鹿児島の食の魅力を発信して月商1,100万円。利益体質を強化し、会社全体で最高年商・最高益に!~「さつま居酒屋 えご家」(鹿児島)~

鹿児島中央エリアにある居酒屋「さつま居酒屋 えご家」は、鹿児島産の食材の魅力をアピールし、地元ビジネス層や観光・出張客を獲得。弁当の販売なども手掛け、2022年11月は月商1,100万円を果たす。

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目次
スタッフとともに生産者を訪ねて食材を発掘し、差別化につなげる
【POINT1】鹿児島の食材をふんだんに使い、満喫できる料理
【POINT2】弁当を販売し、新たな収益の柱に
【POINT3】働きやすさを追求し、従業員満足度を上げる

スタッフとともに生産者を訪ねて食材を発掘し、差別化につなげる

さつま居酒屋 えご家(えごや)(鹿児島・鹿児島中央)
鹿児島県鹿児島市中央町21-8
https://r.gnavi.co.jp/naewe1ru0000/
鹿児島の食材に特化し、魚介、牛・豚・鶏、有機野菜、焼酎など「さつま」の魅力を楽しめる居酒屋として、2017年8月オープン。地元ビジネス層や観光客、出張客などを集客する。

 鹿児島の鹿児島中央駅から徒歩3分の居酒屋「さつま居酒屋 えご家」は、2017年オープン。鹿児島の食材を発掘し、その食材をふんだんに使った料理が自慢で、地元ビジネス層のほか観光客や出張客、ファミリーなどを幅広く集客。2022年11月には、月商1,100万円を達成した繁盛店だ。

どこか懐かしく、落ち着ける雰囲気の店内。1階はカウンターとテーブル席があり、2階には仕切りが可能な掘りごたつ席、おこもり感のあるロフト席がある

 他県で過ごした10年間のサラリーマン生活で「地元・鹿児島の食材のおいしさ」に気が付いたオーナーの大山宏記氏が、2014年に1号店である居酒屋「さつま海鮮ろばた焼チキンブラザーズ」を鹿児島中央で出店。「さつま居酒屋 えご家」は、その3号店にあたる。店舗は19坪の2階建ての建物で、大山氏は「鹿児島の食の魅力の発信のためには、観光客や出張客が多い鹿児島の玄関口である鹿児島中央エリアが最適と考えました」と出店の経緯を語る。

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【POINT1】鹿児島の食材をふんだんに使い、満喫できる料理

人気の飲み放題付きコース(4,000円)。江口漁港に水揚げされる新鮮な魚介を中心に、自家製豆腐、チキン南蛮、名物大根のからあげなどが付き、鹿児島産の食材の魅力が詰まったプラン
  • 一番人気の「江口漁港直送鮮魚 刺身盛り」(写真は5種2人前、1,628円)。鹿児島の海の幸を凝縮した一品
  • 刺身のほか、朝締めの「地鶏」、江口漁港直送の釜揚げしらすとともに食する「自家製豆腐」や「サラダ」なども人気

 売りは、もちろん「鹿児島の食材」を使った料理。鹿児島県西部にある江口漁港より直送される海鮮をはじめ、牛・豚・鶏、そして数々の有機野菜も鹿児島産を使っている。中でも「江口漁港直送鮮魚 刺身盛り合わせ」(3種盛り748円、5種盛り858円~)や「肉一筋頑固親爺が目利きした地鶏刺身」(968円)が人気。また、江口漁港で作られる釜揚げしらすを楽しめられるよう「釜揚げしらすがたっぷりのった自家製豆腐」(528円)や「釜揚げしらすサラダ」(858円)、「鯛出汁しらすラーメン」(858円)なども提案する。

テーブルに置く調味料も鹿児島産にこだわっているのが特徴の一つ。料理提供時に、スタッフがどの調味料を使うかを来店客に案内する

 調味料も鹿児島産にこだわっており、各テーブルには地元の蔵元とコラボして作ったオリジナルのしょうゆや海水を炊いて手作りされた塩、燻製しょうゆ、黒酢など、鹿児島の特産品を置く。スタッフが料理提供時に調味料の使い方を案内して、よりおいしい味わい方を提案している。

 ドリンクでも鹿児島産のものを豊富にラインナップ。焼酎のほか鹿児島産みかんジュースを使ったハイボールなども提供。今では、鹿児島食材を使ったメニューは7~8割を占めており、他店との差別化に成功している。

 こうした食材や調味料は、「スタッフとともに県内の物産館を回ったり、生産者を訪ねたりして探しています」と大山氏。現地で初めて知る食材も多く、「例えば、いま脚光を浴びつつある『月日貝(つきひがい)』は、もともと地元の人しか知らない食材。ホタテに似た二枚貝で、濃厚なうま味が特徴です。当店ではいち早くメニューに取り入れ、アピールしてきました」と大山氏は話す。また、生産者訪問はスタッフの食材への想いを深めるきっかけにもなっており、飲食人として成長につながる大切な活動となっている。

【POINT2】弁当を販売し、新たな収益の柱に

コロナ禍で始めた弁当(1,000円、小650円)が好評。有機野菜を前面に出すとともに、自慢のチキン南蛮や魚介、雑穀米などを詰め、毎月団体からの予約を定期的に獲得

 開店以来、順調に集客してきたが、2020年春コロナの影響を受け、大幅に売上が減少。だが、大山氏は「打つ手は無限!」とさまざまな対策を行った。その一つが鹿児島産の有機野菜をたっぷり使った「有機野菜たっぷりカラダ喜ぶお弁当」(1,000円、小650円)の販売だ。「他店との差別化を図るため、有機野菜を仕入れるようになったことをきっかけに開発しました」(大山氏)。有機野菜を使った惣菜のほか、店で人気のチキン南蛮やとろ鯖の開きなどを入れており、コロナ禍で人気に。現在は予約のみで受け付けているが、毎月大口予約も獲得。収益の柱の一つに成長しつつある。

【POINT3】働きやすさを追求し、従業員満足度を上げる

働きやすさややりがいを追求して従業員満足度を高め、「県内の飲食業界で待遇No.1企業」を目指す

 店づくりとともに人材確保・育成のために、従業員満足にも力を入れており、「県内の飲食業界で待遇No.1企業を目指す」と大山氏。2022年4月より週休2日制と年2回の連続5日休暇、給与水準の引き上げを実施。また、スタッフの笑顔を撮影して表彰する「スマイルコンテスト」や料理コンテストなどの社内イベントも実施し、士気を高める取り組みを積極的に展開している。また、年2回行ってきた県外や東京などへの繁盛店視察も2022年に復活させ、スタッフの働きやすさとやりがいを追及している。

 こうした取り組みを経て、観光客や出張客、地元のビジネス層などを獲得。2021年12月は過去最高月商の1,300万円を記録。2022年11月の月商は1,100万円で、コロナ禍前の2019年11月比で147%をとなり、会社全体では2022年の決算は過去最高年商・最高益を達成した。料理に添える薬味は適量かどうかなど、徹底してロスも削減し、原価率を2019年比で3%減を果たした。大山氏は「コロナ禍で会社全体で経費を見直し、利益体質を強化した成果」と語る。

 2022年1月には、新業態である餃子業態「餃子のあかり」を鹿児島中央に出店して順調に集客。今まで集めた鹿児島の食材に依拠しながら、飲みだけでなく食事利用、テイクアウトもできるようにし、コロナ禍での“ハイブリッド業態”の創出に成功している。今後は、「餃子のあかり」の展開を進めるとともに、従業員満足の一層の向上に務め、鹿児島の食の活性化に向けて取り組む方針だ。

株式会社FOR S. 代表取締役 大山 宏記 氏
東京や大阪でエンジニアとして10年間勤務。鹿児島の食の魅力を発信するために、2014年故郷である鹿児島に戻り、飲食業へ転身。鹿児島市内で4店舗を展開する。

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