「播磨(はりま)の食」×「人との絆」で築く繁盛店
JR姫路駅から徒歩約5分に位置する「じごろ本店 地料理地酒 姫路の馳走」(以降、「じごろ本店」)は、株式会社HIROOKA FOOD MARKET 代表取締役の廣岡 陽介 氏が2005年にオープンした1号店である。「当時の姫路には、おしゃれで活気のある飲食店が少なかった。『姫路にも都会に負けない店を作りたい』という思いが原点でした」と廣岡氏は創業当時を振り返る。
「じごろ本店」のコンセプトは「普段使いできる少し贅沢な大人の居酒屋」。兵庫県南西部・播磨(播州)の旬の食材と地酒を提供し、50席の店構えで客単価約5,000~6,000円、月商約800万円を売り上げる。30〜60代の地元客からビジネス層、観光客まで幅広く支持を集める、姫路を代表する繁盛店だ。
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木の温もりを感じる1階のカウンター席。店舗デザインは廣岡氏が自ら手掛けている -
2階には掘りごたつ式の半個室。普段使いから接待、会食まで幅広いシーンに対応
HIROOKA FOOD MARKETは拠点である姫路に7店舗を構えるほか、石垣島へ2店舗、神戸に1店舗の計10店舗を展開し、飲食事業全体で年商約6億5,000万円を誇る。2026年11月26日には、姫路で建設中の自社ビル「HERO BLD立町」内に新店舗「料理屋じごろ 姫路立町」のオープンも予定している。飲食事業をベースに、宿泊事業、テナント事業、建築・内装デザインリフォーム事業も手掛けており、総合的なプロデュース力を強みとしている。
じごろ本店 地料理地酒 姫路の馳走
業態:海鮮居酒屋
座席:50席(テーブル、カウンター、半個室)
客単価:5,000~6,000円
客層:30~60代、ビジネス、ファミリー、観光客、男女比5:5
アクセス:山陽姫路駅より北へ徒歩1分、JR姫路駅北口より徒歩3分
営業時間:17:30~23:00
定休日 :不定休
https://r.gnavi.co.jp/k8zfzcy60000/
https://www.jigoro.co.jp/our-shop
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繁盛へと導いた、3つのポイント
目次
【POINT1:料理】播磨の食材と地域コラボによるオリジナル地酒
【POINT2:人材教育】食を通じた絆の循環
【POINT3:多業態の展開】時代にあった地域の価値を創造
【POINT1:料理】播磨の食材と地域コラボによるオリジナル地酒
「じごろ本店」の魅力は、播磨の旬を生かした料理と、それに寄り添う日本酒のラインナップにある。
季節ごとに表情を変える播磨の食材を生かし、瀬戸内の鮮魚や旬の食材を積極的に取り入れた季節料理を提供。訪れるたびに新しいおいしさと体験を届けている。
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「姫路れんこんと地鶏京湯葉しゅうまい」(870円)。京湯葉でやさしく包まれた焼売で、ひと口頬張ると大きめにカットしたレンコンがごろっと現れ、食べ応えがある -
姫路のご当地メニュー「ひねぽん」(700円)は、しっかりとした歯応えが特徴。噛むほどにあふれるうま味がクセになる
日本酒は日本全国の銘酒を取りそろえるが、名物の一つに廣岡氏の出身地である姫路市安富町の下村酒造と共同開発したオリジナル日本酒「安富町の陽(ひなた)」がある。
共同開発の背景には、地元同士で協力して姫路の飲食・地域をさらに活気づけたいという思いがあった。廣岡氏は「もともと私の父と下村酒造の現会長が先輩後輩という深い縁があったのですが、私が現社長(下村 元基 氏)と意気投合しまして。伝統的な日本酒造りを守り続けている地元酒蔵に、『じごろ』でしか味わえないオリジナルの日本酒作りをご協力いただくかたちで、コラボレーションが実現しました」と語る。
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旬の鮮魚や地元食材を生かした料理を中心に、定番から季節限定まで幅広いメニューを取りそろえている -
料理との新しい組み合わせを楽しめる、日本酒ハイボール「サケハイ」。日本酒の魅力を広げる一杯として提供
【POINT2:人材教育】食を通じた絆の循環
HIROOKA FOOD MARKETの成長を支える根幹にあるのが、「食を通じて人と人との絆をつくる」という経営理念だ。この“絆”は、社内の人間関係にとどまらず、生産者や取引先、そしてお客様へと多角的にとらえている。
「料理を通してお客様に播磨や地域の魅力を知ってもらうことが、素晴らしい食材を届けてくれる生産者さんへの恩返しになる。そんな食を通じた絆の循環が、私たちの原点です」と廣岡氏。
その絆を育む基盤として、人材教育に力を注ぐ。「スタッフは長い時間を共に過ごす家族のような存在です。彼らにも本気で生きてほしいからこそ、一人一人の人生に寄り添い、人間的な成長を後押ししています」と熱く語る。具体的な取り組みとしては、飲食店ではハードルが高いとされる完全週休2日制を導入。仕事とプライベート双方の充実を図り、長く活躍できる環境を整えている。実務では、調理や接客技術だけでなく、気持ちの良いあいさつや衛生管理といった基本の徹底、そして「相手に丁寧に向き合う」という礼儀礼節の指導を重視している。
「『じごろ』で働いて良かったと思ってもらえる組織を作ることが、結果としてお客様への質の高いサービスや、地域への貢献に繋がっていくと考えています」と廣岡氏は力を込める。
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【POINT3:多業態の展開】時代にあった地域の価値を創造
ブランド展開における大きな特徴は、同一ブランドのチェーン展開を行わない点にある。居酒屋を軸に、おでんの「じごろ小廣」、寿司と天ぷらの「じごろ天神」、焼き肉の「じごろ七厘焼肉 金べこ」、そしてラーメンの「ど豚骨 虎砲(こほう)」など多様な業態を開発し、その土地や時代に求められている店づくりを貫いてきた。
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「姫路おでん 地料理居酒屋 じごろ小廣」。ご当地の姫路おでんは、生姜醤油で食べるのが特徴(写真提供:株式会社HIROOKA FOOD MARKET) -
「鮨・天麩羅 じごろ天神」では、職人が握る本格的な寿司と、揚げたての串し天ぷらをリーズナブルにたのしめる(写真提供:株式会社HIROOKA FOOD MARKET)
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「じごろ七厘焼肉 金べこ」では、希少部位から定番のカルビ、ロースまで、一頭買いだからこそ実現できる鮮度と価格で提供(写真提供:株式会社HIROOKA FOOD MARKET) -
「ど豚骨 虎砲」は、24時間以上炊き上げることで豚骨のうま味を極限まで引き出した「超濃厚スープ」が自慢
展開エリアにも明確な狙いがある。拠点である姫路で実績を重ねた後、国内リゾート地での挑戦として石垣島へ進出した。
石垣島出店直後に直面したコロナ禍では、地域ニーズに合わせたお弁当販売で島内の信頼を獲得。その後、事業再構築補助金を活用してオーシャンビューのヴィラ「HERO VILLA」の事業へ進出するなど、変化に柔軟な多角化経営を実証した。
次に、都市部への進出として神戸へとエリアを広げ、同社の創業20周年にあたる2025年2月、阪急神戸三宮駅前に居酒屋「喰和せ屋 時頃(くわせや じごろ)」をオープンしている。
さらに廣岡氏は、姫路全体の価値向上を見据えている。博多のような活気ある「屋台文化」の創出や、ビジネスホテルが主体の姫路に新たな滞在価値をもたらす「小規模な和風旅館」の開発を構想。将来的には東南アジアへの海外進出も視野に入れる。
深刻化する外食産業の人材不足に対しては、「選ばれる会社づくり」を推進している。「次の世代になっても地域に必要とされ、愛され続ける会社を。これまで共に歩んできたスタッフが長く安定して働き、年齢を重ねても活躍できる舞台を用意したいと考えています」と語る。
店舗数の拡大ではなく、地域や人に必要とされる価値の創出を追求するHIROOKA FOOD MARKET。姫路から発信するその挑戦は、これからも新たな可能性を切り拓いていく。
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