2019/11/26 特集

【PART3】外国人客 受け入れキーワード10-外国人受け入れ対応事例(6ページ目)

URLコピー

野菜だけのコースでベジタリアンの外国人の接待を多数獲得!

AL KENTRE(アルケントーレ)[東京・銀座]

ぐるなびでもアピールし、問い合わせが増加

 東京・銀座にあるリストランテ「AL KENTRE」。季節の野菜を前面に打ち出したイタリアンを提供し、なかでも人気の「野菜だけのコース」(7900円)は、名前の通り肉や魚を一切使わず、野菜のみで構成。ベジタリアンの人も楽しめ、海外からのゲストを交えた接待や会食でリピートが多い。

「野菜だけのコース」のパスタにあたるメニューは、“ベジパスタ”を提供。麺、ソース、具材のすべてが野菜でできている。この日は大根を使ったタリオリーニにニンジンとオレンジのソースを合わせた
メインにあたるメニューでは、薄くスライスしたジャガイモを重ねて焼いた生地に、キノコのクリームソースを合わせたピッツァを提供

 このコースはもともとベジタリアン向けに開発されたわけではなく、「野菜だけでも満足いただけるコースを通して、野菜の奥深い魅力を伝えつつ、健康志向にも応えようと約7年前から始めました」とマネージャーの亀井未来氏は明かす。一皿ごとに異なる調理法で野菜の旨みを丹念に引き出し、食べ応えのある味わいを実現。前菜からデザートまで、ほかのコースと品数や提供順を合わせており、同じグループのベジタリアンの人もそうでない人も、一緒に食事を楽しめると好評だ。

グランドメニューの中から、ベジタリアンに対応可能なコースやアラカルトを抜粋してまとめた英語のメニューブックを用意。アラカルトでの注文を好む外国人客に好評
サプライズ演出にぴったりな「特製野菜のメッセージプレート」(1,200円)も用意。注文の際はコースのはじめに提供し、会話が弾むきっかけにもなっている
野菜パスタ用のピーラーは、メーカーと共同開発したオリジナル。フェットチーネ風など形状の異なる4種類があり市販もされている

 食材の要望は予約時にヒアリングし、当日、席に着いたタイミングでも確認する。「事前にゲストがベジタリアンとお聞きしていても、実際にはヴィーガンという場合があります。食べられない食材をご本人に率直に尋ね、正しく把握し、しっかりと対応します」と亀井氏。ヴィーガン向けには卵・乳製品を省くなど、当日でも柔軟に対応する。

 ぐるなびの店舗ページでは1年前からメニュー内に「銀座ベジタリアン」を追加。それを境に予約が増加し、手応えを実感しているという。「来年はさらに様々な国からゲストが来店するかもれませんので、きめ細かく対応していきたい」(亀井氏)と展望する。

AL KENTRE(アルケントーレ)
東京都中央区銀座8-2-1 ニッタビル10F
https://r.gnavi.co.jp/e567200/
2008年オープン。ビル最上階にあり、一面ガラス張りの窓からは銀座の街並みを一望できる。最大12名までの個室も完備し、ディナーは接待や記念日の利用が多い。
マネージャー 亀井未来氏
オープン時からホールスタッフとして勤務。シェフの高田茂氏とともに、野菜の造詣を深め、その魅力を発信している。

全7ページ