目次
・少人数をターゲットに、空間と日本酒の提案力で勝負!
・【POINT1】人気銘柄や希少種など、約150種の日本酒をラインナップ
・【POINT2】料理人の腕が光る“日本酒がよく合う”和食
・【POINT3】日本酒のプロによる提案力で満足度アップ!
10人以内の少人数グループをターゲットに、落ち着いた空間と日本酒の提案力で勝負!
東京都千代田区霞が関3-2-6 東京倶楽部ビルディング3F
https://r.gnavi.co.jp/1brcdzy50000/
東京・虎ノ門駅から徒歩3分の複合ビル3階に、2022年11月オープンした「和食日和 おさけと 霞ヶ関」。近隣には大手企業が集うオフィスビルや官公庁があり、ビジネス層を中心に集客。豊富な日本酒のラインナップとそれに合う和食、落ち着いた空間で接待需要を獲得し、2023年3月には月商1,500万円を達成した。
運営する株式会社fermataの代表取締役である山口直樹氏は、「酒匠(さかしょう)」「日本酒学講師」(ともに日本酒サービス研究会・酒匠研究会連合会)、「SAKE DIPLOMA(酒ディプロマ)」(一般社団法人日本ソムリエ協会)などの資格を有し、日本酒に関する著書も持つ日本酒のスペシャリストだ。
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飲食業での独立を目指して調理師学校を卒業後、23歳でソムリエの資格を取得。フランス料理店などで働く中で、「日本人として日本酒のことをもっと知らなくてはいけない」という思いから日本酒に傾倒。東京・銀座にある北信越の日本酒と料理が売りの飲食店に勤務しながら、30歳で利き酒師の最上位の資格である「酒匠」も取得。2018年に「和食日和 おさけと 日本橋」をオープンし独立した。
以降、都内のビジネス街を中心に出店を続け、「和食日和 おさけと 霞ヶ関」は7店舗目となる。コロナ禍で集客力が弱くなったビジネス街にあえて出店した理由について山口氏は、「赤坂や大門など、私たちが出店していたエリアは、感染状況が落ち着くとすぐにお客様が戻ってきていました。むしろ、以前では空くことのなかった良い物件が出るようになり、出店のチャンスだと考えました」と語る。
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「和食日和 おさけと 霞ヶ関」のコンセプトは、“都心の日本酒オアシス”。87坪の店内に94席を備え、カウンター席(ランチのみ)とテーブル席のほか、5~6人用の個室が10室あり、基本的に10人以上の団体客を受け付けていない。理由は、「人数が多くなると騒がしくなってしまって雰囲気が崩れ、丁寧なサービスもしにくくなるから」(山口氏)で、人数を制限することで落ち着いた雰囲気づくりに成功。
近隣に勤めるビジネス層を中心に、昼は30代以上の女性、夜は50代以上の男性がメインで、利用シーンは約7割が接待、2割が宴会で、1割が普段使いや記念日などだ。「ランチでビジネス層の女性に気に入ってもらって、同僚や上司の男性に『あの店よかったよ』と口コミしてもらい、その男性が同僚や部下と宴会で使い、そのメンバーの誰かが『ここ、接待でも使えるな』と接待利用につなげる。さらに、接待のゲストの方が当店を気に入ってくれれば、別の方との接待や宴会でも使ってくれる、という流れでリピーターを増やしていきたいと考えています」(山口氏)。
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【POINT1】人気銘柄や希少種など、約150種の日本酒をラインナップ
一番の売りである日本酒はすべて山口氏がセレクト。産地にこだわらず日本全国から幅広く取りそろえ、「十四代」や「新政」「勝駒」など人気が高く手に入りにくい銘柄から、「TAKARAYAMA 新之助」など珍しい酒造の酒まで約150種類をラインナップ。
セレクトの基準はさまざまだが、その一つが「スタッフが売りたい銘柄、提案しやすい銘柄です」と山口氏。スタッフの出身地や好みの銘柄を仕入れており、例えば岩手出身のスタッフが在籍することから岩手・盛岡にある赤武(あかぶ)酒造株式会社の「赤武」などを用意。生まれ故郷の酒であるというストーリーとともに提案することで、来店客とコミュニケーションが生まれている。
提供は90mlのグラスが基本で、価格帯は680~3,000円。銘柄は固定ではなく常に入れ替えを行っており、「来るたびに新しい銘柄が楽しめる」と常連を喜ばせている。
酒器にもこだわり、ワイングラスで提供したり、有田焼や越前漆器、切子などさまざまな酒器をそろえ、日本酒のタイプに合わせて酒器を変えることで満足度を高めている。
“酒匠がセレクト&提案する日本酒”が来店動機になっているため、ドリンクの売上の5割以上を日本酒が占めており、来店客からの要望があれば飲み比べやペアリングにも応じる。もちろん、日本酒以外のニーズも考慮して、約10種の焼酎や新潟の地ビール、ハイボール、ノンアルコールドリンクなどをバランスよく用意している。
【POINT2】料理人の腕が光る“日本酒がよく合う”和食
こうした日本酒とともに楽しめる日本料理も売りの一つ。接待や宴会での来店が多いこともあり、コース利用が約7割。季節に合わせた月替わりの会席料理コースを、5,000円(全7品)と6,500円(全8品)、8,000円(全9品)、10,000円(全9品)の4つを用意しており、6,500円のコースの人気が高い。いずれもプラス4,000円で10種(日替わり)の日本酒を含む飲み放題(2時間30分)が付いたコースもあり、約半数が飲み放題付きを選択。予算が決まっている宴会などでは飲み放題付きを選ぶ人が多く、日本酒好きの人がいるケースでは飲み放題は付けずにオーダーすることが多いという。
アラカルト、コースともに料理長が旬の食材を使って創意工夫を凝らし、どれも日本酒に合う料理ばかりだが、「日本酒に合わせること」が前提にあるわけではない。「さまざまな日本酒を用意していますし、どんな料理にも合うお酒を提案できる自信もあります。ですので、料理長には季節感や素材の良さを引き出す料理にこだわってもらっています」と山口氏。日本酒の豊富なラインナップと、それを生かせる提案力が大きな強みになっている。
【POINT3】日本酒のプロによる提案力で満足度アップ!
日本酒に知見が深いのは山口氏だけではない。副店長の前川さやか氏も酒匠の資格を持ち、来店客の好みや料理に合った日本酒を提案している。「新しい銘柄が届いたら、お客様に聞かれそうなことを事前に調べて答えられるようにしています。ただし、知識が押しつけにならないように気を付けています」と前川氏は語る。
「お酒の特徴を10秒で説明して、お客様に『へぇー』と言わせることを意識」(山口氏)しており、来店客にとって心地よい提案を心掛けている。ほかのスタッフも唎酒師の資格を持つ人材が多く、店舗営業後に試飲会を行うなどして知識を深め、サービス向上に努めている。
販促は、専属の担当者を設けて、ぐるなびなどの飲食店検索サイトやInstagramを活用。Instagramでは週1回のペースで日本酒を1銘柄取り上げて紹介し、フォロワーは2,000人を超える。また、予約やポイントカード機能もある自社アプリを用意し、日本酒の入荷状況などの情報発信も行っている。
こうした取り組みの結果、霞ヶ関という日本を代表するビジネス街の接待需要を取り込んで繁盛店に成長。予約率は8~9割、客単価はランチが1,800円、ディナーが10,000円で、平均月商1,000万円以上を達成。2023年3月には最高月商1,500万円を記録し、営業利益率は20%を超えている。
「日本酒をあまり飲まない方にも日本酒のおいしさを知ってもらい、ファンを増やしたい」と語る山口氏。通常の店舗営業に加え、蔵元を招いての日本酒イベントを定期的に行うなど、今後もさまざまな角度から日本酒の魅力を発信していく。
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