お客様の「意外とおいしい」が最高の褒め言葉!
2018年創業の「大衆酒場かんぱい家」は、「昼から飲んで何が悪い?」という刺激的なキャッチコピーや、一品39円(税抜)の「爆烈価格イベント」で話題を呼んでいる居酒屋。2026年2月現在、系列店を含め都内で6店舗を展開。中には坪月商45万円を超える繁盛店もある。
経営母体である株式会社G-visionの代表取締役・伊藤 穣二 氏の飲食業の原点は、子どもの頃に家族と行った焼き鳥店で魅了された「つくね」。修業時代に身につけた知識と経験をベースに、人々に必要とされる店を作り上げた。
目指したのは、「家に帰るように通えて、使い勝手がよく、意外とおいしい店」だ。「かんぱい家」のヒットの要因や新業態「立ち飲み酒場のまど」の狙いなど、これまでの歩みや今後の展望について伊藤氏に語ってもらった。
【株式会社G-visionのゴーストレストランの取り組み】
ゴーストレストラン事例~成功している店はココが違う!~
目次
・幼少期に虜になった「つくね」が飲食業への出発点
・意外とおいしい&爆烈価格イベントで集客!
・立ち飲みの新業態で狙う新たなニーズの獲得
・社内独立で店舗を増やし、ゆくゆくは海外出店も
・「リーダー×一問一答」&「COMPANY DATA」
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幼少期に虜になった「つくね」が飲食業への出発点
――飲食の道に進んだきっかけを教えてください。
原点は、幼稚園の頃までさかのぼります。家族でよく行った焼き鳥屋さんの「つくね」が大好きで、母に泣いてねだったことを覚えています。「こんなにおいしいものが世の中にあるんだ!」と思って、その頃から「大人になったら焼き鳥屋さんになりたい」と思っていました。
焼き鳥が好きだったからというわけではありませんが、高校時代もケンタッキーフライドチキンでアルバイトをしました。ほかにも道路のライン引きや荷揚げなどのアルバイトもしましたが、飲食の仕事が一番楽しかったので、焼き鳥が売りの小さな居酒屋に就職しました。
――修業時代は過酷な労働環境も経験されたそうですね。
就職した居酒屋では串打ちや接客など何でもやりましたが、社会保険がないことに不安を感じ始めて、3年後に病院内の食堂に転職。でも、料理を作るだけで、お客様の喜ぶ顔を見ることができない日々に物足りなさを感じて退職しました。
3社目に選んだのが、焼き鳥業態の店舗展開を進めている飲食企業でした。ここでさまざまな経験を積み、最後は業態開発まで任せてもらえました。ただ、ほとんど休みが取れないほど忙しかったですし、当時は体重が120kgほどあって酒やタバコによる不摂生も重なって心臓が悲鳴をあげてしまったんです。ある日、体調の限界を感じて病院に駆け込んだら「命にかかわるから即入院です」と言われて1カ月ほど入院しました。ちょうど独立資金もたまったころだったので、独立しようと決意しました。
3社目での10年間は、今考えるとかなり無茶な働き方をしたなと思いますが、マネジメントや経営の根幹を学ばせてもらい、何より学歴のない僕に大事な仕事を任せてくれたことには感謝しています。社会に出て認められたという実感があり、大きな自信になりました。
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意外とおいしい&爆烈価格イベントで集客!
――創業店「大衆酒場かんぱい家」のコンセプトを教えてください。
自分の家に帰るような、使い勝手のいい店を目指しました。大切にしたキーワードは「意外とおいしい」です。お客様は本当においしいものを求めて専門店や高級店に行きます。でも、お得感のある価格帯の店で「意外とおいしい料理」に出合ったら違う意味でうれしいですよね。大衆酒場や居酒屋の価値はそこにあると思っていて、「意外とおいしい」は最高の褒め言葉だと思うんです。
――「かんぱい家」がヒットした要因は何でしょうか。
値段を気にせずに楽しんでもらうために、「2時間1,599円(税抜)、1時間999円(税抜)」というお得感のある飲み放題と、日替わりの激安メニュー「爆烈価格イベント」を打ち出しました。爆烈価格イベントは、火曜日は「若鶏からあげ」が39円(税抜)、土曜日は「本鮪とろ」が100円(税抜)など曜日ごとの目玉商品を設定する戦略です。
また、「飲みたいときに開いている店」でありたいと考え、エリアの特徴に合わせて店ごとに営業時間も変えました。1号店(西葛西店)は、同業者を含めた深夜帯の集客を見込んで17時~翌5時の深夜営業にしました。最初は集客に苦戦しましたが、近隣に営業をかけたことで、深夜の出前が取れるようになり、徐々に軌道に乗っていきました。
2号店(葛西店)は開店直後にコロナ禍に見舞われ、食事ニーズを取り込もうとラーメン居酒屋に転換したのですが、うまくいきませんでした。そこで、昼飲みニーズを取り込もうと営業開始時間を17時から12時に変更したんです。これが予想以上の集客力アップにつながり、一気に認知を拡大できました。
立ち飲みの新業態で狙う新たなニーズの獲得
――コロナ禍以降の出店戦略について教えてください。
2022年2月に「かんぱい家」の派生ブランドとして西葛西に「豚のかんぱい家」を出店。総合居酒屋の良さを残しながら「豚」という素材を押し出す新しい挑戦でした。まだまだ、「豚」に特化しきれていないので、さらにブラッシュアップすれば、もっと魅力的な店になると思います。
このほか、デリバリー専門の4業態を、コロナ禍で自社開発して、ゴーストレストランとして運営しています。中でも「からあげファクトリー」と「マーサンタコライス」などは、今も安定した売上を維持しています。
――2026年1月に出店した新業態「立ち飲み酒場のまど」の狙いは?
2025年9月に、西葛西駅高架下に食事業態「油そば八三郎」を出店したのですが、人材面の問題が発生してしまい、「立ち飲み酒場のまど」に業態転換しました。
「のまど」とはフランス語で「遊牧民」という意味。多様な働き方をする「ノマドワーカー」も増えていますから、彼らにとっても使い勝手のよい店があるといいな、と考えて開発した店です。加えて、昨今の物価高。外飲みを控える人も増えているので、彼らのニーズにも応えたいです。「のまど」で立ち飲みニーズの感触をつかむことができれば、横展開も可能と見ています。
社内独立で店舗を増やし、ゆくゆくは海外出店も
――創業から8年目、組織づくりは順調ですか?
2025年は福利厚生の整備に力を入れました。両親を店に招待すると年間1人1万円を補助する「両親参観日手当」や、ヘアカットやメイク代を月間3,000円まで補助する「身だしなみ手当」などを作りました。今後はアルバイトにも広げた福利厚生を考えていきます。
同時に、クレド(企業全従業員が心がける具体的な行動指針や価値観)を作成して冊子にまとめました。店が増えてくると全体の熱量が下がってくるのを感じたからです。クレドブックとともに、育成用の動画を複数制作し、活用し始めています。
――最後に今後の展望を教えてください。
2026年は、6月までにもう1店舗、年内にさらに1店舗増やして8店舗にすることが当面の目標。2027年はさらに2店舗増やし、ゆくゆくは社内独立で店を増やせたらと思います。
将来的に、海外にも挑戦したい。外国人社員は現在2人(ベトナム人とフィリピン人)ですが、彼らの母国での出店もありうると思います。ほかにもやりたいことがたくさんあり、グランピングや中食市場も気になっています。これからもトライアンドエラーをしながら、みなさんに喜んでいただける店や事業に挑戦していこうと思います。
リーダー×一問一答
■経営者として大切にしている事
「引き際」
お店も会社もずっと右肩上がりはありません。数字を追いかけながら、自分のイメージ通りになっているかよく見て、うまくいかないようであれば、従業員、仕入先、関係者に迷惑をかけないように、決断することが大事だと思います
■愛読の雑誌やWebサイト
特にありません
■日課、習慣
10日に1回“散髪”に行くこと。悩んでいるときは銭湯(スーパー銭湯ではない)に行くこと。一番リラックスできる瞬間
■今一番興味があること
四国の「天空の林道」に行くこと
ジムニーを買おうか検討中
■座右の銘
「七転八起」
目標を達成するまであきらめないことが大事だと思っています
■尊敬している人
石原慎太郎。やっぱりかっこいい
■最近、注目している店舗名、もしくは業態
立ち飲み業態。物価高の中でコスパよく飲み食いできるこの業態は魅力的だと思う
(私自身はお酒を飲まないし、タバコも吸わないが)
■COMPANY DATA
株式会社G-vision
東京都江戸川区西葛西6-16-7 第2白子ビル601
https://g-vision.co.jp/
設立:2021年
ブランド数、店舗数:3ブランド、直営6店舗
従業員数:社員15人、アルバイト19人
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