※スマイラー121号(2026年4月)より転載
5坪2階を逆手に取る!「世代特化型」の空間設計
安野氏が餃子に凝り始めたのは今から約15年前。放送作家として、仕事のプレッシャーから解放されるべく、休みに趣味として餃子づくりを始めたという。作り続けるうちに上達し、いつかこれを誰かに食べさせたいと思ったのがきっかけだと語る。
目標は借金ゼロスタート。エリアは神田と決めて探し、見つかったのは駅から徒歩1分ほどの、5坪・2階・家賃約12万円の物件。
「よっぽど個性きつい店じゃないと、餃子だけで階段上がってもらえないじゃないですか。僕の青春がちょうど80年代なんですよ。店を始めたのが46才のときだから、我々の青春時代ががっちり詰まっている店を作ったら、少なくとも僕の年代の人は来るだろうな、と。それは計算してまぁ、当たりましたね」と安野氏。
屋号はその狭い物件を見た瞬間、高校時代に属していた柔道部の“部室”を連想して生まれた。「考えたら部室って、練習終わった後にみんなでダラダラ、げらげら笑いながら喋(しゃべ)る、今で言う“サードプレイス”。コンセプトに合ってるなと思って」。
<関連記事:東京・神田で個性が光る繁盛店事例>
神田「ベースボール居酒屋リリーズ神田スタジアム」新規7割で黒字を続ける経営術
▼ほかの記事が気になる方はこちら▼
ぐるなび通信トップページ
▼ぐるなび公式アカウント▼
【LINE】ぐるなび通信デジタル
週1~2回新情報をお届け。ぜひ友だち追加をお願いします!
原価率を抑えるメニューと、客を呼ぶコンセプトの力
メニューはオペレーションを簡素化するために絞っている。餃子と角ハイをメインにしたのは、ビールは利益率が低いためだ。 「餃子とビールってだいたいセットだけど、ビールばかり飲まれると困っちゃうなと思って(笑)」。
客単価は3,000円程度。定員は最多で12人くらい。1日1~2回転する。 「今、いっぱいなんですよ、っていうことがすごく多い。本当は回転させたいけどできずに終わっちゃうパターンです」と安野氏。
東北出身の安野氏にとって、東京でしか放送されていない番組は憧れそのものだったと話す。店の内装はその憧れを体現したような場所だ。店内に所狭しと展示されたグッズやレコードは、 「宝探しが楽しくて、楽しくて。毎日のように集めています」。
元は餃子を食べてもらいたい動機だったが、今では80年代コンセプトの設え(しつらえ)の方に力が入っている。来店目的も餃子というより“80年代に浸る”ことが主だそう。「そっちのお客様が9割5分ですね」。
とはいえ、長年試作を重ねて厳選した3種の餃子は、有名飲食雑誌に掲載されるほどのクオリティーを保っている。
配信頻度は、週1~2回ほど。ぐるなび通信の新記事や、旬な情報が通知されて便利です!ぜひご登録ください。
「ぐるなび通信デジタル」
ご登録はこちらから
繁盛店づくりのサポートは「ぐるなび」におまかせください!
▼詳細はこちらから
0円から始める集客アップ。ぐるなび掲載・ネット予約【ぐるなび掲載のご案内】
店は自分だけの舞台!企画力が熱狂的ファンを生む理由
新規とリピーターの比率は3対7。安野氏つながりではなく、店で知り合った客同士でコミュニティ化しているという。
そんな中、新規客でリピーターになってくれそうな人たちを楽しませる方法がある。「一番ね、盛り上がるのは〝イントロクイズ〟なんですよ」と安野氏。
昭和を代表する歌謡番組の特定年月を来客に決めてもらい、10位から1位までやっていく。 「これは100パー(%) 盛り上がります」。
安野氏はクイズ作家もしていたため、かつてのクイズ番組を真似たものもある。 「放送作家としていろんな番組や、イベントをやってきましたけど、組織に入っていると上司の顔色見るとかあるじゃないですか。ひとりで企画して、イントロクイズも自分でMC やって、要するにこの店をプロデュースして、ディレクションして、自分の喋る脚本を考えて、“全部自分でやっている番組”みたいな感じ。人生の中でね、これが一番ヒットですね」と言う。
仕組化された「サードプレイス」が実現する、趣味と黒字の両立
安野氏は本業のため、営業中に出かける日がある。そのときは、ほぼ善意の常連客4~5人が、月1回程度のシフトを組んで交代で手伝ってくれていると話す。「僕は『じゃあテレビ行ってきます』って出て行って、後はここで締め作業をやってくれる感じですね」。
お礼として、当日“飲み放題”の特典を付与しているそうだ。
店は、安野氏にとって生活の一部だ。「事業って捉えたことなくて。これがなくなると僕はもう抜け殻みたいになりますね。高校時代の日曜日に『今日誰か遊びに来るかな』みたいなのが今も続いている感じ。『今日誰が遊びに来るんだろうか』、『あぁ、常連の…あぁ、君か』、『あ、新しい友達来たな』みたいな。だから商売って意識も生まれていなくて。僕の趣味のお店に同じ趣味の人がやって来て、昔の話して楽しんでる、って感じですかね。しかもそういう人たちみんなお金持ってくるんですよ(笑)奥さんとの約束で、テレビの仕事のギャラは全部家に入れろ、ハイわかりました、と(笑)ここは私の小遣い稼ぎの場なんですよ」。
店は氏にとって憩いの場のような存在でもある。「ここは僕の趣味の店だから、嫌な客がいたら追い出すんです(笑)だから商売と言えるのかな」と安野氏。
それでも開業以来、赤字を出したことはない。趣味はうまく設計すれば“続く店”にも“人生の代表作”にもなりうる。
住所:東京都千代田区内神田3-21-6 森山ビル2F
https://www.facebook.com/80nenndai/?locale=ja_JP
■飲食業界誌「スマイラー」
「スマイラー」公式サイトはこちら!
Googleビジネスプロフィール(GBP)の運用代行サービスは、ぐるなびで!
ぐるなびによるGBP(旧Googleマイビジネス)を活用したMEO対策・クチコミ対応を含む、飲食店に特化した集客支援・運用代行サービスを紹介します。
【ぐるなび】飲食店向けGoogleビジネスプロフィール(GBP)集客支援・運用代行サービス
資料請求・お問い合わせはお気軽にどうぞ
「ぐるなび通信」の記事を読んでいただき、ありがとうございます。
「ぐるなび」の掲載は無料で始められ、飲食店のあらゆる課題解決をサポートしています!
▼ほかの記事が気になる方はこちら▼
ぐるなび通信トップページ
