入念なリサーチによる、特化したマグロ料理でリピーター続出
2021年、錦糸町「マグロと炉端 成る」の開業で創業した株式会社Pay it Forwardの2店舗目が、2022年オープンの「マグロスタンダード 門前仲町店」。飲食店がひしめく街の路地で何を打ち出すか、代表の宮﨑 元成 氏が、縁とフットワーク、目利きでたどり着いたのが「マグロ」だった。
レバーやハツ刺しなど「これがマグロ!?」と驚きのおいしさが話題を呼び、オープン当初は月商1,000万。スタッフの働きやすさに重点をおくことで接客も評判になり、2年経った今も平均月商700万を維持している。
東京都江東区富岡1丁目25−4 ニックハイム八幡 103
https://r.gnavi.co.jp/p22dkjja0000/map/
目次
・フードロス削減、サステイナブルな”マグロ居酒屋”を実現
・【POINT1】メニューの約8割がマグロ料理
・【POINT2】マグロのレバーやハツまで「刺し身」でオンメニュー
・【POINT3】従業員満足度の向上が、店の雰囲気と接客に還元される
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フードロス削減、サステイナブルな”マグロ居酒屋”を実現
さまざまな飲食店が軒を連ねる街で勝負するには、業態を尖らせる必要がある。そう考えて「何か目玉になる食材」を探っていたときにたどり着いたのが、以前から取引のある長崎のマグロ養殖業者だった。
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小道を覗くと見える、入り口脇にぶら下がるマグロのオブジェ。これを見て来店する外国人客も多い -
入り口ドアからは店内の様子も垣間見える。店オリジナルのイラストは、グラスやスタッフTシャツにも
実際出向いてみると「マグロは頭の先から尻尾まで食べられる、捨てる部分がない魚。なのに内臓は養殖魚の飼料や廃棄になるなど市場に流通していませんでした。フードロス削減、サステイナブルな居酒屋は当社の理念とも一致。マグロ専門の店となったのです」と語るのは店長の大森 勇輝 氏。
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店内はカウンター席と、向かいにテーブル席。他、入り口右手に7人までの小上がり席もある -
カウンター席の奥、酒瓶が並ぶ棚が、実はトイレへと続く扉
平日はサラリーマンが多く、18時半ごろには満席に。21時以降は帰宅途中の近隣住民を獲得して2回転。金曜日と、開店時間の早い土曜日は3回転することも。訪日観光客の来店もこの半年でぐっと高まり、客単価は4,500〜5,000円をキープしている。
【POINT1】メニューの約8割がマグロ料理
日本人になじみ深いマグロなだけに、刺し身や寿司だけでは目新しさがない。そこで代表の宮﨑氏と料理部長が試作を重ねて編み出したのが、卓上の無煙ロースターで焼く「マグロ焼肉」だ。当初は「マグロを焼くなんて…」と社内外からネガティブな意見も挙がったが、実際に食べてみると、焼き時間を秒単位で設定することでほどよく脂が落ち、すき焼きだれなどとの相性も抜群と評判に。頬肉や脳天、目玉裏、エラブタ、上ミノ、テールなどさまざまな部位を味わえる。
刺身やカルパッチョ、揚げ物、丼まで、メニューの8割がマグロ料理。ひと通り楽しみたいと、マグロづくしの「マグロスタンダードコース」(4,000円)を注文する人が多い。
【POINT2】マグロのレバーやハツまで「刺し身」でオンメニュー
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「マグロ闇盛り刺し」(1,078円)。奥の小鉢がマグロの「ガツ」手前右が「レバー」、左が「ハツ」。味わいはまるで肉!知らずに食べたら肉と間違えるほどだ -
甘辛味で具だくさん、まぐろのアラを骨ごと煮込んだ名物「煮込み」(638円)
ほとんどの人が注文するのが、一般には流通していない部位=闇と称した「マグロ闇盛り刺し」とマグロの「煮込み」。ガツやレバーなど、あまり見ない部位を肉のような感覚で楽しめる。
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「お通し」(1人550円。写真は2人前)として、驚くほど大ぶりなブツが登場する。たくあんと一緒に焼きのりで包み、わさびじょうゆで -
数量限定「本マグロ中落ちトロたく」(1,518円)。はまぐりの殻で身をこそげ、酢飯やたくあんとともに焼きのりに包む
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ねぎがたっぷりのった「ネギ塩マグロ」(1,188円) -
網にのせたら上からもバーナーで炙り、ねぎの香りを引き出す
注文率上昇中の「本マグロの焼きすき」。たれはオリジナルの甘辛だれに卵黄が入ったすき焼き風で、残ったたれに専用の一口酢飯を入れれば、余すことなく食べられる。「常にお客様目線でテーブルをまわり、焼き方や食べ方などをご提案しています」と大森氏。スタッフがマメに声がけすることで、新しい味に興味を引く。接客もフードロス削減に大切な一助となっている。
刺し身に使えないマグロの身はミンチにし、キャベツやタマネギと混ぜて「自家製マグロメンチ」にするなど、ひとつも無駄がない。
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クラフトサワーには、奈良・梅の宿「あらごしもも」や「あらごしみかん」、奈良・北岡本店「シャノワール・ラフランス」、滋賀・浪乃音酒造「プレミアムジンジャー」、酎ハイには北海道・北のさくら「超鬼おろし・レモン」「超鬼おろし・レッドグレープフルーツ」などを使用 -
取材時(2024年11月)に入荷の日本酒。右から新潟・天領盃酒造「雅楽代(うたしろ)」、静岡・萩錦酒造「モノタイプ」、静岡・花の舞酒造「花の舞」
焼酎は、マグロと相性のよいお茶割りに注力し、茶葉茶本舗の茶葉を使用し商品開発している。また、クラフトサワーや酎ハイも種類豊富で、日本酒はメニューに記載されていない季節ものに出合えることもある。
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【POINT3】従業員満足度の向上が、店の雰囲気と接客に還元される
外食はある意味、非日常。店選びの際には、気持ちよく過ごせることもポイントのひとつだ。「マグロスタンダード」に対する口コミを見ると、接客の良さについて書かれていることも多い。店では毎月CS(顧客満足度)とES(従業員満足度)の調査を行い、社員は代表と月2回、キャスト(アルバイトスタッフ)は店長と月1〜2回の面談を行っている。
「話しやすい環境づくりを心がけています。『何か気になることはある?』と思っていることを聞き出して、問題解決に導く。常にプラスのマインドで、キャスト自身も食べに来たいと思ってもらえる店であってほしい。実際、食べに来てくれることもあるのでうれしいですね」と大森氏。
現在は、各店でキャストリーダーのポジションを置く制度を実施。勉強会や店舗ミーティングに参加し、コスト面や事業の提案まで行うインターンシップのような働き方も展開している。学生スタッフが社会に出て即戦力になるように。会社の「人材」への思いがキャストに伝わり、笑顔の絶えない接客につながっている。
「マグロスタンダード 錦糸町本店」や「焼鶏 メジャー」など、系列店や新業態の店舗を着々と増やしているPay it Forward。食材廃棄問題にも積極的に取り組むことで、新たなおいしさ、可能性を世に示している。今後も独自の目線で新たな業態を展開予定だ。
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