駅近居酒屋「えびず 錦糸町テルミナⅢ店」開店1年で”地元に定着”した理由と実践ポイントとは

2024年11月に開業した「えびず 錦糸町店テルミナⅢ店」は、オープン1年で着実にリピーターを増やしてきた。“自家製”料理へのこだわりに加え、接客において細やかな心配りが光る。開店1年で支持を集める背景には、店を支える人材の土台づくりがあった。

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「自家製料理」と「もてなし」で常連客が増える居酒屋

  • 錦糸町テルミナ3ビル1階の階段またはエレベーターを利用し、2階へ
  • 2階右側が「えびず 錦糸町テルミナⅢ店」の入り口

2024年11月にオープンし、着々と集客を伸ばす「えびず 錦糸町テルミナⅢ店」は、JR錦糸町駅南口から徒歩1分という好立地に位置する。50坪100席の店内は個室も充実し、お子様連れもOK。平日はサラリーマン、週末は家族連れやグループといった幅広い層でにぎわう。

ちょうちん風の照明が柔らかく灯る店内は、肩の力を抜いて過ごせる空間
完全個室は全6室。小個室の壁を外して最大40人まで着席できる設計を施し、人数に応じた調整を実施

運営は株式会社ケーズエンターテイメント(東京都中野区)。創作居酒屋「えびず」、打ちたて蕎麦「永山(eizan)」などを展開し、現在は全7店舗(2025年12月時点)を運営している。直近では「完全個室 大衆そば酒場永山 御茶ノ水店」が12月にグランドオープンした。

主に「えびず」錦糸町テルミナⅢ店と御茶ノ水店を担当する店長兼統括部長・赤澤 由祐 氏は「おいしい料理より、うまい飯」をコンセプトに掲げ、手作りへのこだわりを貫く。

系列のそば屋業態のノウハウを生かした店内製麺による麺類メニューをはじめ、豊洲市場で当日仕入れる鮮魚を使った刺身やフライなど、既製品や冷凍品に頼らない姿勢が特徴である。基本となるだしや麺つゆも自家製で、低価格でありながら添加物不使用の味わいと安心感が、地元客の心をつかんでいる。

【店舗Data】
えびず 錦糸町テルミナⅢ店
業態:居酒屋
席数:100席(テーブル席、人数調整可能な個室あり)
客単価平均:3,500円
客層:20~60代 男女比 5:5 
ビジネス層、カップル・ファミリー・グループと層が広い
住  所:東京都墨田区江東橋2-19-1 テルミナ3 2F
アクセス:JR 錦糸町駅南口 徒歩1分
営業時間:月~金曜日17:00~24:00、土・日曜日・祝日11:30~23:00
定休日 :無し
https://r.gnavi.co.jp/jchh9nz80000/

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繁盛へと導いた、3つのポイント

【POINT1:メニュー】ボリューム満点の”うまいもの”
【POINT2:接客】手書きと心配りの接客力
【POINT3:販促】店舗ページ情報の迅速な更新

【POINT1:メニュー】ボリューム満点の”うまいもの”

人気メニュー。左奥から時計回りに「茶わん蒸し」「豚の角煮 モダンとん平焼き」「自家製つけ麺」 (写真は2人前)、「どんぐりころころ」「いくらかけ玉子焼き」「錦糸町ブラック焼きそば」

「えびず」のメニューは、リーズナブルな価格ながらボリューム満点で、オリジナルのアレンジを加えた料理が多いのが特徴だ。まずはお通しとして、イクラをのせた熱々の「茶碗蒸し」で出迎える。

  • 熱々で豪華な「茶わん蒸し」(100円)を、最初の一皿としてお通しに据える
  • うずらの卵の醬油漬け「どんぐりころころ」(399円)。遊び心あるネーミングのメニューは、接客時の会話のきっかけに

「えびず」の名物は、自家製麺を使った麺類である。系列のそば屋で培った製麺ノウハウを活かし、太麺と細麺の2種類の麺を毎日店内で打っている。赤澤氏は「メニューに合わせて、粉の種類や麺の太さ、長さを変えながら何度も試行錯誤を重ねました」と語る。

その努力の結晶ともいえるのが、名物の「錦糸町ブラック焼きそば」(899円)。極太の自家製麺と、この麺のために自作したソースが相性抜群の一品だ。

「錦糸町ブラック焼きそば」(899円)は、もっちりとした太麺とオリジナルソースが絶妙。食べ応えもたっぷり
「自家製つけ麺(麺のみ)」(1人前599円、写真は2~3人前)。そばのような細麺で、のど越しがいい

一方、「自家製つけ麺」はそばのように細く、するする食べられる。つけ汁は「本格和風つけ汁」(299円)のほかに、「とろろつけ汁」「鶏白湯つけ汁」「肉つけ汁」(各499円)の3種類から選べる。

とろとろの卵で包んだ「豚の角煮 モダンとん平焼き」(899円)。ホロホロに煮込んだ芋豚とシャキシャキとした長イモの食感が楽しい

他にも人気を集めるメニューが「豚の角煮 モダンとん平焼き」。イモを食べて育った「芋豚」を使用した角煮と、角切りの山芋がアクセントになっている。

「いくらかけ玉子焼き」(999円)。ふわふわ食感といくらの相性が抜群

約5個分の玉子と自店朝挽きの一番だしを使用した「いくらかけ玉子焼き」(999円)も注文率が高い。ふわふわ食感の玉子焼きに、たっぷりのいくらをのせたぜいたくな一品だ。

メニューは、いずれも手作りへのこだわりを徹底している。だしや麺つゆはもちろん自家製で、冷凍品の使用も極力控え、添加物は不使用。「チャーハンには国産米(北海道・ななつぼし)を使うなど、良い素材を選ぶ分、手間をかけて原価を下げ、手ごろな価格で“うまいもの”を提供しています」と赤澤氏は話す。こうした“うまいものを”という姿勢が、一貫した店づくりにつながっている。

日本酒は、全国銘柄と旬の地酒を常時20種以上用意。「チンチロハイボール」は、ハイボールの他にサワーも対象にしている

ドリンクのおすすめは、日本酒と「チンチロハイボール」。岩手県の純米酒「赤武(あかぶ)」(写真左)など日本の名だたる銘酒を常備20種以上そろえている。「チンチロハイボール」は、ゾロ目は無料、偶数なら通常サイズ(同中央)が半額、奇数なら量が2倍の大ジョッキ(同右)と、その場が盛り上がるエンタメ要素が会話を弾ませる。

  • アラカルトのお品書き。メインカテゴリーは赤枠、売れ筋商品は黄色のラインで表記し、選びやすさに配慮した構成
  • 飲みものメニュー。「えびず」で楽しめる「チンチロハイボール」の対象ドリンクを中央に、赤枠で強調表記
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【POINT2:接客】手書きと心配りの接客力

「えびず 錦糸町テルミナⅢ店」のもう一つの特徴が、温かみのある接客である。その象徴が、予約客全員に用意するA4サイズの大きなウエルカムポップ。赤澤氏が習字の経験を活かし、開店前に一枚ずつ手書きしてテーブルに添える。記念写真を撮る人や持ち帰る人もいるなど、評判は上々だ。

予約者の名前入りウエルカムポップ。ポップのイラストは、季節に合わせて用意する
複数回利用のある団体のウエルカムポップ。見返せるようにファイリングをし、次回は異なるデザインで準備する

このウエルカムポップには、リピーターを把握する狙いもある。「大体3回書くと名前を覚えられます。スタッフにも共有し、『先日もいらしてくださいましたね』と声をかけると、お客様も喜んでくれるんです」と赤澤氏は話す。

ファミリーへの配慮も手厚い。小学生以下にはお通しの茶碗蒸しと1ドリンクをサービスで提供し、子ども用のカトラリーも完備。帰りにはおもちゃのプレゼントも行い、家族連れが安心して訪れられる環境を整えている。

赤澤氏は、CS(顧客満足度)を生むためにはスタッフ教育、すなわちES(従業員満足度)の向上が欠かせないと強調する。アルバイトを含め約40人のスタッフが在籍し、仲の良い雰囲気のなかで長く働き続ける人が多いという。マニュアル一辺倒ではなく、一人ひとりに向き合いながら適性を見極める方針で、ホールで効率が上がらないスタッフでも、キッチンに回ると力を発揮するケースもあるという。

「自分が客だったらどう感じるか」という視点を持ち、基本はフレンドリーに楽しく働く——こうした方針は接客に表れるという。「こんばんは」の第一声を大切にし、見送りも丁寧に行う。さらに、目が合えばスタッフから声をかけるなど、ほどよい距離感の近さが、客の心をつかんでいる。

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【POINT3:販促】店舗ページ情報の迅速な更新

集客強化のため、開店当初からぐるなびを活用し、店舗ページ情報の充実に注力した。現在はベーシックプランを利用し、担当営業の定期的な訪問でページ更新などのサポートを受けている。

「店舗運営に追われるので、どうしてもパソコン作業は後回しになってしまいます。時期に合わせてページ更新を提案してくれるのは本当に助かります」と赤澤氏。メニューの文言や画像のチョイスなど細かい部分を迅速に更新することで、効果的な情報発信につなげている。

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開店1年目の現在、週末は好調だが平日は空席もある。「常連の方がもっと増えて、平日も安定させられるような店にしたいです」と、さらなる成長を目指す。今後も地域に根差した店を目指して、フレンドリーなおもてなしで、着実にファンを増やしていく。

店長・統括部長 赤澤 由祐 氏
茨城県出身。大学時代、居酒屋でのアルバイトが縁となり2012年「株式会社ケーズエンターテイメント」に入社。入社3年目で店長となり、現在は統括部長として系列店も担当。また、教育責任者として、錦糸町店・お茶の水店のアルバイト育成にも注力している。

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