博多一口餃子に特化し、5店舗で年商5億7,000万円を実現
手包みに特化した博多一口餃子を主軸に据えて展開する「博多一口餃子 たけとら」。多業態での出店を経て、コロナ禍を分岐点に事業を再編。好調な単一ブランドへ集中する経営へと舵を切った。現在は5店舗の体制で、年商は5億7,000万円(2025年9月期決算)に達する。その中核を担うのが「博多一口餃子 たけとら 今泉店」だ。
今泉店は、全店分の生餃子を仕込む製造拠点でもある。営業時間は15時から翌5時まで。地元客に加え、観光客やインバウンドの来店も順調に増加している。
多業態の店舗展開から「たけとら」を主軸とした業態の絞り込みをどのように進めていったのか。「博多一口餃子 たけとら」を運営する株式会社C.F.C.companyの代表取締役社長、武本 一利(かずとし)氏に話を伺った。
博多一口餃子 たけとら 今泉店
業態:居酒屋、一口餃子専門店
席数:84席(カウンター30席、テーブル席)
客単価平均:2,000~2,500円
客層:幅は広いが、20代女性がメイン。男女比 3:7
旅行者、インバウンド(主に韓国人)が増加傾向
アクセス:地下鉄七隈線天神南駅 徒歩3分
営業時間:15:00~翌5:00
定休日 :なし(年末元旦のみ)
https://r.gnavi.co.jp/ckjg9nug0000/
https://www.cfc-inc.co.jp/
目次
1.【経営】「博多一口餃子 たけとら」に絞るという決断
2.【体制】作る人と売る人が日常的に交差する拠点
3.【集客】時間帯やニーズの異なる幅広い客層を掴む
4.【戦略】ブランドとして、何を守り、どう広げるか
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1.【経営】「博多一口餃子 たけとら」に絞るという決断
コロナ禍前、同社はフランチャイズを含め最大15店舗を展開していた。居酒屋やバルなど多業態で出店を重ね、年商は約7億円弱。事業規模を拡大するフェーズにあったが、コロナ禍を分岐点に事業全体を見直し、10店舗を閉じて、直営5店舗のみの運営体制に移行した。
再編にあたり、事業の軸として定めたのが「博多一口餃子」だった。飲食店のサイドメニューとしては広く親しまれているものの、主軸商品として打ち出す専門店は多くなく、市場が飽和状態にない点に着目したためだ。こうした背景から、この博多一口餃子を名物として据え、「博多一口餃子 たけとら」を、全店舗の主軸業態とする運営へと切り替えた。
直近の決算(2025年9月期)では年商5億7,000万円。店舗数は大きく減ったものの、1店舗あたりの売上は向上。店舗数を絞り、競合優位性の高い名物を持つ業態への1点集中戦略に変えたことで、現在の事業規模を実現している。
2.【体制】作る人と売る人が日常的に交差する拠点
天神南駅至近の路地にある「博多一口餃子 たけとら 今泉店」は、全店を支える拠点でもある。約40坪の店内には餃子の仕込み場を併設。15時から翌5時までの営業時間に、全店舗分の生餃子を作っている。
実店舗に仕込み場を併設した理由について、武本氏は「常に人がいる場所に、売上も意識も集まる」と話す。ここを拠点とすることで、仕込みを担うスタッフと営業に立つスタッフが日常的に顔を合わせられる環境を整えた。「本拠地に灯りがともっている状態が、安心感につながる」と武本氏。今泉店は、仕込みを集約化するだけでなく、スタッフの目線を同じ方向にそろえる役割も果たしている。
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3.【集客】時間帯やニーズの異なる幅広い客層を掴む
今泉店の平常月の月商は1,800~2,000万円、来客数は月6,000~8,000人で、客単価は2,000〜2,500円。短時間利用と高い回転率が特徴だ。
翌5時まで営業する今泉店では、時間帯によって使われ方が異なる。早い時間帯は0次会や国内外からの旅行客が多く、比較的短時間での来店が中心となる。インバウンド客の来店も増加しており、「韓国でSNSによる自然拡散があったようで、全体的にインバウンドのお客様が増えました」と武本氏は話す。
こうした短時間の需要に対応するため、今泉店ではコースを設けず、餃子を軸に単品料理を自由に組み合わせられる構成としている。提供スピードが早く、食べたい量だけ注文できるため、限られた時間でも利用しやすい設計だ。
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人気メニューより。鮮度抜群のカンパチを、胡麻の風味豊かなタレで味わう「胡麻カンパチ」(900円) -
博多の名物グルメを手軽に味わえる、1人前サイズの「一口もつ鍋」(320円)
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骨をすべて取り除き、箸だけで食べられるように仕立てた「骨なし豚足」(700円) -
香ばしく焼き上げた麺をシンプルに仕立てた「たけとらの焼きラーメン」(800円)
終電後の深夜帯には、始発を待つ客の利用もあるという。加えて、仕事終わりの同業者が立ち寄るケースも増えている。
当初は深夜営業の認知度も高くなかったが、営業を続ける中で徐々に深夜帯の利用が定着していった。現在では、売上のおよそ20%を深夜帯が占めている。時間帯ごとの異なる来店動機に応えることで、どの時間帯も安定した集客につなげている。
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壁に貼られた円形のメニュー表示がアクセント。料理名をポップに伝える店内演出 -
二次元バーコードのメニュー表は端末の言語設定に連動。海外客も母国語でメニューを確認し、オーダーできる
一方、コロナ禍が明けてからは、組織のあり方も見直した。役職を細かく設けず、店長を置かない体制へと切り替えた。SNS、仕入れ、メニュー開発、イベント対応など、それぞれが得意分野を担当し、全体で店を支える形にしている。「店長を目指すことが前提の飲食業ではなくなってきている」と武本氏。若いスタッフが責任ある役割を担い、本気になれる環境をつくるための判断だった。
4.【戦略】ブランドとして、何を守り、どう広げるか
今後について、武本氏は「ブランドとして譲れない線がある」と話す。直営店で提供する餃子については、今後もすべて今泉店で製造した生餃子を貫く考えだ。その餃子を無理なく届けられる範囲でのみ、直営店を増やしていく。「現在出店を検討しているのは、博多駅や中洲周辺。インバウンドを含めた観光客が集まるエリアに出店し、博多一口餃子が福岡の食文化として認知されるよう育てていきたい」と武本氏。
直営以外にフランチャイズ展開も進める予定だが、扱うのはこの拠点で製造した餃子を瞬間冷凍したもののみ。百貨店のお歳暮やEC展開も視野に入れつつ、直営とフランチャイズの役割をそれぞれに持たせながら、博多一口餃子を広げていく考えだ。
流行を追うのではなく、商品そのものに向き合う。その姿勢に立ち返ったことで、博多で長く愛されてきた一口餃子の魅力をあらためて浮き彫りにした。人と商品に注力する。その積み重ねが、今の事業の形を支えている。
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