2020/04/21 特集

シメに、つまみに、主役もOK!料理界の華麗なるオールマイティ 名物カレーメニュー(4ページ目)

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オリジナルご当地メニューの秘密は、野菜たっぷり+タイカレー!

プリンセスピピ(福岡・門司)

野菜ソムリエの王様焼きカレー 1,265円

辛さと酸味のあるオリジナルのタイカレーに、季節の野菜をたっぷりと添え、味と香りの絶妙なバランスを調和させている

黄金カニカレー 1,650円

タイの有名店のプーパッポンカレー(カニを使ったシーフードカレー)を参考に、10年かけて開発。殻まで食べられるソフトシェルクラブを使用

タイの王宮レシピで作る、「焼きカレー」は発送も可能

 2007年、タイ料理を中心としたアジア料理店としてオープンした「プリンセスピピ」。福岡・門司港駅前の、関門海峡に臨む美しいロケーションに建つ。「店名は、自然豊かなタイのピピ島にちなんでつけました。料理はタイ王宮料理のレシピがベースになっています」と話すのは、オーナーシェフの岡嵜孝和氏。バックパッカーで世界を周遊し、その時に東南アジアの食文化に惹かれたことを契機に店を始めた。

 店のキャッチフレーズは「世界にひとつだけの焼きカレー」。焼きカレーは門司のご当地グルメで、「プリンセスピピ」でも数種類の焼きカレーを提供。中でも「野菜ソムリエの王様焼きカレー」が看板だ。作り方は、まずグラタン皿に白米と玄米を半分ずつ敷き詰めてカレーをかける。「カレーはタイの王宮レシピを参考にしたオリジナル。門司港でタイカレーを提供するのは当店だけです」と岡嵜氏。そこに、旬の野菜を、素揚げ・蒸し・ボイルなどの下ごしらえを加えて添える。夏はトマトやナス、冬は根菜メインと季節により内容は変わるが、約11種類の野菜を取り入れている。最後にチーズをのせてオーブンで焼き、バーナーで焼き目を付けて完成。野菜ソムリエの資格を持つ岡嵜氏は「野菜選びだけでなく、野菜がおいしくなる温度帯を見極めて調理するのがポイント」と語り、その知識や経験を生かしている。見た目にも鮮やかでオリジナル性が高いため、メディアでも取り上げられることが多く、集客アップにも貢献。「ディナーのセットやコースでも、焼きカレーが入ったものが選ばれるので、客単価も上がりやすいですね」と岡嵜氏は話す。

 この焼きカレーは2011年より、冷凍商品化して全国発送をスタート。2017年にはレトルトカレーとしても販売を始めた。通販サイト、土産店、地元デパートなどで扱っており、多い時は月1000食を売り上げる。「現在、『ビーフカレー』の冷凍商品化も進めていて、近日中に販売を開始する予定です」と岡嵜氏は、さらなる販路の拡大を目指している。

全国発送可能な冷凍カレー(写真左、手前)は、店内で1食ずつ手作り。常温で保存できるレトルトカレー(同奥)は東日本大震災で被災した、自店のファン向けに贈ったことが開発のきっかけに

人気のカレーメニューは、メニューブック1ページを使い、大きく紹介している
プリンセスピピ(福岡・門司)
福岡県北九州市門司区西海岸1-4-7 B1・1F
https://r.gnavi.co.jp/f302301/
門司港駅から徒歩1分。門司のご当地グルメ・焼きカレーのほか、タイ料理を軸として、関門海峡名物のフグ、地場の野菜やハーブを使ったメニューなどを幅広く提供するアジア料理店。
オーナーシェフ 岡嵜(おかざき) 孝和氏
学生時代に世界27カ国を周遊。建設業界に就職して5年間勤めた後、海外を訪れる仕事がしたいと考え、オーナーシェフとして「プリンセスピピ」をオープン。毎年海外で料理修業を行っている。

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