酒樽を並べ強みをアピール。開店を1時間早め、出張客の獲得に成功!
【新潟・新潟駅万代口】~越後一会~ 十郎
県外客の獲得に取り組み、月間1.5倍の売上増を達
2009年2月、JR新潟駅近くにオープンした「~越後一会~ 十郎」は、新潟の旬の食材と、新潟をはじめとする地酒が味わえる居酒屋だ。「地元のアッパーをターゲットにオープンしましたが、県外からのお客様が7~8割と予想以上に多かったですね」と話すのは、マネージャーの天野真希氏。現在の客層も、5月・8月の行楽シーズンは観光客、それ以外の月は出張などの、ビジネス層の利用が多いという。
そんな「十郎」では4年前、メインターゲットを本格的に観光客や出張客へシフト。その取り組みの1つが、店頭に並べた酒樽だ。「県外からのお客様に、ひと目で『新潟のおいしい酒が飲める店』をアピールするために行いました」と、天野氏。40個の酒樽が並ぶインパクトは絶大で、入店に迷うフリー客の誘導にも貢献しており、「接待の際は、待ち合わせの目印にもされているようです」と言う。
また同時期に、開店時間を17時30分から16時30分に早めた。「18時以降は予約で満席になることが多いので、その前の時間を活用し、特に日帰り出張客の来店を促そうと考えました」と、天野氏は狙いを話す。駅前で16時30分に入店できれば、軽く食事と酒を楽しんでから帰ることもできる。「新潟出張のシメに、日本海の新鮮な海の幸と日本酒を」という狙い通り、高単価の刺身盛りなどの注文が多いのもメリットだ。このファサードの改修と営業時間の前倒しにより、売上は月間ベースで130~150%ほど伸びた実績もある。
リピーターの多くは県外からで、特別な宣伝などはせずに、来店客の印象に残る接客を心がけている。スタッフ全員が、利用シーンに合わせた居心地のよい空間作りを意識。退店時には「またのご来県の際はよろしくお願いします」などと、さりげなくリピートにつながる一言をかけている。さらに、今年6月には、県外客へ新潟をアピールするため「十郎新聞」を発行して店内に置くとともに、新村上市の食材などにフォーカスを当てた「村上フェア」も開催。「これからも『新潟を楽しめる店』として、様々な魅力を発信していきたいですね。次のフェアについては『魚沼(市)フェア』を考えています」と天野氏。今後も“越後”の旬との“出会い”を提供し続けていく。
新潟県新潟市中央区東大通2-1-7 松屋ビル1F
https://r.gnavi.co.jp/r149102/