コロナ禍に13時スタート・通し営業に転換。月商は右肩上がりを継続中!
2013年8月に福岡・警固(けご)エリアにオープンした居酒屋「百式」は、ほどなくして人気店の仲間入りを果たした。店主・上山修氏は北九州・門司で生まれ育ち、小学生のときに父親に連れて行ってもらった地元の炉端焼き店に感動。従来の炉端焼き店を現代のスタイルに昇華させた独自の店を創り上げた。
建物の老朽化に伴う立ち退きで約2年前から移転先を探し始め、オープンから約10年後の2023年3月、九州随一の繁華街・天神エリアの南側に位置する今泉エリアの路地に移転。前店舗も現店舗も約30坪という広さはほとんど変わらないが、席数を20席減らして30席に。空間にゆとりが生まれたこともあって、ウェイティングバーも設けている。
福岡県福岡市中央区今泉1‐4‐25 サミット天神南1
https://r.gnavi.co.jp/6gb5t8kg0000/map/
目次
・【POINT1】コロナ禍をきっかけに13時からの通し営業に転換!
・【POINT2】創業時より徹底した人材教育を実施
・【POINT3】メニュー表にはあえて価格を明記せず、料理は小皿で提供する
▼ぐるなび公式Xアカウント▼
ぐるなび - 飲食店様のお役立ち情報
よろしければ、こちらもぜひフォローお願いします!
間口は狭いが、中は縦に細長いL字型の空間で、手前、真ん中、奥の3エリアとウェイティングバーの4つに分かれており、それぞれ空間のテーマが異なる。
手前は店名にちなんで約100年前のアンティーク家具を配置。真ん中は前店舗のような居酒屋の雰囲気に。バックミュージックの”音量”も、座る席により強弱を施す。奥の席は個性的な曲線のカウンターで、横には昭和のスナック風のノスタルジックなウエイティングバーを配置し、独特な雰囲気を演出している。
当日の混雑状況で、おおむね利用時間は2時間に。常時予約で満席になってしまうため「雨の日に外で待ってもらうのが嫌だった」という上山氏の配慮から生まれたウェイティングバーは、少し早めに到着してしまった人や、次の予約客が到着しているのに料理がまだ残っている人がここに移動すればもう少し滞在できるなど、来店者にプラスの居心地良さを感じさせる場所となっている。
繁盛店づくりのサポートは「ぐるなび」におまかせください!
▼詳細はこちらから
0円から始める集客アップ。ぐるなび掲載・ネット予約【ぐるなび掲載のご案内】
【POINT1】コロナ禍をきっかけに13時からの通し営業に転換
営業時間を見直すきっかけとなったのはコロナ禍。「時短要請で20時までと言われたとき、17時開店だと3時間しか営業できませんよね。また、以前は昼飲みに対してネガティブな印象を持つ人も多かったですけど、コロナ禍を経て昼飲みがポジティブなものになった、と感じましたね」と上山氏。コロナ禍以前は17時から25時まで8時間の営業で、1日100人以上の来客があったが、ピーク時に50席を一気に回転させることへの負荷や用意できる料理も限られてしまうことに対して、ジレンマを感じていたという。
昼飲みからの営業に変えるために仕込みに入る時間を早めたわけではなく、夜用の仕込みと昼営業を並行して行う。そのため、オープンを13時とし、直後の1回転目は予約を7割に留め、仕込みが早く終わったら席を解放していく。開業時間を早めた一方で、最終入店を20時に前倒して設定。従業員はそれまでよりはるかに早く帰宅でき、健康的な生活を送れるようにもなった。
営業時間を変えたことによるメリットは他にもある。もともと観光客の来店も多かったが、夜はすでに予約が埋まっている日も。13時からの営業時間にしたことで、時間にゆとりのある観光客が昼に流れて、昼夜まんべんなく席が埋まる日が増えている。
【こちらもチェック!】
【いくつ知ってる!?】えっ!これって普通じゃなかった?知って面白い☆食に関する方言大特集!
※「テンポス フードメディア」へジャンプします。
【POINT2】創業時より徹底した人材教育を実施
明るく気の利いた接客も高く評価される「百式」。その背景には上山氏のきめ細かな教育・指導がある。提供の仕方やちょっとした言葉遣い、調理器具の扱いなど、その内容は本当に細かなことなのだとか。「神は細部に宿る」という言葉があるように、細かなところが本当は重要であることを上山氏は従業員に伝え続けている。
「何かの調査で、嫌な人の理由のランキングは『なんとなく』が1位だったそうです。明確な理由ってないらしいんですよ。それを飲食店に当てはめたとき、悪くはないけど、“なんとなく”普通で、記憶に残らない店にはなりたくなくて。“なんとなく”というのは、何か違和感を持っている状態で感覚的なもの。細かな違和感を一つ一つ潰していくことが、さらなるお客様満足度の向上につながると思っています」(上山氏)。
一方、「百式」では週休2日制を導入するなど働きやすい環境を整えているが、上山氏はそれを志望動機にしてほしくないという。面接のときに「キツイ仕事だよ」とくぎを刺し、採用後も細かなことを指摘し続けるのだ。「この仕事にゴールはありません。一つクリアすると次の課題が生まれます。その都度成長は認めつつも、一人一人がより向上することで、もっと強い集団になれると考えています」と、上山氏は語る。
【POINT3】メニュー表にはあえて価格を明記せず、料理は小皿で提供する
メニュー表には価格が書かれておらず、一見、客を不安にさせてしまいそうだが、実際はメニュー表とは別に用意している二次元コードを読めばそれぞれの価格が明記されている。「価格が入っていると先入観を持たれてしまい、左右の比較で高価な料理をオーダーしづらくなるようです。実際、このメニュー表を導入してからというもの、価格を確認する人は1、2割ほどで、食べたいモノを頼んでもらったところ、結果的に客単価が約2,000円上がりました」と、上山氏。移転後も特に価格帯は変えていないが、現在の客単価は7,000〜7,500円台にのびている。
また、提供するときは小皿で一人ずつに提供。1枚、1人前単位で、1皿350〜1,500円程度(土鍋ご飯を除く)と手頃な価格設定だ。一方、小ポーションにしたことが功を奏して年配客も増加。若い人たちにとっては少し背伸びができる店であり、高級店などに足を運んでいる富裕層にとっては安くてうまい店と感じる、全方位型の店であることも、強みとなっている。
コロナ禍も好調をキープし、移転後の売上は右肩上がり。取材時(2024年2月)には月商2,100万円を達成した。福岡を代表する繁盛店は、席数は減らしながらも、さまざまな工夫で売上を伸ばし続ける。
【こちらもチェック!】
居酒屋を開業するには?開業までの手順とかかる費用をご紹介!
※「テンポス フードメディア」へジャンプします。
Googleビジネスプロフィール(GBP)の運用代行サービスは、ぐるなびで!
ぐるなびによるGBPを活用したMEO対策・クチコミ対応を含む、飲食店に特化した集客支援・運用代行サービスを紹介します。
▼詳細はこちらから
【ぐるなび】飲食店向けGoogleビジネスプロフィール(GBP)集客支援・運用代行サービス
繁盛店づくりのサポートは「ぐるなび」におまかせください!
「ぐるなび通信」の記事を読んでいただき、ありがとうございます。
「ぐるなび」の掲載は無料で始められ、集客・リピート促進はもちろん、POSレジの導入や顧客管理、エリアの情報提供についてなど、飲食店のあらゆる課題解決をサポートしています。ぜひ、お気軽にお問い合わせください。
▼詳細はこちらから
0円から始める集客アップ。ぐるなび掲載・ネット予約【ぐるなび掲載のご案内】