2020/04/14 特集

今、飲食店がやれることーー経験したことのない経営の危機を乗り越えるために(5ページ目)

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【中食市場への参入】「巣ごもり需要」で市場が拡大。収束後は利用定着が確実

新たな販売の活路として意欲的にチャレンジを

 外出の自粛要請によって、いわゆる「巣ごもり需要」が急成長している。ネット通販は盛況が伝えられ、飲食業界でもテイクアウトやデリバリー需要が急増。食品スーパーでは、惣菜を含めた食品の売れ行きが好調だ。

 ネット通販にしても、テイクアウトやデリバリーにしても、新型コロナウイルス感染症が始まる以前から、すでにメガトレンドであり、特に中食市場は昨年の消費税増税による軽減税率制度の導入に伴って、規模がさらに拡大。フードデリバリー専門の配達業者も増加し、チェーンをはじめとする飲食企業では、テイクアウトやデリバリーを大きく打ち出す店もある。

 「この流れが、外出の自粛、在宅勤務の拡大と習慣化で、加速度的に成長しており、事態収束後には利用が定着することは間違いない」と、二杉氏は分析する。

 そうであるなら、今ある経営資源を生かして、テイクアウトやデリバリーに進出する道を、積極的に探求するのは時流に合っているといえる。市場のニーズが高まっている今こそ、参入の好機と言えるだろう。テイクアウトやデリバリーだけでなく、前項で紹介したスーパーへの販路拡大もその1つ。また、ネット通販への進出も、今後の販路として大いに期待が持てる。

 ただし、作りたての料理を目の前で提供し、食べてもらえる飲食店(イートイン)と違って、中食はいつ食べるのか、保存方法が適切かなどを確認することができないリスクがあるとともに、デリバリーは配達中のアクシデントなども考慮しなければならない。保存期間や衛生管理に十分な注意を払うとともに、利用客への案内など、通常の店舗運営とは違う対応が求められることを念頭におきたい。

 「中食のマーケットは、これからさらに成長します。飲食店でも売上の柱の1つにできれば、リスク分散という意味でも重要な事業になる」と二杉氏。店内メニューから中食に向く料理を見極め、小さな試みから始めてもよい。「成果がすぐに出なくてもあきらめずに、トライアンドエラーを繰り返して、中食に取り組むとよいでしょう」(二杉氏)。長い目で見ても中食は有効なマーケット。新規客が開拓できる可能性もあるので、検討していただきたい。

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