日本にある「ヒットブランドの種」を育てて世界へ発信する
「生牡蠣1個 110円」を看板に掲げる居酒屋「かきのおきて」。山中 悠資(ゆうすけ)氏は、同ブランドをチェーン展開する株式会社ジャッピーダイナーの「かきのおきて」事業責任者だ。同時に、ジャッピーダイナーの関連会社で多店舗化・FC化のスペシャリスト集団であるJapan Restaurants Development株式会社(以下、JRD)の代表取締役を務め、数店舗規模の飲食ブランドを数十店舗へと成長させるプロフェッショナルでもある。
2024年3月にオープンした「かきのおきて 神田店」(直営1号店)は、11坪で最高月商1,000万円を達成。現在、都内で直営2店舗、FC3店舗を展開し、2028年に首都圏で20店舗を目指している。
「日本にある“ヒットブランドの種”をしっかりと育てて世界に発信したい」と語る山中氏に、これまでの歩みと「かきのおきて」への思い、今後の展望を語っていただいた。
目次
・チームビルディングの面白さから飲食業界へ
・飲食店の仕組み作りのプロ集団・JRDに転職
・「かきのおきて」が月商800万円のヒット!
・全国に眠る「ヒットブランドの種」を見つけ、育てる
・「リーダー×一問一答」&「COMPANY DATA」
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チームビルディングの面白さから飲食業界へ
――飲食業界で働こうと思った理由を教えてください。
大学時代にチェーンの和食レストランでアルバイトをしたのが最初のきっかけです。お店を立ち上げたり、接客するのも好きですけど、何よりも面白いと思ったのは「チームビルディング」。店長が変わるだけで、店が劇的に変わる。料理も空間も雰囲気も同じなのに、上に立つ人が変わるだけで、お店の業績がガラッと変わるのが面白いと思ったんです。
でも、すぐに飲食企業には就職せず、まずは“人生の修業”をしようと考えて大手不動産会社に2年半、その後8カ月間は塾の講師をしました。前者では逃げ出したくなるような厳しい職場環境の中でも、一生懸命働けば周りの人々を変えられることを学び、後者では意欲があまり高くない若い子たちのモチベーションを上げるためにはどうしたらいいかを追求しました。こうした経験は飲食店経営に役立つと考えていたからです。
――2010年6月、26歳で飲食業界に足を踏み入れたそうですね。
株式会社レインズインターナショナルに転職しました。ここで10年間、店舗運営、店長業務、法人営業、新店舗の立ち上げ、業態開発、研修、海外進出、マーケティングなどに従事。一つの施策で売上が億単位で変わる環境の中で、多くを学ばせてもらいました。100人規模の新人研修を展開したこともあり、今につながる財産になっています。
飲食店の仕組み作りのプロ集団・JRDに転職
――2021年、Japan Restaurants Development株式会社に転職した理由は?
ぼくは創業者タイプではないと思っていたので、“誘われる存在になりたい”と思っていました。一部上場企業の傘下にあるレインズから、決して大きくはない飲食コンサル会社であるJRDへの転職には、覚悟が必要でしたが、会社として成長フェーズにあると感じました。
JRDは豊富な実績を積んだメンバーによる少数精鋭集団です。既存の繁盛店を次のステージに押し上げ、成長軌道に乗せることが得意分野。飲食店は5店舗くらいまではオーナーの裁量次第ですが、それ以上の店舗数を展開しようとすると、全く別の能力や施策が必要です。
立地戦略、業態・店舗開発、衛生管理、本部機構の構築、マーケティング、海外展開、人材育成など幅広い施策に高いレベルで取り組まなければ成功できません。JRDにはそれぞれの専門家がおり、1社で全てのスキルを提供できるところが大きな強み。2017年の創業以来、60社以上のクライアントと仕事をし、常時20案件くらいが走っています。研修だけなど、部分的なサポートの場合もありますが、クライアントのFC本部が自走できるまで支え、その後も関わり続けることもよくあります。
代表取締役に就任したのは2025年3月。2027年に会社が10周年の節目を迎えるにあたり、新しい体制を作る動きの中で選出されたかたちです。同じく、居酒屋ブランド「かきのおきて」の運営を手掛ける関連会社の株式会社ジャッピーダイナーで「かきのおきて」の事業責任者も務めることになりました。
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飲食店の開業と経営のノウハウ:7つの成功ポイントを詳しく解説
「かきのおきて」が月商880万円のヒット!
――「かきのおきて」の開発経緯を教えてください。
「かきのおきて」は、宮城・仙台の繁盛店「うみのおきて」をベースにFC展開用にJRDが開発し、ジャッピーダイナーが運営しているブランドです。「うみのおきて」のオーナーである相馬 慶一 氏がJRDのクライアントで、このブランドをFC展開したいと相談されたのが発端でした。
相馬氏は、三陸の地元漁師との強固なネットワークを誇り、カキ加工場を経営して良質な生ガキを安定的に供給する仕組みを構築した人物です。カキの卸業者であるとともに、「生ガキ1個110円」という飲食モデルを約20年前から育て、北海道や仙台で飲食店を展開しています。相馬氏が仙台で展開していたブランド「うみのおきて」を首都圏で20店ほどチェーン展開するコンサルティングを担ったのがJRDで、そこで生まれたFCブランドが「かきのおきて」でした。
その後、FC本部としてジャッピーダイナーが引き継ぐとともに、相馬氏にはブランド創業者と同時にカキ卸業者として引き続き協力していただくことになりました。
――「かきのおきて」のFCブランドとしての強みを教えてください。
「かきのおきて」は、“カキで幸せになる人を増やす”という相馬氏の思いがベースにあります。カキ生産者の安定した収益もミッションの一つ。店が増えると利益に気を取られがちになりますが、このベースに常に立ち返ることが、ブランドの発展には欠かせません。また、カキだけでなく、他の海鮮素材を使ったメニューを組み合わせる視点も「うみのおきて」を踏襲しています。
一方で、都内・首都圏で成立するビジネスモデルの構築は必須。調理オペレーションの効率化、アルバイト人材の活用と育成を軸に汎用性のあるFCパッケージに落とし込みました。
東京・神田にある1号店はアベレージで月商880万円をキープし、最高坪月商は97万円超です。
全国に眠る「ヒットブランドの種」を見つけ、育てる
――2026年の展望と戦略は?
2028年までに首都圏で20店舗にすることが、「かきのおきて」事業の最初の目標です。2025年までの5店舗を運営してつかんだ感触から、2026年はFC出店の本格フェーズに入っていけるという手応えがあります。
FC本部の役割は成功例も失敗例も含めて実績を作ること。売れることの検証と売れないことの検証も不可欠です。同時に一度作ったFCパッケージはそれで終わりではありません。成長すればするほど、オーナーも来店客も期待値が上がりますから、応え続ける責任がFC本部にはあります。先ほど、FCのために調理オペレーションの効率化を図ったと言いましたが、効率化した調理や接客のレベルをどう引き上げていくか、という点にも注目しています。
「かきのおきて」は、ジャッピーダイナーやJRDの業態開発・多店舗化のスキルと、相馬氏が築いた「生産者に依拠する牡蠣ブランド」のコラボレーションです。日本には規模は小さいけれど素晴らしいブランドがたくさんあり、中には後継者不足に苦しんでいる例もある。そうした「ヒットブランドの種」を見つけて育て、後世につなげるとともに世界に発信したい。そんな仕事を、当社を通じて展開していきたいと考えています。
リーダー×一問一答
■経営者として大切にしている事
4つの視点での満足度の向上
■愛読の雑誌やWebサイト
読売新聞
■日課、習慣
早朝1時間での構想
■今一番興味があること
埼玉県の高校野球
■座右の銘
Only is not Lonely
■尊敬している人
野村克也
■最近、注目している店舗名、もしくは業態
「うみのおきて」「牡蠣女将」
※かきのおきての創業者のお店
■COMPANY DATA
株式会社ジャッピーダイナー
東京都世田谷区桜丘2丁目14番6号
設立:2024年
店舗数:5店舗(直営2店舗、FC3店舗)※2026年4月30日現在
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