2019/03/19 特集

こだわりとおいしさをアピール! ファン獲得につながる食べ比べ&飲み比べ(2ページ目)

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見た目や味わいの異なる多種類の卵。ワクワク感と違いが感動を生む

【東京・千石】喜三郎農場

店内のテーブルに卵を日替わりで置き、卵食べ放題の定食を注文した人は、ここから好みの卵を選ぶことができる。SNSで広がったことで、遠方から来店する人もおり、最近は外国人観光客の姿も多い

約100種の卵を試食し個性ある卵を厳選して提供

 入口の扉を開けると、目に入るのは、様々な殻の色の卵の数々。都心にありながら住宅が多い文京区・千石に店を構える「喜三郎農場」は、卵に魅せられたオーナーの髙木大地氏が2009年に出店。きっかけは、髙木氏が山梨県で飲食店を営んでいたときに、近くの養鶏場でこだわりの卵に出合ったことに始まる。「卵の濃い味わいに感動しました。飼料や育て方で殻や黄身の色、味、香りが異なることを知り、東京で出店する際に卵をコンセプトにした店にしようと考えました」(髙木氏)。

一番人気の定食は、卵が食べ放題の「卵かけご飯御膳」。ご飯を大盛りにし、卵を4 ~ 5個楽しむ人が多い

 開店当初、扱う卵は3種類だったが、全国各地の卵を約100種試し、現在は産地や特徴の異なる8種を厳選。それを、日替わりで5~8種用意し、卵の特徴をダイレクトに味わえる卵かけご飯の定食を昼・夜ともに提供する。なかでも卵が食べ放題になる「卵かけご飯御膳」(800円)と、ランチ限定で提供するご飯・卵が食べ放題の「TKGおおまくれ御膳」(1400円)が人気。殻が青い卵、黄身の色・味ともに濃い卵、黄身が白い卵、ゆずの香りがする卵など、来店客がテーブルに並べられた個性豊かな卵の中から好みのものを選んで楽しめる。通常、4~5個程度試す人が多く、10個以上食べる人も珍しくないという。

メニューブックでは卵の産地や飼育環境、飼料、味わい、栄養分などをわかりやすく紹介。様々な違いがあることがひと目でわかる
(手前)黄身の色と味わいが濃い群馬産「ゆうやけ卵」、(左)米が飼料の黄身が白い山形産「お米卵」、(右)ゆずの香りがする高知産「ゆずたま」

 「お客様がワクワクしながら卵を選び、食べ比べておいしさや違いに感動してくれるのがうれしいですね」と髙木氏。「これからも価値ある卵をもっと探したい」(髙木氏)と意欲を見せる。

喜三郎農場
https://r.gnavi.co.jp/e533700/
東京都文京区千石1-23-11
都営地下鉄千石駅から徒歩3分。スタッフが手作りした温かみのある店内には、随所にアンティーク雑貨や鶏グッズをディスプレイ。どこかノスタルジックで心が和む空間。
オーナー 髙木大地氏
8年の会社員生活を経て、飲食業界に。山梨で飲食店を営んだ後、2009年に同店をオープン。タマゴのソムリエ「タマリエ」の資格を持つ。

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