からあげのゴーストレストランで安定した収益確保に成功!
大衆酒場かんぱい家 葛西店(東京・葛西)
万人に愛されるからあげとカレーのデリバリーで、新たな売上を創出!
2020年6月、東京・葛西駅から徒歩2分の場所にオープン。当初は食事をメインとした「らーめん食堂 まっしぐら」として営業していたが、同年8月に西葛西に本店を構える「大衆酒場かんぱい家」の2号店として業態を変更。一人客からファミリー、シニアまで、地元住民を中心に幅広い世代を集客する。
コロナ禍以降、からあげ、手羽先、焼き鳥などのテイクアウトやデリバリーを開始して売上を創出。さらに、今年1月からは、ゴーストレストランの業態開発にも着手し、翌月に「からあげファクトリー」をオープンした。「からあげは、おつまみにもおかずにもなる汎用性の高い商品。競合も多いですが、それ以上にニーズもあると感じていたので、味のバリエーションなどで差別化しようと考えました」と、オーナーの伊藤穣二氏。店内メニューのからあげをそのまま使うのではなく、デリバリー用のからあげを開発することにした。「店内用のからあげは、衣がパリッとしていて揚げたてはおいしいのですが、冷めると固くなるタイプ。そこで、時間が経っても柔らかくジューシーさが保てるよう衣を改良しました」と伊藤氏。加えて、オペレーション効率を上げるために最新のフライヤーを導入したことで、揚げ時間を短縮させるとともに、料理のクオリティーも向上した。
メニューはしょうゆ味の「若鶏のからあげ」(6個790円)をベースにトッピングで味の変化をつけ、「ヤンニョムチキン」「パルメザン&バター」「油淋鶏」「鬼辛チキン」「タルタルチキン南蛮」「メンタイマヨ」「辛ネギチキン」(各6個890円)という全8種をラインナップ。そのほかに、「チキンウイング」(5本1,200円)やサイドメニューとしてサラダなども用意した。また、当初はグラム単位で販売していたが、「Uber eats」のレビューで「わかりにくい」「注文しにくい」という声があったため、個数販売(6個、12個の2種)に変更。「6個入りを5種類注文される方も多く、商品バリエーションの豊富さが、単価アップにもつながっていると感じます」と、伊藤氏は笑顔を見せる。現在は、実店舗のからあげもデリバリーと同じものを提供しており、オペレーションの効率化やロス削減に努めている。
一方、「『Uber eats』やSNSなどには疎く、何をどうすればいいか全くわからなかった」(伊藤氏)ことから、ITに詳しい知人に依頼して、『Uber Eats』への登録や「からあげファクトリー」専用のホームページとInstagramを立ち上げてもらった。さらに、実店舗の店内外でも「からあげファクトリー」をアピールして利用を促進。こうした取り組みの結果、オープンから徐々に利用が増えていき、デリバリーだけで月商80万円を記録し、経営を支える柱の一つになりつつある。
さらに、今年4月からは西葛西本店で、ゴーストレストランの新業態「東京カレー食堂」もスタート。売れ筋の「ロースカツカレー」(1,100円)のほか、「からあげファクトリー」のからあげを使用した「唐揚げカレー」(1,080円)など、全13種をそろえ、好評を得ている。
「からあげファクトリー」のFC展開も進めており、今年6月には、東京・高田馬場にある中国物産店の厨房を利用したFC1号店をオープン。「ゴーストレストランは初期投資が少なく、業態変更もしやすいのがメリット。デジタルが苦手な自分でもできたので、ほかの飲食店の方々にも挑戦していただきたいです」と伊藤氏。今後、新規出店する場合は、ゴーストレストランも運営することを前提に、出店エリアや物件を選んでいく考えで、デリバリーの新業態の開発やFC展開にも力を入れていく。
東京都江戸川区中葛西5-33-9
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