目次
・オーナーの人脈などを生かし、幅広い集客に大成功!
・【POINT1】仕入れから焼きまで、高倉氏の人脈・知見・技術を凝縮した商品力
・【POINT2】“おいしさ”を追求した結果、“映えメニュー”になった名物
・【POINT3】来店客の半数がお得なセットやコースをオーダー
オーナーの人脈・知識・技術を結集し、幅広い集客に大成功!
近年、新たなグルメエリアとして注目されている東京・西新宿に、2020年8月オープンした「焼肉バズーカF新宿総本店」。当初こそ新型コロナウイルス感染症の猛威に苦しんだが、圧倒的な商品力とコストパフォーマンスの高さがコロナ禍でも徐々に知れ渡り、気が付けば11坪32席で月商1,000万円を突破。最高月商は2023年7月の1,200万円超で、今も成長を続けている。
オーナーの高倉康人氏は飲食業を志し、22歳で福岡から上京し、老舗焼き肉店とスーパーマーケットの厨房を掛け持ち。焼き肉店で職人の技を観察し、スーパーの厨房でその技を実践して技術を身に付けた。経営や接客、仕入れや販促も実地で学び取り、2020年3月に満を辞して独立したところでコロナ禍が発生した。
東京都新宿区西新宿7-15-5 佐奈ビル2F
https://r.gnavi.co.jp/af85mg4x0000/
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「創業店の『焼肉バズーカF新宿総本店』の開店日(8月3日)が、東京都による飲食店への時短要請の初日と重なったときは、『人生終わった…』と思いました」と高倉氏。しかし、そこから徐々に逆風を押し返して繁盛を勝ち取っていくことになる。その背景には立地・商品力・サービス・販促などあらゆる面で緻密な戦略があったと言っていい。
まず、立地。新宿駅から徒歩数分という利便性とともに、オフィス街、住宅地、映画館・商業施設が徒歩数分内にあり、ビジネス層、ファミリー、買い物客や観光客など幅広い客層と多彩な利用シーンにアプローチできる。高倉氏が早くから狙っていたエリアだ。しかも、同じ西新宿の中でも「焼肉バズーカF新宿総本店」のある7丁目は「ぐるなびなどのネット検索で、“新宿エリア”としてヒットするギリギリのエリアだったのがポイント」と高倉氏。路地を1本外すと、途端に「新宿エリア」ではヒットしにくくなるという。角地の2階という物件も功を奏し、人目を引く大看板で高い視認性も獲得した。
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【POINT1】仕入れから焼きまで、高倉氏の人脈・知見・技術を凝縮した商品力
そして、何よりの繁盛の理由は高い商品力だ。肉の仕入れ・切り方・味付け・焼き加減・提供方法のすべてに、高倉氏の人脈・経験・技術・知見が生きている。
例えば、仕入れについては、高倉氏の修業先だった老舗焼き肉店に納品していた業者との人脈を最大限生かして、質の高い肉を割安で仕入れている。また、切り方にもこだわり、肉の状態や部位、食べ方によって最適な角度・厚さ・大きさを追求。さらに、焼き方も然り。焼き方によって味が落ちにくいものは来店客に焼いてもらうが、タンや特定の赤身、ハラミなど、焼き方にテクニックがいるものは必ずスタッフが焼いて提供している。
「部位ごとの脂の量や水分量、厚み、ひいてはお客様の年齢なども考慮しながら、最もおいしく食べてもらえる状態を目指しています」と高倉氏は語る。
こうした切り方や焼き方は、長年焼き肉店や精肉店でノウハウを学んだ高倉氏がスタッフに直伝。研修で「切る・焼く・食べる」を何度も繰り返すことで、高い水準を維持している。
【POINT2】“おいしさ”を追求した結果、“映えメニュー”になった名物
メニューの中には、かなりSNS映えする商品もある。その代表例が、パイナップルをくり抜き、果肉と特製タレとともにハラミを漬け込んだ名物の「バズーカハラミ」(2,480円)だ。提供時のビジュアルにインパクトがあって撮影する人が多いが、スタッフが一枚一枚丁寧に焼き、仕上げにパイナップルの中のタレを肉にかける瞬間も絶好の動画撮影ポイント。「バズーカハラミ」の写真や動画がSNSで拡散されて、来店を誘因する要素になっている。
だが、高倉氏は「これは決して“SNS映え”が目的の商品ではありません」とキッパリ。「パイナップルの果汁が肉をやわらかくし、食味を増すことが根本的な狙い。あくまで“おいしさ”を追求した結果」と言う。見た目のインパクトだけなら、一度の来店で終わりかねない。SNSでの拡散によって新規来店のきっかけにもなっているが、それ以上に本質的なおいしさを追求しているからこそ、多くのリピーターを生んでいるのだ。
ほかにも、SNS映えするメニューはあるが、いずれも根底にあるのは「おいしさアップ」。例えば、「タン塩」は刻んだニンニクを、焼く前に炭火に落として香りを肉に移す。「ユッケ丼」は炙った肉を卵黄とともにご飯の上に流すことで、出来たての味と風味を堪能できる仕掛けとなっている。
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【POINT3】来店客の半数がお得なセットやコースをオーダー
加えて、メニュー設計でポイントになっているのが、お得なセット(1種)とコース(3種)の存在だ。セットは「バズセレクト」(4,980円)、コースは2時間飲み放題付きで「スタンダードのその前」(全8品、5,500円)、「スタンダードコース」(全13品、6,500円)、「スタンダードのその先」(全14品、7,000円)がある。アラカルトで同じ料理をオーダーするよりかなり割安で、しかも、食べる肉の順番を最もおいしく感じられるように組み立てている。
例えば、「バスセレクト」は、タン→赤身→ハラミ→ホルモンという順番で構成。しかも、赤身3種類は焼く順番を案内する。コースも同様だが、〆に煮干しのだしを効かせた特製冷麺やクッパをチョイスできる点も魅力。こうしたお得感を接客時に伝えることで、来店客の半数がセットかコースをオーダーするという。
もちろん、アラカルトも前菜からメイン、スープ、〆まで充実し、客の半数がオーダー。サラダや一品料理はほぼ1,000円未満、肉は1,000~2,000円台をメインに取りそろえ、オーダーしやすい価格帯をキープしている。
また、ドリンクは、提供スピードやオペレーションの負荷を優先して、映え要素などを過度に盛り込むことはしていないが、どんな趣向の人が来店してもニーズに合うように幅広くバランスよいラインナップを心掛けており、「生ビール」(中580円)や「虎マッコリ」(ボトル、3,060円)などの人気が高い。
こうしたメニュー設計の結果、平均客単価は想定した5,500円を大きく超えて7,000円で推移。客層はファミリーからカップル、ビジネス層、深夜営業する飲食店の従業員など、時間帯(営業時間は16時30分~24時、日・祝日は~22時)によって客層が変わり、利用シーンも普段使い、デート、女子会、観光、接待など幅広い。
高倉氏は「客層も利用シーンも、店の側から想定したり限定したりはしない」と語り、目の前の客の満足度を最大化することに集中。その結果、ほぼ半数がリピーターで、新規客も増え続けている。それでも高倉氏は、「テーブルが空いている時間もある。もっと来てもらえるはず」とさらに上を見つめている。
2022年11月には2号店を東中野駅前に出店。1号店から駅2つ離れた立地で、新宿駅と比べれば100分の1くらいの乗降客数しかない駅だ。「1号店は一等商圏の三等立地でしたが、2号店は三等商圏の一等立地でやってみることにしました」と高倉氏は狙いを語る。2号店が成功すれば今後の出店エリアの選択肢もさらに増えると考えている。
そのほか、2022年からタン(冷凍)の通信販売もスタート。全国的に店のブランド力はまだ低いため、あえて別会社に委託し、店との関係性はアピールしていない。しかし将来的に「焼肉バズーカF」ブランドが店舗展開をしていけば、シナジーを生んで双方の売上アップにつながると展望している。
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