2026/02/05 コラボ企画

武蔵小山で多業態展開するマスダストアの経営哲学|地域に根付く「MAS文化」の創出

東京都品川区、武蔵小山駅周辺で異なる業態の飲食店を展開する、株式会社マスダストアの増田 大典(だいすけ)氏。朝はパン、夜は寿司やイタリアンといった地域住民の生活に溶け込む「MAS文化」のビジョンや、多業態展開の狙いを伺いました。経営を客観的に捉える思考法や、現場で共に働くスタッフとの向き合い方など、地域に根ざした店づくりを続ける自然体な経営哲学を紹介。

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※スマイラー118号(2025年12月)より転載

武蔵小山で花開く「MAS文化」。異なる業態で地域住民の生活を彩る

イタリアン食堂MAS(マス)」は、東急目黒線「武蔵小山」駅に位置する。オーナーの増田氏は”とにかく元気で明るい”。イタリアン、寿司、パンと異なる業態で次々と開店し、通称“ムサコ”に気になる存在感を放ちつつある。「MAS文化の定着」を目指した5年間。目標を達成する株式会社マスダストアの増田 大典代表はどのように考え、行動する人なのか。

増田氏は新卒で大手外食企業に入社、転職を経て飲食業に約15年間従事して独立を決意された。「祖父母など身近な家族が会社経営をしていたので、一度は自分もチャレンジしたい気持ちがすごくありました」と起業への思いを語る。


“MAS文化”をつくる目標を持つようになった背景に数々の好機がある。2020年に「イタリアン食堂MAS」を開業した翌年、駅前の再開発が進み、駅から店をつなぐ道が開けて視認性が上がった。さらに同店が立つ通りに休業中の飲食店が賃貸物件として出ているのを発見、コロナ融資を利用して2店舗目の「寿司とmas」を開く。「“イタリアン食堂MAS”の2号店も考えましたが、1号店と近すぎるため寿司にしました」という、増田氏の攻勢は続く。

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2023年、今度は同2店舗の中間地点に「パン商店MAS」を開業し、2025年には同店のパンを用いた朝食専門店「ウラパンマス」を寿司店と隣接した場所で開いた。全て違う業態で展開している理由について増田氏は「店の前の通りをにぎやかな商店街に負けないくらいにしたい。朝はパンを食べ、昼はイタリアンでパスタ、夜におじいちゃんやおばあちゃんと食事するなら寿司。そんな風に地域住民の生活の一部となるMASという文化を作りたいと考えるようになりました」とビジョンを掲げる。

最近は、メディアでよく取り上げられるパン特集取材の影響で、パン店の客数が増えた。これが思いの外、“MASシリーズ”他店の集客につながっている。「パンは単価が低いため客数は他店より断然多い。近くにイタリアンや寿司の店もあると知って、そちらにも来てくれるお客様がいたのは、全くの想定外でした」。

「ウラパンマス」(右)は「寿司とmas」(左)の隣に開店。「パン商店MAS」とは駐輪場を挟んで十数歩の位置にある

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経営をRPGとして俯瞰。精神的安定とチームワークを生む思考法

増田氏はいつも「人生一度きり。“ゲーム”だと思え。もし失敗したらリセットすればいい」と考えているという。さらに「ロールプレイングゲームでキャラクターが弱ければ強い武器をゲットし、レベルアップさせる。経営も同じ。一歩引いてどうすべきか考えるとそこまで精神的に追い込まれない。売上が悪くなって自分を責める方にのめり込むと負のスパイラルに入ってしまう」。

例えば、従業員のAとBが不仲なら“AとBを仲良くさせるゲーム”ととらえ、問題を“クリア”する方法を考える。そのようにして今まで乗り切ってきたと話す。今では店が増え、相談できる仲間も増えた。社員から辞職の相談メールが届いた場合は、店長や幹部レベルの部下に転送する。「社員が辞める時が一番メンタルにこたえます。その類の連絡がきたら何度も読まず、皆に即転送(笑)。僕と同じ思いを分かち合ってもらう。これにより1だった感情がだんだん0.3とかになって、3人いたら0.1ずつ分けてくれるようになる。良いことも悪いことも共有してチームで何でも解決していくのが、僕のやり方かな」と笑う。

あれこれ言って諭すより頑張る背中を見せて自分で学んでもらいたい

株式会社マスダストア 代表取締役の増田 大典 氏。「イタリアン食堂MAS」の前にて撮影

マスダストアのスタッフはほぼ20代だ。学生時代、バスケットボール選手だった若々しい増田氏でも世代ギャップは「普通にある」そうだ。飲食店にとって稼ぎ時の週末、大事な新店オープン日に“休み”でシフトを出す子もいる。そんな時にも、増田氏はスタッフの希望を尊重し、休ませるそうだ。「休むのは権利だし、出店にしても会社都合。変にあれこれ言うと従業員にストレスを与える。僕は新卒の頃、全然休みがとれなかったのが一番辛かった。好きな時に休める会社にいることは、一般社員として大きな意味があると思います」とスタッフの心情に寄り添う。

もちろんこれには、離職を抑えたい意図もある。一方で増田氏は今もシフトで一緒に店で働いているため、増田氏が休みをまったくとっていない週があることに気付くスタッフも現れる。「今の子は、一緒に働いてその働きぶりを黙って見せるのが一番効きますね」と背中で語る教育方針を示す。

現在、「イタリアン食堂MAS」の2号店開業を計画中だ。増田氏は、やりたいことや店に対する思いを若手社員とも常に共有する。「今も現場にラストまで残って店を締めた後に、出店に向けて取り組んでいることを話します。社長業というのかな、僕が挑戦する一部始終をスタッフにはリアルタイムに見せたい。それは新しくて小規模な会社だからこそできることで、お金以上に価値ある刺激だと思っています」。

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限界への挑戦。チームでさらなる高みを目指すマスダストア

増田氏は最近、パーソナルトレーニングを始めたそうだ。「スタッフも会社のお金使って飲んで愚痴っている社長なんかより、プライベートも充実させている人の方がいいですよね。“頑張ったらあんな風になれる”と思われるような人でありたい。慢心せずチャレンジし続けたいし、自分の限界、マスダストアがどこまでいけるか試してみたいですね」と自らを律する。

バスケのように仲間に“思い”をパスしながらゴールに向かって進んでいく。シュートが外れてもチーム力を武器に何度も体制を整えて、ゲームのように軽やかに、これからもトライしていくのだろう。

取材協力:株式会社マスダストア
住所:東京都品川区小山2-6-16 松林堂SK第三マンション101
イタリアン食堂MAS 
https://italian-mas.jp/
https://r.gnavi.co.jp/jnbm1zzc0000/map/
寿司とmas 武蔵小山
https://r.gnavi.co.jp/bgc1jcm60000/map/
パン商店MAS 
https://www.instagram.com/_pan_mas_/
ウラパンマス  
https://www.instagram.com/urapan_mas/


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