2016/09/13 特集

もう怖くない! クレーム対応術(3ページ目)

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飲食店でのクレーム対応の注意点相手の健康と安全を気遣い、文面での対応はより慎重に!

下のグラフは、ぐるなびがユーザーに対して行った「飲食店へのクレームについて」のアンケートデータ。これによると、飲食店にクレームを言ったことがある人は、44.3%と半数弱という結果に。クレームの内容を見てみると、「料理に異物が入っていた」がもっとも多く、47.6%。次いで、「配膳ミス」(43.0%)、「会計ミス」(23.4%)となる。また、クレームに対する対応では、「クレームを伝えたスタッフが謝罪」(57.7%)、「責任者が謝罪」(35.9%)のほか、「会計が値引きされた」(22.5%)「お詫びにサービス券」(14.1%)など、具体的な対応も。一方、飲食店のクレーム対応に「満足した」と答えた人は6.2%で、「どちらかといえば満足した」(21.9%)と合わせても、30%に満たないという現実が明らかになった。

飲食店に特有のクレーム対応として竹内氏は、「お客様の健康や安全」への気配りが第1優先であると話す。「例えば、料理に異物が入っていたというクレームには、謝罪はもちろん、まず健康被害がなかったかどうか気遣うことが、好印象につながるでしょう」。

対面でのクレーム対応では、飲食店においても先述した「初期対応の3ステップ」や「エスカレーションルール」の設定と活用、「コミュニケーションの4類型」を踏まえた対話などに習熟することが、やはり重要となる。

電話でのクレーム対応で注意したいのは、「声のトーン」と竹内氏。「機械を通した声は、対面で話すときの声より平板に聞こえてしまうので、声のトーンを3割増しくらいに大げさにすることを心がけると、こちらの気持ちが伝わりやすくなります」とアドバイスする。また、電話でパニックになって無言状態が続くと、相手の怒りが増幅しかねないので、注意が必要だ。

最近は、SNSへの投稿やメールでのクレームもあり、返信で対応することも増えているが、「文書で残るので、文面はより慎重に」と、竹内氏は注意を促す。炎上ワードを避けること、肯定表現を使うこと、安請け合いをしないことを、さらに徹底するべきだろう。

※データはすべて2015年1月ぐるなび調べ(n=回答者数)

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