目次
・“ニンニクなし”が女性から好評で、子ども連れからシニアまで幅広く集客
・【POINT1】ニンニクなしの一口餃子で差別化&女性・ファミリーも獲得
・【POINT2】食事も飲みも、Wの需要を取れるメニュー設計
・【POINT3】厨房直結のテイクアウト窓口設置が売上に貢献
“ニンニクなし”が女性から好評!持ち帰り窓口を厨房に直結させてシズル感を発信!
宮城県仙台市青葉区中央1-8-32 名掛丁センター街 1F
https://m-sysinc.jp/shop/
https://r.gnavi.co.jp/50ubj8c10000/
宮城・仙台駅前のアーケード街入り口にある「元祖仙台ひとくち餃子 あずま 名掛丁店」は、食事利用と居酒屋利用を、客数ベースでほぼ同数を獲得し、さらにテイクアウトも好調。20坪30席で最高月商1,460万円(2022年8月)をたたき出している。客層は40代男性が中心だが、女性比率も4割と比較的高い。子ども連れからシニアまで幅広く来店しており、週末には観光客も訪れ、ランチからのアルコール需要にも応えている。
名掛丁店は2022年7月にオープンした同ブランド3店舗目。1号店(2021年5月OP)は国分町の歓楽街の入り口、2号店(同年12月OP)はその近くのアーケード街で、それぞれ月商500万円、同700万円を記録する繁盛店だ。名掛丁店は1、2号店よりさらに立地がよく、市内随一の人通りを誇る場所で、一気に知名度がアップした。
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開発・経営を手掛けるのは、「焼きとん大黒」のフランチャイズ「焼きとん大国」を展開する株式会社エムシス。代表取締役の瀧川真雄氏は、「コロナ禍で、『焼きとん大国』のような居酒屋業態だけでなく食事も取れる業態が必要と考えたのが、『あずま』出店のきっかけの一つ」と振り返る。
餃子に注目したのは、食事ニーズにも飲みニーズにも対応でき、テイクアウトやEC販売も見込めるから。さらに、「仙台には餃子専門の地場チェーンがほとんどないことに気付いた」(瀧川氏)ことも決め手になった。ナショナルチェーン以外はほぼ空白に等しい仙台市の餃子市場を総取りするために、初の自社業態を開発することにしたのだ。
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【POINT1】ニンニクなしの一口餃子で差別化&女性・ファミリーも獲得
餃子はさまざまな利用動機が見込める優秀商材。それだけに地場チェーンがないとはいっても、中食も含め、すでにレッドオーシャンという見方もできる。瀧川氏も「勝ち切るためには、徹底した差別化が不可欠」と予測。そこで開発したのが「ニンニクなしの一口餃子」だった。
普通サイズの餃子は1個約25gだが、「あずま」の餃子は12gと半分以下。皮は厚さ0.5mm、直径7.5㎝で、機械製造が可能な最薄・最小のサイズだ。「全国的に見て東北地方は餃子のサイズが大きい店が多いので、それを考慮した上で“逆張り”しました」(瀧川氏)。
あんにも工夫を凝らし、あえてニンニクを入れずにショウガを効かせた野菜主体の優しい味わいを追求している。「食事業態でありつつ、居酒屋ニーズもしっかり取りたかったので、酒のつまみになるような餃子を意識しました」と瀧川氏は狙いを語る。もちろん食事業態でも餃子は優良商材。ニンニク臭がないのでランチが取りやすく、ヘルシー感から女性も受け入れやすい。さらに口当たりがまろやかなことから子どもやシニアも食べやすいことがメリットと考えた。
こうした工夫と特徴を「あずまのこだわり」として5つにまとめ、店頭にも店内にも掲示してアピール。しかし、仙台の人にとっては従来の餃子のイメージと異なり、物足りなさを感じる人もいたため、すんなり受け入れられたわけではなかった。
だが、餃子自体が軽くても、レバニラ炒めや唐揚げなどガッツリ系の料理も用意することでメニュー構成のバランスを調整。徐々に当初の狙いとメリットが浸透し始め、結果として「ニンニクなしの一口餃子」は圧倒的な差別化につながった。
【POINT2】食事も飲みも、Wの需要を取れるメニュー設計
一般的に餃子専門店は食事利用に寄りがちだが、「あずま」はアルコール利用も多く、食事と飲みが半々。これに「一口サイズのおつまみ餃子」が貢献したことは間違いないが、居酒屋料理を約30種類取りそろえたメニュー構成も見逃せない。
なかでも「レバニラ炒め」や「牛塩煮込み」は「焼きとん大国」の仕入れと端材を活用する戦略メニューで、餃子と合わせてアルコール需要を促進している。ドリンクは「来店頻度を上げたいので、変わったものではなく定番をしっかりとそろえ、一つ一つの商品力を上げることに力を入れています」と瀧川氏。手堅いラインナップで「飲みたい酒類が必ずある店」を目指した。
一方、食事ニーズへの対応にも工夫を凝らす。「最初の頃は『餃子定食』を600円台で提供していましたが、ややボリュームに欠けること、単価が低すぎて売上が立ちにくいことから、少しずつアップグレードしていきました」(瀧川氏)。卵スープを具だくさんの豚汁に変え、明太子と漬物も添えてボリュームと単価を上げた。さらにレバニラ炒めや唐揚げをメインに投入。「餃子唐揚げ定食」など餃子とセットにして満足感を上げ、集客を促進している。
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【POINT3】厨房直結のテイクアウト窓口設置が売上に貢献
テイクアウトについては、1、2号店の反省からテイクアウトの窓口を厨房直結にする設計を採用したところにも特徴がある。道ゆく人にシズル感を伝え、テイクアウトの動機を刺激するためだ。これが成功し、テイクアウト全体で店の売上の1割を占めるなど、確かな手応えを感じている。実際、厨房の活気と出来立て感が、窓口を通して店外に伝わっており、商店街を歩く人が思わず足を止める姿も多い。
一番人気は主軸商品の「焼き餃子」だが、「揚げ餃子」「冷凍生餃子」「餃子弁当」も好評。そのほか、「レバニラ炒め」(690円)、「チューリップ唐揚げ」(4個690円)など10品をそろえ、夕方に帰宅を急ぐ人々が、家族のために購入するケースが多いという。
順調に存在感を増している株式会社エムシス。以前から立地の良さに注目し、販促費をかけずに集客する戦術をとってきた。今回の「あずま」も立地は良好。特に名掛丁店は紛れもなく一等地で、テレビなどでも取り上げられたことで知名度は加速的にアップしている。
現在、「焼き鳥・おでん」の業態や、中国料理の業態を開発中で、「現在の14店舗を2026年には25店舗にする」と瀧川氏。そのために採用と教育・育成に力を入れ、採用では「月給30万円スタート」を打ち出してリファラルを推進。働きやすい職場環境と教育の充実で、“仙台一の飲食企業”を射程に入れている。
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