冬はチョコレートの季節。数多くの新商品が登場し、バレンタインデーなどのイベントや記念日にあわせて口にする機会も多くなる。その甘さが心身ともに元気にしてくれる「チョコレート」をテーマに3名のパティシエがオリジナルデザートを考案。ぜひこの冬の参考にしていただきたい。
生姜香るクリーミーチョコレートとエスプレッソのグラニテ ピスタチオとレモンオイルのアクセント
田中雄一郎氏
リーガロイヤルホテル小倉(福岡・小倉)
フレンチのコース料理のデザートとして、またアラカルトとしても提供できるものを考えました。チョコレートクリームには生姜の香りを付け、ゼラチンを最小限に抑えてなめらかな食感に。料理の味に負けないインパクトのある甘さです。そして、エスプレッソのグラニテ(写真中央)は濃い苦味を強調していますが、レモンの表皮とグランマニエル(オレンジのリキュール)で柑橘の香りを付け、さわやかな香りも楽しめます。それぞれ単体で食べると「あれ?」と感じるかも知れませんが、香ばしさと食感の変化を演出するピスタチオのクランブルやホイップした生クリームも加え、すべて一緒に食べたときに味が調和するように仕上げました。
編集部MEMO
力強い甘さと主張のある苦さが口の中で一体となり、かつ様々な食感も楽しめる満足感の高い一皿です。チョコレートクリームには生姜、グラニテには柑橘と、華やかに広がる香りもポイント。ビジュアル映えし、「手間がかかるレシピではない」(田中シェフ)ので、居酒屋業態での提供もおすすめです。