客の要望に応える姿勢が生んだ看板メニュー常連客を惹きつけ、店への信頼度もアップ
東京・新宿三丁目 Cucina-Bar 然
ほかでは食べられない絶品「カレー風味カルボナーラ」
常連客のリクエストから、看板メニュー「カレー風味カルボナーラ」が生まれた「Cucina - Bar 然」。「カレー好きの常連客のリクエストに応えて、メニューにないカレーパスタを作ったのがきっかけです。カレー風味のパスタがほかの店にはないことに改めて気付き、まずは週単位で替わるおすすめメニューとして提供を始めました」と、その経緯を語ってくれたのは、シェフであり同店代表の葛城和也氏。その後、さらに評判となり、本格的にグランドメニューへの採用を決めたという。いまでは人気ナンバーワンのパスタメニューだ。
「昔から常連客の『○○が食べたい』、『○○をアレンジしてほしい』というオーダーには極力応えていました。お客様を飽きさせないためにも、店のあらゆる食材を駆使して、〝わがままにお応えします〟という姿勢でした。こちらのやりがいも刺激されますしね」と葛城氏。このチャレンジ精神と自慢の腕が客の信頼を獲得し、看板メニュー誕生につながった。
繁華街という場所柄、深夜の来店が多い常連客には、試食も兼ねて新メニューを提供することもある。率直な意見をもらい、そこからおすすめメニューへ、さらにグランドメニューへ進化させるのも同店の戦略のひとつだ。決して広い店ではないが、ダイレクトに客の感想をもらいやすく、何気ない客同士の会話からも、味の反応をキャッチしやすい。また、店と客だけでなく、スタッフ同士の風通しも良いのが同店の特長。まかないの場で評価が高かったものがグランドメニューになることもあり、日々のまかない作りも、スタッフの士気向上に直結している。
他店にないものを提供したいという想いは、こだわりのお通しにも表れている。「お通しは作り置きせず、オーダーを受けてから調理を始めています。最初の料理をお出しするまでのちょうど良い頃合を計り、時には温かい料理をお通しとして提供しています」。
客とのコミュニケーションから、新しいヒントやさらなる〝伸びしろ〟を蓄積。シェフのこだわりとメニュー開発への探究心が融合し、人気店への原動力になっている。
東京都新宿区新宿3-7-9
http://r.gnavi.co.jp/a217000/アットホームな雰囲気の居心地よい空間は、9年目を迎える。炭火焼きとパスタの両方が楽しめるコース料理が人気で、夏に向けて、オリジナル野菜ジュースを開発中