自家製ソーセージと燻製料理で集客に成功し、坪月商20万円超!

東京・秋葉原にある「プロースト東京~ソーセージ&燻製バル~ 秋葉原店」は、自家製ソーセージと燻製料理が売りのバル。自社農園の農薬を使わず育てた野菜を活用するなど特色を打ち出し、40代を中心に集客している。

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目次
手間をかけたこだわりのメニューと演出で記憶に残る店に
【POINT1】自社農園直送の無農薬野菜を活用
【POINT2】自家製ソーセージ&燻製料理のW看板が来店の目的に
【POINT3】世界のビール&ワインのほか、燻製ウイスキーも

手間をかけたこだわりのメニューと演出で記憶に残る店に

プロースト東京~ソーセージ&燻製バル~ 秋葉原店(東京・秋葉原)
東京都千代田区外神田4-4-2 HULIC&NewAKIHABARA7F
https://r.gnavi.co.jp/66gmfm760000/
東京・秋葉原に2019年8月オープン。飲食店が集まるビルの7階に位置する。無添加の自家製ソーセージと燻製、自社農園の無農薬野菜を売りにし、40代を中心に集客する。

 東京・秋葉原のビルの7階に位置する「プロースト東京~ソーセージ&燻製バル~ 秋葉原店」。保存料を使わない自家製ソーセージと燻製料理を売りにしており、2019年8月のオープン以来、専門店ならではのメニュー構成とホスピタリティーでファンを獲得。最高坪月商20万円を超える人気店だ。

一人客やカップル向けのカウンター席(写真)のほか、テーブル席、半個室、個室(~6名)を備え、小規模な宴会にも対応

 経営母体は都内を中心に居酒屋など5店舗を手掛けるエグザート株式会社で、同店は「プロースト東京」として上野の1号店に続く2号店だ。「以前はいろいろな料理を食べられる総合居酒屋が好まれていましたが、今は“これを食べたい”という目的を持って店を決める人が増えているので、明確な売りを作ろうと考えました」と専務取締役の竹添善勝氏は語る。1号店立ち上げの際、ソーセージ専門店での勤務経験があるスタッフがいたことと消費者の“専門店ニーズ”を踏まえて、技術や手間が必要となる自家製ソーセージを売りにした。さらに、ソーセージの調理工程で燻製器を使うことと、スタッフに燻製の知識があったことから燻製料理も売りの1つに加えたという。

 店内は30坪で、多様なシーンに対応できるようカウンター席や個室など50席を用意。16~23時のディナーのみで営業を行っている。客単価は6,000円強で、客層はビジネス層や夫婦・カップルなどさまざまだが、中心は40代で全体の6割が男性だ。

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【POINT1】自社農園直送の農薬を使わずに育てた野菜を活用

千葉県野田市にある自社農園で無農薬野菜を作っており、週1回、自社農園から新鮮な野菜が届く。夏は(写真は左から)コリンキー、金美人参、UFOピーマン、ベルピーマン、翡翠ナス、ハーブなどを栽培

 自家製のソーセージと燻製料理を売りにする上でこだわっているものの一つが野菜。千葉県野田市にある農園の一区画を生産から委託する形で自社農園として契約し、季節ごとに10~15種類の無農薬野菜を栽培している。「市場を通さずに直に店舗へ届くので、みずみずしさや甘さが流通されている野菜とは全く違います」と竹添氏。野菜のおいしさを生かした「旬野菜のオーブン焼き」(913円)のほか、ハーブなどはソーセージの具材として使っている。栽培する品種はソーセージに合うものや珍しいものを農園と相談して決めており、一般的にはあまり出回らない野菜を安定的に仕入れられるのも強みだ。

【POINT2】自家製ソーセージ&燻製料理のW看板が来店の目的に

看板の自家製ソーセージの一番人気「ソーセージ5種盛り合わせ」(3,718円)。写真左から、「大葉ヴルスト」「ヴァイスヴルスト」「サルシッチャ」「マンダリニ」「ビアヴルスト」

 看板のソーセージは常時12種類ほどを用意し、リピーターが飽きないよう定番以外は春と秋の年2回入れ替えをしている。無添加にこだわり、腸詰めを含めてすべて店内で調理・加工を行う。ドイツの伝統的な白ソーセージ「ヴァイスヴルスト」など代表的なメニューのほか、ある国をイメージさせるオリジナルのソーセージも用意。例えば、ダイス状にカットしたモチと干しシイタケを入れ、ノリに巻いてしょうゆをつけて食べる「餅ヴルスト」は日本をイメージしたもの。また、パクチーと昆布みかんの葉を練り込み、ナンプラーの風味をつけた「パクチーソーセージ」はタイを想起させる一品だ。

 一番人気は、鶏肉を使用したギリシャをイメージした「マンダリニ」(ギリシャ語で「みかん」)。みかんやすだちなど、季節の柑橘類を使った爽やかな味わいが男女・年齢問わずファンを生んでいる。注文は盛り合わせが基本で、2種(1,628円)、3種(2,398円)、4種(3,058円)、5種(3,718円)で、男性からは粗挽き肉を使い、ジューシーに仕上げた「サルシッチャ」(イタリア)、女性にはシソの実と葉を練り込んだ「大葉ヴルスト」(日本)が人気で、来店客の好みを聞いて店がセレクトすることもある。ソーセージを目当てに来店する人が多く、新規客のほぼ全員がオーダーするという。

店内の燻製器で作る「自家製燻製7種盛り合わせ」(2,178円)。パンチェッタや鴨など肉の燻製が特に人気。写真は左から、「サーモン」「パンチェッタ」(奥)、「サバ」(手前)、「チーズ」「鴨」(奥)、「ロースハム」(手前)、「タコ」

 もう一つの売りである燻製料理は、サーモン、パンチェッタ(豚バラ肉)、タコ、鴨、ロースハム、チーズ、サバ、ミックスナッツ、半熟卵のレギュラー9種と、牛タン、稚鮎など季節ごとの日替わりからも選べる。こちらも盛り合わせが基本で、3種(1,188円)、4種(1,518円)、5種(1,738円)で来店客が好きなものを選ぶ方式。いずれも店内の燻製器を使った手作りで、食材によっては完成まで1週間かかるものもある。そのこだわりを印象付けるため、お通しでも燻製料理を提供。「お通しはスモークチップとともにガラス容器の中に入れ、ふたを開けると煙が出てくるよう演出。料理やドリンクへの期待感を高めています」と統括シェフの佐藤和也氏は語る。

お通しは燻製したバターにドライフルーツを混ぜ、全粒粉のクッキーにのせたもの。演出としてガラス容器に煙を閉じ込め、燻製が売りであることを印象付けている

 このほか、自社農園野菜4~5種類に北海道産のラクレットチーズをかけた「ラクレットグリル」(1,628円)も好評。来店客の目の前でチーズをかけるためエンタメ性があり、特に女性に人気が高い。

【POINT3】世界のビール&ワインのほか、燻製ウイスキーも

ドリンクは売りのソーセージや燻製料理に合うビールとワイン。ビールはクラフトビールを中心に14種、ワインは20種程度をそろえる

 ドリンクは、ソーセージと燻製に合う世界各国のビールとワインを豊富に取りそろえている。ビールは、生ビールを4種、ドイツの「ヴァイエン・ステファン・ヘフヴァイス」(330ml/1,078円)など世界のクラフトビールを約10種用意。「お客様の好みに合わせて提案できるように、テイストが異なる銘柄をそろえるようにしています」と竹添氏。ワインはチリの「アユソ アバディア・デ・ロブレ」(グラス946円)など、ニューワールドを含めた約20種をラインナップ。ほかに特殊な製法で作った「燻製ウイスキー」(858円~)も、ここでしか味わえないという希少性が受けている。来店客の約8割がアルコールを注文し、平均で1人3杯をオーダーするという。

オリジナルの製法で作る「燻製ウイスキー」は、他店にはないと評判になっている。「ニッカ」(858円)、「角」(968円)、「知多」(1,100円)の3種類を用意

 オープン時からぐるなびなどの飲食店検索サイトとInstagramで情報を発信し、来店を促進。約8割が予約客で、週末などは2回転することもある。「おいしいものを出すのは当たり前。体験として記憶に残るような店づくりを心掛けています」(竹添氏)といい、来店客との会話を重視し、ファーストオーダーの際には店のこだわりを丁寧に伝えるよう努めている。そうした取り組みが居心地の良さにつながり、2021年12月には月商600万円オーバーを達成した。2022年2月には、沖縄の商業施設内にテイクアウトをメインにした支店をオープン。「この業態を主力ブランドとし、エリアを問わずに出店を考えていきたい」(竹添氏)と、今後を見据えている。

統括シェフ 佐藤 和也 氏
高校卒業後、フレンチやイタリア料理店で修業。他業種を経て2018年4月に同社に入社し、2021年より上野店、秋葉原店の2店舗の料理を統括する。

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