会予約を獲得。「Go To Eat キャンペーンでも販促効果を実感しました」と亀山氏。最近はネット予約も増えており、ぐるなびなどでの情報発信に注力して、集客アップを目指す。
ここがポイント!
岡山県倉敷市阿知2-7-17
https://r.gnavi.co.jp/haxkf91n0000/