2019/07/23 特集

やってみよう! チョコレートデコレーション(4ページ目)

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【Chocolate Decoration Case1】オステリアバル アベンティーノ(札幌・狸小路)

これまで依頼された似顔絵は様々。写真のほかに「何の記念日なのか」「趣味」「ペット」など多様な情報も送ってもらい、イメージを膨らませながら描く。ケーキは基本的にレアチーズケーキだが、苦手な場合はイチゴのショートケーキやチョコレートケーキに変更可能。4号(直径12cm)で2,000円

初年度は500個と注文殺到!「記念日にはアベンティーノ」を定着させた似顔絵ケーキ

数をこなし、制作時間が40分から最短15分に大幅短縮

 「『似顔絵ケーキ』の提供を始めたきっかけは、プライベートで利用してくださった、ぐるなびの担当営業さんからの依頼でした」と話すのは、「オステリアバル アベンティーノ」で料理もデザートも担当する中島政美氏。「似顔絵」と「ケーキ」を合わせたものを作ってほしいというリクエストに対し、似顔絵自体を描いたことがなかったものの、黒板メニューのイラストなどを描いていた経験から、直感的にできるだろうと判断。ゼラチンでケーキの表面に直接描く方法や、チョコレートのプレートを乗せる方法などを考え、最終的に後者を選択した。

How to make 似顔絵(文字)プレート

文字やイラストの下書きをクッキングシートに描く
作業しやすいように、クッキングシートをカット
輪郭を描くチョコレートを絞り出すコルネを、クッキングシートで自作
レンジで溶かした製菓用チョコレートを適量流し込む
袋の入口を折りたたんでいく。はさみで先端を切って準備完了
下書きを裏返し、ラインに沿ってチョコレートを絞り出して輪郭を描く
描いた輪郭を土手にして、内側にチョコペンで色を入れていく
細かい部分に色を入れていく時は、竹串を使うのがおすすめ
溶かしたホワイトチョコレートで、プレートの形にふちどる
その内側にホワイトチョコレートを一気に流し込んでプレート状にする
冷蔵庫または冷凍庫に入れて固め、クッキングシートをはがし完成!

 「お客様も満足のいくものが完成し、今後は店の売りになると思い、オンメニューしました」と中島氏。すると注文が殺到し、最初の1カ月半で35個を製作。知人の店から頼まれ、似顔絵プレートだけ作ったものも含めると、1年で約500個を作り上げた。「今も年間100個以上は手がけています。最初は似顔絵プレートを1つ作るのに40分くらいかかりましたが、数をこなすうちにスピードがアップし、今では1つ最短15分程度で作れます。似顔絵のコツは、目を似せること。私は目から描くことが多いですね。お客様が喜んでいる顔を見ると、どんどん意欲がわいてきます。」(中島氏)。

  • メーセージの文字やよく使うイラストなどはトレース用の下書きを用意。これもスピードアップの秘訣
  • 絵や文字に色を入れるためのデコレート用チョコペン。製菓用品店や100円ショップなどで購入している

 ケーキの部分は基本的に、前職でレシピを習得したレアチーズケーキ。見た目のかわいさだけじゃなく、ケーキ自体がおいしいと評判で、それも人気が継続している理由だろう。

オステリアバル アベンティーノ(札幌・狸小路)
北海道札幌市中央区南2西7-1-1 M'Sスペース2F
https://r.gnavi.co.jp/bgwsuew20000/
2014年オープン。500グラムのTボーンステーキなど豪快な肉料理を看板に、イタリアン中心の創作料理を提供。味、見た目にも印象に残るメニューが持ち味だ。建物をリノベーションした集合ビルは、札幌の人気スポットでもある。
シェフ兼パティシエ 中島政美氏
専門学校で調理師の資格を取得。病院給食、大手外食チェーンで和洋中など、幅広いジャンルの調理を経験。2014年、現オーナーとともに同店をオープンした。実はチョコレートが苦手。

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