連日大行列！ 大阪新スポット「バルチカ03」の「囲炉裏屋 炭えん」が初月1,100万円超え

写真映えする卓上の囲炉裏で、幅広い客層の心をつかむ

京都・大阪の2都をテーマに、京ごはんや鉄板焼き、彩り寿司、炉端焼き、炭火焼き鳥など、日本の食文化を幅広く創造、展開している株式会社NITOエンタープライズ／NITOエンターテイメント。大阪ではオフィスビル街などに出店をし、近隣ワーカーに親しまれている。今回、「大阪飲食の活力となり、大阪の街も元気にできる施設」を目指す「バルチカ03」から声が掛かり、数あるブランドの中から「囲炉裏屋 炭えん バルチカ03店」（以下、炭えん）のオープンに至った。

厨房の囲炉裏では串に刺したビワマスやアユが焼かれ、卓上の小さなうさぎが支える囲炉裏では生麩やかまぼこを自ら焼いて楽しめる。当初のターゲットは仕事帰りのワーカーであったが、囲炉裏の可愛さとライブなシチュエーションから女性の心をつかみ、男女比は4:6、単価は夜4,000～5,000円、夕方はしご酒の需要で2,000～3,000円。予想を上回り、広い客層に親しまれている業態だ。

目次
・フロア全体が飲み屋横丁。昼からはしご酒で町をにぎわす
・【POINT1】おっさん＝熟年層熟年層狙いのはずが、女性にも評判！
・【POINT2】ライブ感で、印象に残る宴を演出
・【POINT3】待ち時間を感じさせない、メニューの工夫

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フロア全体が飲み屋横丁。昼からはしご酒で町をにぎわす

2025年の大阪・関西万博開催に向け、大阪（梅田）駅周辺が劇的に変化を遂げている。2024年7月31日にオープンし、早くも話題なのが「バルチカ03」だ。

大阪駅西口直結のビル「イノゲート大阪」の2階から5階の飲食ゾーンの呼称で、03は立地する梅田3丁目の「3」と、「おっさん」という意味を併せ持ち、おっさんをはじめとする梅田のワーカーに向けた飲食店が50店舗、ぎゅぎゅっと軒を連ねている。

「炭えん」が入る5階は、呑みに特化した23店舗が並び、まるで立ち飲み横丁のよう。営業は夕方からと思いきや明るいうちから活気に溢れ、はしご酒を楽しむ人々も。

奥まった店に足を向ける秘訣を聞くと、「どんな店か伝わるように、入り口ののれんを右から2つ目だけ少し上げています。覗くと厨房の囲炉裏焼きがちょうど見えるというわけです」と語るのは、店長の中山 尚也 氏。他店との業種の違いが垣間見える、ちょっとした工夫がゲストの心をくすぐる。

【POINT1】おっさん＝熟年層狙いのはずが、女性にも評判！

お盆で需要がさらに高まる

依頼主からの要望もあり、おっさん＝熟年層を意識した「炭えん」を出店したが、うさぎ型の卓上囲炉裏で自ら焼いて食べるエンタメ性を加えたことが功を奏し、女性も多いという。

オープン直後の8月は予想を遥かに超える来客があった。「施設のオープンと、お盆時期とがちょうど重なって、1日の来店者が150人に達したことも。開店後5分で席が埋まり、5〜6回転しましたかね。気づいたら夕方でした」（中山氏）。

坪数34坪で初月の売上は1,100万円超え。うれしい悲鳴だが、オペレーションなど追いつかない部分も出てきた。オープン時は毎日12時〜23時までの通し営業だったが、仕込みが追いつかず、曜日によって13時開店にしたり、15〜17時のアイドルタイムを設けたりし、サービス維持に努めている最中だ。

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【POINT2】ライブ感で、印象に残る宴を演出

看板メニューは、厨房の囲炉裏で焼く「ビワマスの姿囲炉裏焼き」。いわゆる「原始焼き」の手法で、口から串を刺し囲炉裏に立てて遠火でじっくり炭に当てる。すると余分な水分や脂が口から落ち、皮目はパリッと香ばしい焼き上がり。琵琶湖のマスは、ほろっとほどける口当たりで、クセがなく食べやすい。

囲炉裏焼きはビワマスを主軸に、アユや鮭ハラス、時期によってはイワナも登場する。

お造りでは「明石ダコの踊り造り」が人気。サーブされたあともクネクネ動く姿に歓声が上がり、写真や動画を撮る人も。

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【POINT3】待ち時間を感じさせない、メニューの工夫

卓上の小さな囲炉裏で、自身で焼き上げるメニューを設定

じっくりと焼き上げる囲炉裏焼きは、おいしさは言うことなしだが時間を要すのが難点といえる。「状況によって15〜20分かかることもあるので、オーダー時にすぐにお持ちできるスピードメニューや、卓上の小さな囲炉裏で焼く炭焼きをご提案しています」（中山氏）。生麩やうなぎの串焼き、土瓶蒸しなどは目の前で完成させていくので、待ち時間も飽きさせない。

他に、男性には「ミンククジラ二種盛り合わせ」、女性には「地鶏もも肉の炭炙り焼き」も人気。ドリンクはビールやサワー、ハイボールなどの定番はもちろん、焼酎用の陶磁器「黒じょか」に日本酒を入れて囲炉裏で温める熱燗などもある。

今後の展開について、まずは、秋はサンマなど季節の魚介を囲炉裏焼きに取り入れ、リピート利用につなげていく考えだ。「新しい施設なので、しばらくは試しで来てくださる人が多いと思うので、お客様とコミュニケーションをしっかり取って、良い印象で帰っていただくように心がけています」（中山氏）。また、駅近であり、近くに高速バス乗り場もあるため、乗車時間まで焦らず楽しめるような提案や、接待でのコース予約にはゆったりできる隠れ個室などを紹介している。

今後オペレーションが落ち着いてきたら、全日の通し営業復活も叶うかもしれない。

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