2019/07/16 特集

人材が定着する“いい店”になるために 評価制度を見直そう(4ページ目)

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【STEP3】評価方法とウエイトを決める

QSCは臨店チェック。評価ウエイトに企業文化が表れる

6項目ごとに達成率を算出。評価と給与を連動させる

 評価項目が決まったら、それを一覧にした「評価シート」を作成する。①売上高、②原価率、③人件費率は、毎月の達成率(STEP2参照)を算出して書き込み、④理念/行動指針、⑤個人スキル、⑥QSCについては定期的に点検。「できている=1点」「できていない=0点」のように点数化する。④理念/行動指針、⑤個人スキルは、自己評価と上長評価を行い、一致しないときはすり合わせて決定する。⑥QSCは経営者やマネージャーが臨店してチェック。その際、臨店日時は事前に告知してもOK。「告知したら『その日しかきちんとやらないのでは』と心配する人もいると思いますが、それよりもQSCを意識させることの方が大事です」と三ツ井氏。④~⑥は、それぞれ満点に対する達成率を算出する。

 次に、①~⑥の「評価ウエイト」を決める。「評価ウエイト」とは、①~⑥の項目の合計を100%とし、項目ごとにパーセンテージでウエイトを配分したもの。役職に応じてウエイトを変えてもよく、例えば、店長は売上高への責任が大きいので、①に対するパーセンテージを大きくするといった具合だ。どの項目のウエイトが重いかに、“企業文化”が反映されることになる。

 ①~⑥それぞれの「達成率×評価ウエイト」を足したものが最終結果。このパーセンテージでS、A、Bなどランクを判定し、あらかじめ決めた昇給ピッチ(幅)に基づいて昇給の有無と給与額を決めていく。この仕組みによって評価と給与の連動が可能になる。

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