ここでしか食べられないしびれる鍋料理。“追い山椒”も好評
【京都・烏丸御池】焼き鶏 山椒なべ とり粋
半年かけて独自に開発した鍋料理は暑い夏でも人気
京都市中心部を東西に走る三条通に、2011年8月オープンした「焼き鶏 山椒なべ とり粋」。店名に冠した「山椒なべ」は、オーナーの古本薫氏がかつて何度も通った京都・北山の店が提供していた「山椒鍋」を、独自にアレンジして再現したメニューだ。「飲食店が多い通りなので、集客につながる名物料理が必要だと考えました」(古本氏)と、老舗料亭で鍛えた腕と舌で半年ほどかけて開発した。鶏ガラから取る出汁に加える山椒は、来店客から紹介された和歌山・有田川町産の「ぶどう山椒」を使用。その名のとおり、大粒の実がぶどうの房のような形をしており、さわやかな香りとパンチのある辛みが特徴。「好みで山椒を追加できる『追い山椒』も用意しています」と古本氏。
鍋に入れる肉は、丹波や但馬地方を中心に仕入れるひね鶏(親鶏)と若鶏の2種。「しっかりとした歯応えのひね鶏から溶け出す旨みで、スープのコクが増していきます」と、古本氏は語る。野菜はスープが薄まらないよう、水気の多い野菜は避け、九条ネギ、ミョウガ、京水菜、豆苗、ミツバ、丹波しめじなどが入る。そして、シメには雑炊(650円)、中華めん(500円)のほか、山椒餅(200円)も用意。山椒を練り込んだ餅は、京都の餅屋に特注している。
「山椒なべ」は、夏場でも高い人気で、リピート率はほぼ100%だという。さらに、ちりめん山椒や粉山椒など、ぶどう山椒を使ったオリジナル商品も開発・販売し、アピールしている。